[Interview] 清水翔太ストイックな鋭才が見据える日本のシーン

清水翔太がEYESCREAMに出演するのは、本取材が二回目。アルバム『WHITE』リリース時の、SALUとの対談以来となる。
SPECIAL TALK SESSION:テーマは “アーティストの孤独” 清水翔太×SALU対談 共作「alone feat.SALU」完成を経て

あれから約1年。6月26日にリリースされたシングル「Sorry」についての話を伺うべく、再び清水翔太を訪ねたところ、話は大きく展開し、若き日の彼が抱いていた苦悩、ひいては日本の音楽シーンを牽引する次世代への想いにまで及んだ。
清水翔太は今、何を考えるのか。今年30歳という節目の年を迎えた彼に、改めて話を聞いた。

誰かの記憶に寄り添うような音楽が
僕の作るべき作品

ー1年ぶりのリリースですが、手応えはいかがですか。

「Sorry」は最近できたばかりの、自信作です。鮮度が落ちないうちに聴いてもらいたかったので、盤ではなく配信リリースという形を選びました。『WHITE』から1年も経ってしまったので、本当はもっと早く新しい作品をリリースできればよかったんですけどね。去年までは1年の中でシングル2、3枚出してアルバムも、というサイクルでやれていたのが、さすがに難しくなってきました。とは言え、無理して作った曲を出したくはないですし。

ー「Sorry」はいわゆる、ラブ・バラードですよね。清水さんの実体験が描かれているんですか?

基本的にどの楽曲も自分の経験に基づいているので、実体験が一切入ってない曲はないんです。SNSでは「My Boo」との親和性を囁かれていますが、それは「Sorry」に限らず、全ての楽曲を通して関係性があると捉えられることもできるし、違うとも言えます。今回の楽曲のテーマは“後悔”なので、それに対して生々しいリアルな感情と、ドラマティックな表現のバランスを考慮してリリックは書きました。

ー多くのリスナーが楽曲の描写に共感を覚えたと思います。“本当は最後、たった一言「ごめんな」って言えばよかったのに” に対して、女性、男性問わず、そうだよ!って思わず声をあげてしまいたくなる人が続出ですよ。

僕が詞を書く上で大事にしていることがまさにそこで。誰が聞いても成立するバランス感。今作も、女性が男性にこう思われたい、みたいなことは念頭に置きつつ、リアルな男心を描きました。最近サウンド的にもヒップホップ要素が強いですし、言葉選びもそういう方がしっくりくるので。

ー楽曲のテーマを決める上で、インスピレーションの源となるものは何ですか?

日常生活……..かな。リスナーは日常の中にいる人だから、なんてことない毎日の中で生まれた感情は、大切にしたいと思っています。僕らアーティストだからこそ感じる非日常感、いわゆる派手な世界、そういうところで得た経験を音楽に昇華するのは、僕が求められているクリエイティブとは違う気がするので。誰かの記憶に寄り添うような音楽が僕の作るべき作品だと思っています。とは言え、日常にそこまでドラマがあるわけでもないですから、今までの30年間の人生の中で起きた感動を思い返すスイッチを押してくれるものが、インスピレーションに繋がってきます。例えば、映画や音楽。1人の観客やリスナーとして作品に衝撃を受けた時、創作活動のスイッチが押されます。

ーお休みの日はそういった芸術に触れて過ごされるんですか? そもそも休みはあるんですか?

僕は自宅が作業場でもありますし、テレビへの露出も今は少ないので、捉え方によっては毎日が休みみたいなもんですよ。もちろん今日みたいに取材していただいたり、ラジオ出させてもらったりなどはあるんですけど、それ以外は基本的に家で過ごしています。そこでがっつり制作して、ツアーが始まったらそっちに集中して、1年が過ぎて行くといった感じです。実は結構多趣味なので、映画の他にもゲームしたり、アクティブな気分の日は釣りに出かけたりします。

ー釣りされるんですね。なんだか意外でした!

