ライフスタイルブランドkoéが手掛ける、渋谷は宇田川町の「hotel koé tokyo」が2月9日にオープン。同ブランドのコンセプトである、「new basic for new culture」を「ステイ/ファッション/ミュージック&フード」の3つの角度から展開する新たなランドマークが、道行く人々の注目を集めている。今回は同日と翌2月10日開催されたオープニングイベントの模様とともに、その魅力をお届けする。
扉を開けた1階のフロアは、ベーカリーレストラン「koé lobby」とイベントスペース「koé space」、2階はアパレルショップ「koé渋谷店」、3階はアートや日本文化などにも触れられる宿泊施設となっている。イベントスペースには本格的なDJ機材が常設されており、そのブース横は、特設ステージを組んでライブをすることも可能。また、2階のkoé渋谷店に通じる階段は、座ってくつろいだりライブを観たりすることもできるようになっており、ゴミゴミした人通りの多い都会の真ん中にいながら、まるで公園で遊んでいるような、開放的な気分が味わえる。
初日は今もっともアップカミングなアーティストの一人として注目を集めるiriのライブに始まり、国内随一のレコードコレクターであり、クラブカルチャーの生き字引とも言えるDJ須永辰緒、その柔軟な音楽性でDJそのものの可能性を切り開いたFPMことTomoyuki Tanakaが登場。世代も出自も異なる三者三様のグルーヴが繋がる、華麗な夜を演出した。
2日目はAwesome City Clubのライブからスタート。2017年12月にはZepp Diver City Tokyoでワンマン公演を行うなど、人気上昇中のバンドによる貴重なアコースティック・セット。スムースなタッチの演奏と歌を軸に、アッパーに盛り上げるところは盛り上げる流石のステージだった。ひと段落して、続くDJ ChiMy、DJ Shinyaがあらためてしっかり雰囲気を作ってtofubeatsが登場する。フロアは満員御礼、自身の曲も織り交ぜたプレイに止むことのないダンスの波、その向こうでは食事を楽しみながら体を揺らす人たちの姿が印象的だった。
同所では、基本的に毎週金曜日と土曜日の夜時間帯に音楽イベントを開催していくという。大きな交差点に面したガラス張りの建物は、老若男女誰でも気軽に入りやすい環境。入場料も無料で(要ドリンク代)、買い物ついででも食事をしながらでも、クラブで踊るのに近い感覚でも遊ぶことができる。ファッションや音楽、アートと生活、そしてそこに訪れた多種多様な人同士の距離がグッと近づく瞬間。いつもの街ぶら感覚で開けてみた扉の先にある、”new basic for new culture ”を、ぜひ感じてほしい。