SKATE AND STUFF -from California Street- Vol.05 report by Ryuta Hironaga


SKATE AND STUFF -from California Street-

Photography & Report by Ryuta Hironaga

スケートボードの発祥の地カリフォルニア。そこには日常的にスケートカルチャーが根付き独自のライフスタイルを送っているスケーター達が暮らしている。単身渡米した写真家・廣永竜太が撮り下ろした写真と共にスケートライフをお届けする企画「Skate And Stuff」。第5回目はアーティスト、モデル、そしてスケートボーダーとして多彩な才能を発揮するJan Gatewood。彼の多岐に渡る活動について話を訊いた。

Introduction from Ryuta Hironaga

「Eyescream webをご覧の皆さん、こんにちは! 廣永竜太です。早くも今回で連載第5回目となりました。この連載企画”SKATE AND STUFF”は文字通りスケートボード(SKATE)プラスα(AND STUFF)という意味が込められており、ただスケーターを紹介するのではなく、彼らの側面や内情、時にはスケートに関わってない物などをプラスαとしてフォーカスしています。 今回はこのコンセプトに相応しいアーティスト/モデル/スケーターのJan Gatewoodを取材しました。是非ご覧ください!」

LAの”Cool”なイベントやパーティーを出歩けばもしかすると見たことがあるかもしれない。ファッショナブルでアイコニックな彼、Jan Gatewood。 
JanはBianca Chandonのウェアハウスで働きながら自身のアート制作、モデル業そしてスケートボードをこよなく愛しLAのクリエイティブシーンで活動している。そんなインタレスティングな彼に話を聞くために彼のスタジオへ向かった。

彼のスタジオは彼の友人宅の裏庭にひっそりと佇むガレージを改造した仕様だった。ちなみにその友人宅は前回取材したスケートカンパニーWKNDのメンバーがシェアする家で彼らと親交が深いみたいだ。
スタジオの中に入ると至るところにアートピースが並べられていて彼は丁寧に現在製作中の物から過去のアーカイブまで紹介してくれた。

一通り彼の作品を紹介してもらったところで彼にいくつか質問を投げかけた。

・アーティストとして活動を始めたきっかけは?

「一緒に育った仲間の影響やスケートボードをして育った経緯でガキの頃からアートに興味があった。スケートの写真だったり、ボードのグラフィックだったりスケートボードが俺に様々なアートを触れさせてくれたんだ。それでたしか4年前にLAに引っ越してきて、一緒に住んでいた友達がアパートにペイントしていたから俺も一緒になってペイントしてたんだよ。でもその時は真剣にアートを始めるつもりはなかった。
LAのMoran Moranというアートギャラリーでインターンシップをする機会があって、それを経て真剣にアートの勉強を始めて、 コラージュや抽象的なペイントをやり始めた。それでいまやっている事は様々なマテリアルを使ったコラージュとペイントを独自に組み合わせた方法で自分を表明しているんだ。」

・アートを作る上で何から影響を受けているの?

「ストリートにある生でリアルな素材かな。コラージュはその偶然出会った素材をまた別の素材と組み合わせる事ができるよね。それは今まで自分自身が体験した経験のコンビネーションみたいなものだよ。 日々生きていく中で些細な日常に目を向けることが大事なんだ 。」

・最近I-Dの写真見たけどモデルもやってるんだね。いつから?

「LAに引っ越してきた時にモデルにも興味があったんだ。ブランドのキャンペーンやフォトシュートをする機会があって、モデルのエージェンシーに入ることができた。たまにモデルの仕事もやってるよ。」

・スケートもするんだよね?

「もちろんだよ。でも最近は仕事やアート制作に力を入れてるから前よりは滑れてないけど最低でも週一でスケートしているよ。それに職場のBianca Chandonのウェアハウスでも滑れるんだ。」

・現在進行中のプロジェクトはある?

「そうだね、いくつかのグループショーの為に準備してるよ。LAで2つ、ハワイで1つ予定しているんだ。まぁ少しずつだけど今年の1月にLAのMilk Studioで展示して他にも数カ所グループショーに参加したよ。それにあるスケートカンパニーから俺のアートピースを使ったスケートボードを出す話があるんだ。でも正直に言うと俺はスケート業界に携わっている訳ではない。それでも俺は間違いなくスケートしているし、 仲間と楽しい時間を過ごしているよ。ライフスタイルの一部ってだけさ。」 

スタジオでの取材を無事に終えJanと僕はクルーズしながら近所を回った。

スケートボードがライフスタイルの一部でありクリエイティブでエンターテイメントな彼は今のLAを象徴しているようだ。これから益々盛り上がるであろうLAのクリエイティブシーンで彼はどのようなアクションを起こすのか、今後の彼の動向に注目しよう。

今回の為に彼は作品を提供してくれた。