1月25日(金)〜2月2日(土)の間、ギャラリー月極にてグラフィックアーティスト、KANATANの自身初となる個展「枯れた胡蝶蘭」が開催される。
作品の素材は、インターネットから拾うチープなフリー画像、買い集めているガラクタ、動画共有サイトにあげられた製作者不明の動画など、日常の中に溢れているものばかり。
これらのありふれたイメージ素材は、作家の手により、普段は交わることのない対比的なものが組み合わされ、アンバランスな「どこの引き出しにも仕舞うことが出来ないもの」に変化する。カテゴリーを特定できないイメージ群は、違和感に溢れ、時には不快感をつのらせ、情報過多社会を皮肉に擽っていく。
展示タイトルの「枯れた胡蝶蘭」とは、贈呈された胡蝶蘭を放置し枯らせてしまった後も、ずっと捨てずにベランダに残してしまったKANATANを見た友人が、作家を体現している言葉として作った、オリジナルのイディオムだ。麗しいイメージの胡蝶蘭と、憂き「枯れる」という単語の組み合わせは、作家の作品同様相反であり、KANATANの世界観を強く表している言葉とも言えるだろう。
以下、「枯れた胡蝶蘭」の名付け親であり、KANATANの良き友人であるホガミアイ氏からの本展の紹介文だ。
ハイ・センスなムードと黒髪のボブ。“呼ばれたタイミングで好きにやる”愛すべきカルト・ヒロイン、KANATAN。この度、KANATANの20年以上に渡る“相反するモノを組み合わせる”研究を、ようやくみなさまに発表できることを、心からうれしく思います。
これまでVJやグラフィックアーティストとして、呼ばれた現場で、都度都度、研究の成果を発表してきました。「枯れた胡蝶蘭」展では、かつて一度もアーカイブされることのなかった、高校生時代から現在までの研究成果、を一挙に展示いたします。“ウンコ”も“龍”も“住宅街”も、渾然一体となった研究の成果をぜひ一度、その目でご覧いただき、言葉を失ってください。
数十年間作りためたコラージュに、CGやムーブメントを加えたデジタルインスタレーション。KANATANの作品はぜひ五感を開いて目の当たりしてほしい。
INFORMATION
KANATAN「枯れた胡蝶蘭」
2019年1月25日(金) – 2月2日(土)
オープニングレセプション:
2019年1月25日(金) 18:00 – 20:00
ギャラリー月極
〒153-0043
東京都目黒区東山3丁目12−4