Interview:yurinasia&Adrian Steckeweh二人のクリエイターが織りなすバーチャルとリアリティの融合

XRの新たな表現と体験を牽引し得る次世代クリエイターを発掘し、更なるステップへ進むきっかけをもたらすべく立ち上げられたNEWVIEW AWARDS。誰もが3次元空間の表現を手にする未来を見据えて、2018年より第1弾をスタート。昨年、2022年には第5弾を開催した。今回、EYESCREAMとのコラボレーションとして、yurinasiaを審査員に抜擢し「ULTRA MEDIA Prize」賞が設けられた。その特典として受賞者であるAdrian SteckewehyurinasiaのコラボレーションXR作品が完成した。

撮影はyurinasiaの活動拠点である福岡県の水巻町の公民館にておこなわれた。彼女が幼い頃からダンスを続けてきたこの場所で、ジャンルの異なる二人が邂逅しどのような作品が完成したのか。そんな二人のインタビューをお届けしよう。

―――昨年開催されたNEWVIEW AWARDS 2022でのULTRA MEDIA Prizeの受賞によって生まれた今回のコラボレーションですが、お互いの第一印象はいかがでしたか?

Adrian Steckeweh(以下、Adrian):実際にお会いする前にオンラインでの打ち合わせや、yurinasiaさんのダンス動画を拝見して、ダンスへの向き合い方が真っすぐで、芯のある人だという印象でした。そして今回実際に練習の様子を拝見して、眼の前でダンスの振りを作っていく様子や、生徒さんとのコミュニケーションをみて、一緒に作品を作ることにドキドキとワクワクが増していきました。

yurinasia:打ち合わせの時に、作品へのひたむきさを感じて、良いものが作れそうと率直に思ったのですが、実際にお会いしてみて、彼のユーモアも感じて、一緒に作品を作ることが楽しみになりました。

―――この作品のような、ご自身がバーチャルと融合する取り組みなどはされたことはありましたか?

yurinasia:モーションキャプチャーをつけて自身がアニメーションになる、みたいな事は経験があったのですが、iPhoneでダンスを撮影してそれをスキャンしてXR化するというのは初めてでした。

―――パフォーマンスをする上で気をつけた部分はありますか?

yurinasia:初の経験ということもあり、身体の動きがどこまでの精度になるかイメージがつかなかったのですが、いつも通りに自分のダンスが見てくれる人に伝わってもらえるようにパフォーマンスをしました。

―――Adrianは、実際にパフォーマンスをみた印象はいかがでしたか?

Adrian:とにかく凄かったです。今回使用した音楽(yahyel「Kill Me」)のリズムにピッタリと合っていて、非常に素晴らしいパフォーマンスをしていただけました。

―――ここからは実際に完成した作品についてもお伺いしたいのですが、まず、本作品のテーマをお教えください。

Adrian:「インサイド」をテーマにしました。今回、yurinasiaさんの地元で撮影をさせていただけたので、その点も含めて彼女の中身を可視化したいと考えました。

―――作品のポイントや苦労した点などをお教えください

Adrian:自分自身、チャレンジをした作品でもあり、やはりyurinasiaさんのダンスのクオリティをバーチャルで近づけることが大変でした。彼女のダンスと曲調に合わせて空間が変化していく様子を楽しんでもらえたら嬉しいです。

―――実際に作品をご覧になってみて、いかがでしたか?

yurinasia:かなり感覚的な話なのですが、実際にパフォーマンスをしている時の頭の中ってあんな感じなんですよね。目の前が歪んだり狭くなったり、逆に広くなったりするので、すごく驚きました。

Adrian:そう言ってもらえるとすごく嬉しいです!

―――バーチャルの仕上がりなどはいかがでしたか?

yurinasia:自分自身がどのように投影されるか想像がつかなかったのですが、思った以上に私で、動きも細かく反映されていて感動しました。

―――この作品をどのような人にみてもらいたいですか?

Adrian:特定のターゲットはいませんね。もともとバーチャルに興味がなくても、何かのきっかけでこの作品を面白いと思ってくれる人がいたらそれが幸せです。

yurinasia:私はさっきお話した通り、自分の感覚に近い表現が詰まった作品に仕上がっているので、ダンスをしている人に共感してもらえたら嬉しいですし、こういう感覚にならない?って問いかけもしてみたいですね。

―――ありがとうございます。それでは最後に、お二人の今後の活動を展望などがあればお教えください。

Adrian:今回のコレボレーションを通して、バーチャルとリアリティをつなぐ難しさも感じたのですが、こういう挑戦はもっと続けて作品を生み出していきたいです。

yurinasia:すごく良い経験になったので、こういったコラボレーションできる機会があったらまたやりたいです。そして、jABBKLABとしてももっともっと活躍の幅を広げていきたいです。

yurinasiaの内面を表現した本作品は、NEWVIEWのYouTubeの他にSTYLYアプリでのXR体験が可能だ。STYLYでは視点を自由に操作でき、新たな作品の楽しみ方ができるのでぜひチェックしよう。

STYLY:AppStore / GooglePlay

INFORMATION

NEWVIEW AWARDS:https://newview.design/awards

Adrian Steckeweh
Instagram:https://www.instagram.com/omega.c/
オフィシャルサイト:https://www.centauri-omega.com

yurinasia
Instagram:https://www.instagram.com/yurinasia
オフィシャルサイト:
https://www.yurinasia.com/