漫画カルチャーをもとにカオティックな世界観を描く抜水摩耶の個展「主人公」がWISH LESS galleryで開催

漫画的な大きな瞳を持つキャラクターが特徴的な作風で知られるアーティスト抜水摩耶による個展「主人公」が田端WISH LESS galleryにおいて7月9日から開催される。

抜水は1982年京都府生まれ、現在は東京都在住。幼少期より強い影響を受けてきた漫画カルチャーの表現を用いて、執拗に溢れ出るイメージを作品に取り込んで制作している。国内外で作品発表を重ねる傍ら、アニメーションフェスティバルへの参加、CDジャケットや書籍/雑誌のアートワークを手がけるなど幅広く活動している。

本展では、この世に無数に存在する「主人公」である人々に着目し、ポップさとダークさが入り混じるカオティックな世界観を重層的に描く。



以下、アーティストによるステイトメントだ。

10年前、私は京都の山奥から東京へと移り住んだ。
生まれ育った環境とは180度違った人の多さに日々驚愕し続けたが、
時間の経過と共に段々と慣れ、ひしめき合う人たちを傍観しながらも
絵を描き、また人生を歩んできた。

尋常ではない数の人間にも、それぞれの親がいてそれぞれの人生があり、
主観や正義を持ち、また喜びや葛藤を抱えながら生きているのだという事実は
当たり前のようだが、とても不思議でならなかった。
人は脆く傷つきやすい。
どのような人生を歩んでいるのかは、その人にしかわからない。
無数に存在する主人公。
当然のように全ての人が、主人公としてそれぞれの物語の中を尊く生きている。
物語の途中で、新たな出会いや悲しい別れを繰り返してゆく。
私は、そんな他人が目にすることのできない、
刹那的な人生の一場面や感情を一枚の絵に封じ込めたいと思った。

INFORMATION

抜水摩耶 個展
「主人公」

会期:2022年7月9日(土) – 7月24日(日)12:00 – 18:00
会場:WISH LESS gallery(東京都北区田端5-12-10)
Tel:03-5809-0696
入場無料 / 月〜水曜休廊
http://wish-less.com