Brainfeederと正式契約したRoss from Friendsがデビューアルバム『Family Portrait』をリリース! サマソニでの来日へ期待がさらに高まる

今年3月に、世界的なビートメイカー/プロデューサーとして知られるFlying Lotus(フライング・ロータス)が率いるレーベル・Brainfeeder(ブレインフィーダー)との契約を果たした若干24歳のイギリス人アーティスト・Ross from Friends。これまでにも、ロンドンのアンダーグランドシーンで話題となっているレーベル・Lobster Therminや名門レーベル・R&S Records傘下のMagic Wireなどからリリースをしてきた彼だが、このたび、Brainfeederからデビューアルバム『Family Portrait』がリリースされた。

インディーシーンからジワジワと人気を集めて、少しずつステップアップしてきたRoss from Friendsだが、彼が業界やリスナーたちの間で一気に注目を浴びることとなったのは、やはりこれだろう。以下は、Flying Lotusが昨年5月にFacebookに投稿したポストだ。

Flying Lotusは、2016年末にLobster TherminからリリースされたEP『You’ll Understand』のSpotifyリンクをシェアし、「本当にいいEPだ、彼の音楽は最高」と語った。これにより、Ross from Friendsというアーティストに対して一気に、注目が集まった。Spotifyでの視聴回数も、いまだにこのEPの曲が上位に上がっている。

彼の音楽は、いわゆるローファイ・ハウスと呼ばれるサブジャンルに分類され、Ross from Friends自身もその中心人物とみなされている。ディープハウス由来のビートメイクのなかに、確信犯的にノイズやこもったような音が入る音楽性だ。Lobster Therminからリリースしている、DJ BoringやDJ Seinfeldなどは同じ系譜をたどるアーティストといえる。

Ross from Friendsは、その後2017年にMagic Wireにて、『The Outsider』というEPをリリース。これまでの彼の音楽を集約しつつ、さらに少しずつずらしていくようなこのEPもとても素晴らしい。こもったビートが展開するなかにも、独特なエレガンスやメロウなメロディーセンスが光るような仕上がりとなった。

そして、今年3月にBrainfeederとの契約を果たす。ヘッドであるFlying Lotusがフェイバリットにあげたことから始まり、契約までこぎつけたRoss from Friendsのスターダムはこれから始まる。Brainfeederといえば、ThundercatやKamasi Washington、Dorian Conceptなど一筋縄ではいかないような人気のアーティストが多く所属している。彼らと並び立った彼はまだまだ躍進の最中だ。ファーストアルバム『Family Portrait』、これこそが彼のスタートラインともいえる。

アルバムは、彼がこれまで培ってきたローファイ・ハウスをベースとしながらも、Brainfeederの刺激的なサウンドメイクにバッチリと相性があった作品ともいえる。それぞれの曲の展開、ノイズ、サンプリングなども少し不穏さが高まったようになり、それでもエレガンスでメロウな部分は残るいいバランスをもっているのだ。

なお、Ross from Friendsは、8月17日(金)に開催される「SUMMER SONIC 2018」の前夜祭イベント「SONICMANIA」のBrainfeederの面々による特別ラインナップ“Brainfeeder Night In SONICMANIA”にて来日公演を行なう。来日公演前のアルバムリリースということもあり、SONICMANIAでのパフォーマンスへの期待はさらに高まることだろう。ぜひ、見逃すことなきよう願う。

INFORMATION

Ross from Friends『Family Portrait』

2018年7月25日(金)リリース
Tracks:
1. Happy Birthday Nick
2. Thank God I’m A Lizard
3. Wear Me Down
4. The Knife
5. Project Cybersyn
6. Family Portrait
7. Pale Blue Dot
8. Back Into Space
9. Parallel Sequence
10. R.A.T.S.
11. Don’t Wake Dad
12. The Beginning
Info:BRAINFEEDER