先日も紹介したように、カシオ計算機の電子キーボードCasiotone CT-S1と、藤原ヒロシの主宰するFRAGMENTとのコラボレーションモデルが、表参道の話題のコンセプトストア、V.A.にて限定販売されている。
CASIOの電子キーボードとFRAGMENTのコラボモデルが登場。藤原ヒロシがディレクションするコンセプトストア、V.A.にて1月16日から販売開始
Casiotone CT-S1は、日常に音楽を取り入れやすいミニマルデザインとコンパクトサイズが特徴のモデル。好きなときに場所を選ばず触れるサイズ感でありながら、豊かな表現力を持つ“AiX音源”と、独自のバスレフ機構を持つ音響システムにより迫力あるサウンドを実現している。
CASIOの電子楽器といえば、シンセサイザーの世界的巨匠である冨田勲との一連の取り組みや、YMO結成前後より高橋幸宏が愛用していたことでも知られるほか、“モンスター・リディム”としてあまりにも有名な「スレンテン」を生み出し、レゲエ界に革命を起こしたCasiotone MT-40(1981年)、世界中で愛されたサンプリングキーボードの名器であるSK-1(1986年)、近年では”歌声を演奏できる”というまったく新しい技術を搭載したCT-S1000V(2022年)など、常に革新性と遊び心を兼ね備えた電子楽器を次々と世に送り出している存在。そのCASIOが、新たに掲げた電子楽器のステートメント「Sound for Style」という想いが、今回のコラボレーションの背景にあるという。
『Sound for Style』は、「すべての人に音楽の楽しさを」という電子楽器の事業理念のもと、楽器メーカーとしてのこだわりが込められた音や演奏性だけでなく、その先にある一人ひとりのライフスタイルに合った新しい音楽や音の楽しみ方を提案し、新しい文化を創り続けていくという思いを込めた新ステートメントです。カシオの電子楽器を通してユーザーの生活がより楽しく豊かになっていくことを目指しています。
音楽プロデューサーであり、ファッション、アートetc.とカルチャー全般を牽引する藤原ヒロシも、この「Sound for Style」に共鳴することで今回の特別なコラボレーションが実現。CASIOのオウンドメディアでのインタビューにおいても、以下のように語っている。
「CASIOの考えている“すべての人に音楽の楽しさを”という理念、Sound for Styleというブランドステートメントにもとても共感しています。僕自身も同じような想いをもって音楽活動しているので。今後もそういう想いの部分を大事にしてほしいなと思います。
そして、なんだかんだ言ってCASIOには『堅実なブランド』というイメージがありますし(笑)、そこは変えずに貫いてもらいたいですね。例えば、僕も80年代に愛用していた『Casiotone MT-40』は、ダンスホールレゲエのミュージシャンに愛用され『スレンテン』と呼ばれる音色が生み出されました。それってCASIO的には、おそらく予想もしない使い方だったと思うんです。
今後もCASIOには堅実に製品を作ってもらい、それを僕ら不良たちが勝手に使い倒して新しい音色や弾き方を生み出していく。そういう関係性でいるのもいいんじゃないかなって思いますね」
販売店舗となるV.A.店頭では、タッチ&トライコーナーも実施。ちなみに前述のインタビューで、楽器との付き合い方に言及した部分もあるが、その言葉も藤原ヒロシらしさが光っていてとてもいい。そう、これくらい軽やかなのが、いい。
「音楽、そして楽器演奏って身近にあるだけで本当に楽しいもので、もし楽器を弾けない人でも絶対に触れてみるべきだと思います。僕もピアノやギターを弾きますけど、譜面は全然読めないんですよね。でも、聴いたものを弾いたりコードを覚えて弾いたりするのは適当にできる。音楽って、本当はそんな感じで適当にできるものなんです」
「別に教室に通う必要もないし、ギターなんて譜面がなくても独学で弾けるもの。楽器は自分の好きなように楽しんでいいんですよ。弾けなくてもいいし、欲しければヴィンテージギターを買ったっていい。なんなら家に置くだけでもテンション上がるじゃないですか(笑)。それを誰かが手に取り、ほんの少し弾いてみせてくれるだけで『こんなことができるんだ!』と感じる瞬間が訪れるかもしれない。それが楽器演奏の面白いところじゃないかな」
INFORMATION
Casiotone CT-S1 × FRAGMENT
発売日:2025年1月16日(木)
価格:71,500円(税込)
販売先:V.A.(東京都渋谷区神宮前 6-1-9)店頭、V.A.オンラインサイト
https://store.vatokyo.com/products/2025-c-vci15090