最近ちょっと不調なので腰が重くなってますけどね。僕はシーバス専門なので、春と秋にはスズキを釣りに行きますよ。僕と仲良くなった奴は、強制的にハマらせます(笑)。1人で行くのは寂しいじゃないですか。たまにSNSで釣りのことを呟くと、僕のファンじゃない人の目にも留まることがあるみたいで「シミショーって釣りやるんだ。俺と一緒だ」って。多分そこに書いてあることがにわかな内容だったら、批判の対象になりかねないですが、本当に好きなことが伝われば、その人たちにも興味を持ってもらえるんですよね。音楽以外の部分で、僕のことを知ってくれるって、嬉しいなと最近感じています。

ー今回のリリースの際もそうですけど、清水さんはTwitterでファンの方と頻繁にやりとりされていますよね。

意識的にSNSは利用しています。ファンのリアクションが直接聞けるいいツールでもありますし、自分の音楽をもっとたくさんの人に知ってもらいたいというのも一理あります。最近その派生として、テレビにもまた露出していきたいなと密かに考えているんです。アーティストという面以外でも、清水翔太という1人の人間として出させてもらえるチャンスがあるなら、トライしてみたいです。釣り番組とかね(笑)。

ーその番組、ぜひ見たいです! 今まではあえて露出を控えていた部分もあるんですか?

そうですね。今年30歳になったんですけど、唯一自分が大人になれたと感じる部分があって。自分の音楽を知ってもらいたいとか、評価されたいみたいなのはもちろんありますが、それと同等に、シーンに貢献したいという気持ちが強くなりました。僕の存在を知って、刺激されて、音楽の道を前進する人が仮に出てきたら、嬉しいなと。若手で才能持て余してる人っていっぱいいるだろうから、そういう奴をいい方向に導いてあげるのが、僕の役目なんじゃないかなと考えることが増えてきましたね。歳を重ねて、視野が広がったのかもしれません。昔の僕だったら張り合っていたんですけどね。今は純粋に評価できるし、そういう才能がシーンを盛り上げてくれることを嬉しくも感じます。

ーTwitterにアップされていたメッセージも拝見しました。

僕に憧れてくれて、DTMで曲を打ち込んでいる投稿は、めちゃめちゃ見ています。彼らに、俺は見てるぞっていうことが伝わってほしいなと思い書き込みました。あと、これ言ったら「私もやっているのに」って反感を買ってしまいそうですが、インスタで僕のことをタグ付けして、自分の歌声をアップしてくれているファンの方が結構いるんですよ。僕は本当に才能を感じた方には、直接DMを送ったりもしていて。もしかしたら今後、何か一緒にできるかもしれないので。勝手に心配になっちゃうんですよ。僕らの時代は、Mステに出たいなとか、自分のCDが店舗に並んでいたら、とかそういった夢や憧れを叶えるために、絶対プロになってやるっていうガッツがあったけど、今はインスタやTikTokで簡単に有名になれちゃう世の中ですからね。そこで承認欲求を満たすことで満足してしまったら勿体ないなと思って。あとは、今の時代を生きるフレッシュな人達の感覚を近くで触れていたいというのもあります。例えば僕が35歳になって、18歳くらいの子がやっている音楽が世の中で評価されたとき、一切そこに共感できない自分がいたらやっぱり悲しいですよね。

ー若手のライブなども結構行かれるんですか?

それがなかなか行けてなくて。下と出会う機会がないんですよね。でもまぁもう出てきている人は、自力で這い上がれよと思うので、まだ世に出ていない才能を、例えば、オーディション番組を開催したりして、大人たちにその才能をすり減らされる前に、フックアップしたいですね。今はそういう時代ではないかもしれないですけど。20代前半とかに思い切り好きなことができなかった悔しさが僕にはあって。デビュー早々に大人たちに牙を抜かれてしまった僕だからこそ、アドバイスできることもあるだろうし。

ープロデューサーとしての清水さんの一面にも期待しています。

プロデュースなんておこがましいことはしなくていいんです。あくまで数いる審査員の中の1人。若い才能に対して、素直に“いいね”って言ってあげられる存在でいい。彼らが日本のこれからの音楽シーンを発展させてくれると思うので。そのためにも自分の作品も評価される必要があるので、僕自身の活動も大切にしていきたいです。実は今アルバムも制作中で、なるべく早く聞いてもらいたいと思っているので、楽しみにしていただけたら嬉しいです。

