1969年にアメリカ・サンフランシスコで創立以来、世代やシーン問わず、全世界から愛され続けるGap。今シーズンは「The New ’90s」をコンセプトに、Gapがアメリカンカジュアルブランドとして跳躍した90年代のムードに、現代的な解釈を加えた新しいGap 90’s ファッションを提案している。
EYESCREAMでは、いまのカルチャーシーンを賑わす時代のアイコンに、今シーズンのGapの新作を着こなしてもらった。2020年代を牽引する自由なマインドと、90年代のカルチャーがクロスしたとき、どんなスタイルが生まれるのか。彼らから見た“90年代”という時代についてのインタビューと合わせて、ファッションシューティングを展開する。
どんぐりず
群馬県桐生市在住のチョモ(右)、森(左)からなる音楽ユニット。地元の仲間たちとのDIYにより生まれるウィットに富んだ世界観と、中毒性を孕んだ楽曲で注目を集めている。
ー今日のスタイリングについて教えてください。
森:最近スウェットにブーツを合わせるのが好きなので、普段からこんな感じのラフなスタイルが多いです。今日もトップスはあえてLを選んで、全体的にダボっとオーバーサイズ気味に。
チョモ:オレのテーマは吉田栄作。全体的に栄作感を漂わせた、リバイバルスタイリングですね。今の自分のブームもそうなので。オレは普段、そこまでスタイリングに強いこだわりはないので、今日のようなスウェットのセットアップとか、シンプルで着飾っていない方が好きです。
ー古着好きなおふたりにとって、90年代のGapはどんな印象ですか?
森:オレ自身、古着で3着くらいGapのアイテムを持っていて、全部90年代の。オーバーサイズなGapのニットに、ボトムはデニム、足元はごつめのシューズを合わせたり。自分のスタイルと90’sのアイテムは相性がいいので、すごく好きな時代です。
チョモ:オレも“GAP”って書いてある古着のパーカーを持っています。
森:90年代って、ボックスっぽいシルエットで丈が短いトップスを、肩を落としたりして着崩すイメージがあって、全体的にアース系カラーのアイテムが多い印象。逆に、今日のトップスのピスタチオグリーンのようなペールカラー系は、今っぽいなと思います。
ーオーバーサイズ気味なシルエットのアイテムが多いのは、ヒップホップが流行ってた影響もあるんですかね。
チョモ:多分90年代は、ヒップホップが軸になっていますよね。ファッションにしても、音楽にしても。当時のポップスにもヒップホップの要素が取り入れられているくらい、影響力があったんだろうなって想像をしています。
ーおふたりが思う、90年代を代表するアーティストを教えてください。
森:オレはビースティ・ボーイズかな。自分の“ザ・ルーツ”です。PVとか見て、ファッション的にも参考にしたり。
チョモ:時代を代表するわけではないですが、オレの中ではカット・ケミスト。彼の音楽は“90年代の音”っていう印象があります。
ー2022年を迎えた今年はどんな時代になると思いますか?
森:パンクロック系の激しい音楽を好む人たちが増えそう。最近もラッパーが、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンとかのリリックをサンプリングしたりしているし、ハードコアっぽい曲を作るアーティストが増えている気がする。内側のメラメラを吐き出す感じ。自分も今の気分的にロックとかを聴きたくなる。
チョモ:2020年代に入ってから2年も経過しちゃって、後半の20年代はどうなっていくのか….頑張らないといけない時代なのかな。そのフラストレーションは歴史的に見ても、パンク的な方向に繋がっていくのは予想できるなって思います。後に振り返ったときに、2020年代を象徴するような、新しいムーブメントみたいなところまで行くのかはわからないですが、この辺でみんながパンクな衝動に駆られるんじゃないかな。そんな気がします。
L to R:
[チョモ]スウェット(size:M) ¥5,990
中に着た白T(size:L) ¥2,990
スウェットパンツ(size:L) ¥5,990
[森]ロングスリーブTシャツ(size:L) ¥4,990
スウェットパンツ(size:L) ¥5,990
(詳細はこちら)
Photography_Hiroki Asano
Hair&Make_Chika Ueno
Text&Edit_Mizuki Kanno
Edit_Akinobu Nagasawa
Styling_DONGURIZU