ジェンダーやスタイルに垣根がなくなり、ファッションの自由な価値観が広がる現代。それと同時にニーズやトレンドも多様化し、1着に汎用性を求められるようにもなった。そんな時代との歩幅が一致する新たなブランドが、来年1月にローンチされる。その名はLOOPÉ(ルーペ)。やや特殊に展開されるコレクションでファッションの楽しさを再認識することができ、各々に秘めた個性を引き伸ばしてくれるブランドだ。
厳選した生地と豊富なサイズで
ファッションの多様性に対応
“日常にそっと馴染む定番服”をコンセプトに掲げ、2022年1月13日にデビューを飾るLOOPÉ。いつ着ても定番となる型がラインナップしているが、特に注力したのは生地の追求。服をデザインではなく生地から考え、ひとつのアイテムを異なる2種のマテリアルで展開するのが特徴だ。
オーバーサイズロングスリーブTシャツ
(左)しっかりとした厚地のヘビーウェイトの生地に見せつつ、ドレープするほどしなやかで柔らかいトリプルパラレルド天竺。
(右)化学繊維を一切使用していないコットン素材だが、シルクのような滑らかな風合いと絶妙な光沢感を表現したコンパクトシャイニー天竺。
1st Dropでリリースされるのは、オーバーサイズスウェットシャツ、イージーパンツ、ワイドロングシャツ、オーバーサイズロングスリーブTシャツの4アイテム。どれもグラフィックを削いだ着回し力抜群のシンプルなデザインだが、2種類の生地感によって表情が違って見える。見え方だけではなく、着心地も変わるところがおもしろい。
オーバーサイズスウェットシャツ
イージーパンツ
ワイドロングシャツ
オーバーサイズロングスリーブTシャツ
ブランド名の由来となったのは、プロダクションスタッフ木村献が常に持ち歩く縞見ルーペ。生地を拡大し、糸の太さや均一性、撚りの強さ、毛羽立ち具合を見るためのものであり、服作りの基礎となる。そんなミクロの世界が織りなす、当然だが忘れがちな「#服は生地からできている」をキーワードにこだわり抜いたラインナップは、どれも目を見張るものがある。
生地は、糸から加工までを吟味したものを採用。生地のミクロなこだわりを実現するために、海外メゾンブランドからのオファーも多い、歴史ある日本有数の生産背景でひとつひとつ丁寧に仕立てている。その繋がりは木村献がメゾンブランドでデザインを務めていた経験に由来。生地のこだわりに加味したデザインの妙によって、同じアイテムでもまったく異なる印象に導き出すことに成功した。生地の光沢やドレープで雰囲気を変える、高水準のコーディネート術に最適なアイテムばかりが揃い、あらゆる背景を持つ多彩なファッションスタイルにうまく馴染む。
ひとつのアイテムで、選べるのは2つの生地だけではない。どんなスタイルにも対応できるようにサイズが豊富にスタンバイ。着丈と身幅を変えて全9サイズで展開するため、必ず自身にしっくりくるものと出会えるのは革新的だ。さらにはカラーバリエーションによって、最大で54パターンも存在するアイテムもあり、選択肢の幅が実に広いのが特筆すべき点。サイジングの微調整が利き、理想の着こなしが完成するのだ。
ローンチに先立って開催された展示会では、高感度のZ世代から審美眼が鋭いファッション玄人まで集まり連日大盛況。会場に立つプロダクションスタッフ木村献に時間を割いていただき、LOOPÉに込めた思いの丈を語ってもらった。そのインタビュー記事は後日公開。その言葉からも、ファッションの楽しさを改めて実感できることだろう。