カラーブロックフーディー(CLOT/アントラクト tel_03-5774-0733)/ナイロンパンツ(MARCELO BURLON COUNTY OF MILAN/イーストランド tel_03-6712-6777)/シューズ(EYTYS/EDSTRÖM OFFICE tel_03-6427-5901)/サングラス/(OLIVER PEOPLES/PR01 tel_0121-990-307)/チェーンブレスレット(VITAFEDE/WORLD STYLING tel_03-6804-1554)/その他本人私物

INFORMATION

Sorry

On sale
https://smr.lnk.to/_WDPM
https://www.shimizushota.com/

◆2019年清水翔太全国ツアー公演日程&
ファンクラブチケット先行スケジュール
S.S FAMILY会員2次先行:
7月13日(土)12:00〜7月16日(火)23:59
翔太モバイル会員2次先行:
7月20日(土)12:00〜7月24日(水)23:59

大阪@Zepp Namba
2019年9月2日(月)
2019年9月3日(火)
open 18:00 / start 19:00 
(問)キョードーインフォメーション
0570-200-888

北海道@Zepp Sapporo
2019年9月6日(金)
open 18:00 / start 19:00
(問)SMASH EAST
011-261-5569

愛知@Zepp Nagoya
2019年9月10日(火)
open 18:00 / start 19:00
(問)サンデーフォークプロモーション
052-320-9100

東京@Zepp Tokyo
2019年9月17日(火)
2019年9月18日(水)
open 18:00 / start 19:00
(問)H.I.P.
03-3475-9999

福岡@Zepp Fukuoka
2019年9月26日(木)
2019年9月27日(金)
open 18:00 / start 19:00
(問)キョードー西日本
0570-09-2424

鹿児島@鹿児島市民文化ホール第一
2019年9月30日(月)
open 18:00 / start 19:00
(問)キョードー西日本
0570-09-2424

神奈川@神奈川県民ホール 大ホール
2019年10月7日(月)
open 18:00 / start 19:00
(問)H.I.P.
03-3475-9999

岐阜@岐阜市民会館
2019年10月12日(土)
open 17:00 / start 18:00
(問)サンデーフォークプロモーション
052-320-9100

石川@本多の森ホール
2019年10月25日(金)
open 18:00 / start 19:00
(問)キョードー北陸
025-245-5100

福島@けんしん郡山文化センター
2019年11月1日(金)
open 18:00 / start 19:00
(問)GIP 022-222-9999

広島@広島文化学園HBGホール
2019年11月4日(月祝)
open 17:00 / start 18:00
(問)夢番地広島 082-249-3571

岡山@倉敷市民会館
2019年11月5日(火)
open 18:00 / start 19:00
(問)夢番地岡山
086-231-3531

愛媛@松山市民会館
2019年11月17日(日)
open 17:00 / start 18:00
(問)DUKE松山
089-947-3535

三重@桑名市民会館
2019年11月23日(土)
open 17:00 / start 18:00
(問)サンデーフォークプロモーション
052-320-9100

静岡@静岡市民文化会館 大ホール
2019年11月24日(日)
open 16:00 / start 17:00
(問)サンデーフォークプロモーション静岡
054-284-9999

宮城@仙台サンプラザホール
2019年11月29日(金)
open 18:00 / start 19:00
(問)GIP
022-222-9999

岩手@岩手県民会館
2019年11月30日(土)
open 17:00 / start 18:00
(問)GIP
022-222-9999

★チケット詳細
Zepp公演:1F立見¥5,800(税込・入場時別途ドリンク代・整理番号付)
2F指定¥6,500(税込・入場時別途ドリンク代)
※2F立見販売可能会場のみ 2F立見¥5,800(税込・入場時別途ドリンク代・整理番号付)
ホール公演:指定席¥6,200(税込)
※立見販売可能会場のみ 立見¥5,700(税込・整理番号付)

※未就学児童入場不可 / 小学生は要保護者同伴・有料
※映像収録につきお客様が映り込む可能性あり
※企画・制作:YARD / H.I.P.
※協力:株式会社ソニー・ミュージックレーベルズ