FASHION 2022.06.28

Interview: カナダ発のブランド“TAIKAN”が特別な理由をディレクターGarret ‘GMAN’ Louieに聞く

EYESCREAM編集部
EYESCREAM編集部

TAIKAN(テイケン)は2016年にカナダのバンクーバーを拠点としてスタートしたブランド。当初はバッグにフォーカスしたモノ作りを行い、現在はアパレルや、その他のアクセサリーまで幅広く展開する。ディレクションを手掛けるのは音楽、アート、写真、ファッション、スケートボード、ストリートカルチャーに関わるクリエイティブ業界の先駆者たち。
高い機能性とミニマルなデザインが特徴的なTAIKANのプロダクトには、どのような思いが込められているのか。どんなブランドとして存在しているのか。それを知るためにブランドディレクターGarret ‘GMAN’ Louieにメールインタビューを申し込んだ。


Garret ‘GMAN’ Louie

どんな人の生活にも馴染むプロダクトを

ーTAIKANはどのような経緯で2016年に誕生したブランドなんですか?

Garret ‘GMAN’ Louie(以下、GMAN):TAIKANはクリエイティブな仲間と共に活動するためのプラットフォームとして立ち上げました。僕たちは彼らを旅に「TAIKAN (テイキング)する」(英語の “taking”のように“TAKE”+ “N” で「テイクン」と発音する)、つまり連れて行くという意味で名付けたんです。また、ストリートカルチャー、フォトグラフィー、アート、音楽、デザイン、そしてスケートボードの要素を取り入れ、ハイクオリティーかつクリーンでリーズナブルな商品の需要があることを感じてディレクションを進めたんです。

TAIKAN Byのビジュアルより

ーブランドコンセプト、テーマは何ですか?

Garret ‘GMAN’ Louie(以下、GMAN):みんなの好きな要素を取り入れた定番アイテムでありながら、ファッション性が高いもの展開するということをテーマとして考えています。また、僕たちの商品はジェンダーニュートラルでもあるため、誰でも着用できます。デザインから、生地、カラーパレットまで、どんな人でも着られるコレクションを提案しているんです。同時に、フォトグラファー、アーティスト、デザイナー、ミュージシャンなど、僕らが好きなクリエイターたちとタッグを組み、「TAIKAN By」というプロジェクトで、彼らのクリエイションを存分に発揮してもらったコラボレーションを展開しています。

TAIKANのルックより

ーTAIKANのバックボーンにあるカルチャーは何ですか?

Garret ‘GMAN’ Louie(以下、GMAN):ルーツはストリートカルチャーです。その雰囲気はビジュアルにも落とし込んでいますね。製作しているプロダクトはもちろんなのですが、自分たちらしさという点で、ビジュアルにもアートやクリエイターたちへの愛やリスペクトを表現しているんです。

ーそのストリートカルチャーは何年代のものになるのでしょうか?

Garret ‘GMAN’ Louie(以下、GMAN):90年代から現代のものまで、すべてですね。TAIKANのチームは多種多様な世代のメンバーで編成されているので、古い時代のものをリスペクトしつつ、新しいものを打ち出しています。ファッションは時代を経て巡り巡るものですけども、いつもフレッシュな形になって戻ってくると思います。

TAIKANのアイテムを自分らしく楽しんでくれると嬉しい

ーTAIKANはバンクーバー発のブランドですが、バンクーバーという場所がブランドに与える影響はありますか?

Garret ‘GMAN’ Louie(以下、GMAN):もちろんです! バンクーバーは特別な場所です。Arc’teryx、lululemon、Purple Denim、Reigning Champ、Herschel Supplyなど数々のブランドの発祥地でもあります。現在、Stussyも本部をバンクーバーに置き、彼らのクリエイティブチームやブランドマネジメントチームが在籍しています。カナダの人口の80%が北米から3時間ほど離れた場所に住んでいるので、カナダはアメリカの影響を多大に受けつつも、一方ではフランス語が公用語になっているエリアもあって、ヨーロッパからの影響も同時にあるんですよ。同時に、中国、日本、韓国といった国々からも幅広く影響を受けているので、世界中の文化がクロスオーバーしていると感じています。バンクーバーのように、僕たちもシティとネイチャーが絶妙に混ざり合った存在でありたいと思いますね。

ーTAIKANのプロダクトがミニマルなデザインなのは、どんな理由からですか?

Garret ‘GMAN’ Louie(以下、GMAN):毎日着ても飽きないアイテムを作りたいんです。5年、10年と長く愛用できるものというのは、ハイクオリティでシンプルなデザインのアイテムだと考えているので、TAIKANのプロダクトもそういうデザインになっているんですよ。今後は、よりサステナブルなもの作りをしていきたいとも考えています。

ーTAIKANは、どんな点にこだわって、もの作りをおこなっているんですか?

Garret ‘GMAN’ Louie(以下、GMAN):スタイル、フィット感、クオリティ、値段、そして色にこだわりを持ち、どれもじっくりと考え抜いて作っています。そういうもの作りを行うことで、自然と他ブランドとの違いが生まれ、多くの人から支持されていくようになってきたんだと思っています。

ーどんな人のライフスタイルにTAIKANのプロダクトがマッチすると思いますか?

Garret ‘GMAN’ Louie(以下、GMAN):どんな人のライフスタイルにも馴染むようにもの作りを行なっているので、気楽な気持ちでTAIKANのプロダクトを手にしてほしいと考えていますね。僕たちから、こういう人に使ってほしいだとか、こう使ってほしいと決めつけるようなことはしません、むしろTAIKANのアイテムを身につけて、自分らしく好きに楽しんでいる人の姿を見ると嬉しくなります。

ー今後、TAIKANをどんなブランドにしていきたいと思いますか?

Garret ‘GMAN’ Louie(以下、GMAN):TAIKANは世界的に成長し続けています。僕が考える、本当の意味での成長というのは、クリエイティビティとデザインが進化していくことなんです。だからこそ、シーズンを経ることに良いものを提案していけるように努力していますね。そうやって自分たちが成長し続けていくことで、もっと人々の生活で愛されるブランドにしていきたいと考えています。

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