サッカーにおいて、真の闘いは圧倒的不利な敵地にこそ。そこではミラクルも悲劇も因縁もつぶさに後世に刻み込まれ、今もネバーエンディングに語り継がれる。『the away』。“アウェイ”にまつわる5ストーリーズ。
the away
05_アウェイユニフォーム
TO CREATE NEW HISTORY IN RUSSIA.
2018年、日本代表のアウェイユニフォームはこれだ。ホームカラーの藍色に染まる前の、まっさらな白い生地がイメージソース。そしてもちろん日の丸も。これまでにない、白と赤、ライトグレーの配色となった。特徴的な左肩のデザインは、1992年のダイナスティカップへのオマージュ。つまり日本初の国際タイトルを勝ち取った、記念すべきユニフォームの意匠だ。6月のロシアで新しい歴史を作るために。これほどふさわしいストーリーはないかもしれない。
もちろん、機能面でも注目すべきポイントがある。オーセンティックユニフォームに導入された、「CLIMACHILL」(クライマチル)というテクノロジーがそれ。肌に接触すると冷感をもたらす「アイスドット」に加えて、極めて細い二種の糸、「サブゼロヤーン」と「ポーラーファイバー」を組み合わせた生地により、これまでにないクーリング機能と通気性、吸汗速乾性を実現した。北国のロシアとはいえ、6月は最高気温が25℃を超えることすらある。選手たちから最高のパフォーマンスを引き出すためにも、心強いウェアであるに違いない。