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TOKYO BLUE EYES by TETRO.
VISITORS : 005 yahyel


TOKYO BLUE EYES
by TETRO.

VISITORS : 005 yahyel

渋谷は鴬谷町の片隅に構えるヘアサロン、TETRO。目印は鮮やかな青いブルーのアパートメント。この場所には現代のサブカルチャーを形成するアーティストやクリエーターが足を運んでいる。カルチャーの発信地になりつつあるこの場所で聞こえる会話に耳を澄まそう。新たなるエネルギーの発見ができるかも。
壁が“TETRO BLUE”と呼ばれていることにちなんで”青き眼”=人の訪問を歓迎する目を持つ、この場所から東京の今を覗いてみる。連載第五回目に登場するのはミュージシャン・yahyel。

今回、TETROのヘアメイクアーティスト、森田康平のところに現れたのはミュージシャンの“yahyel”。
彼らと森田の出会いは、まだフロアの床が見える客数の頃の数年前に遡る。今や熱狂的なコアファンを中心に彼らの奏でる音とパフォーマンスに魅了され集まる人が徐々に広がり続けているのは、音楽を聴けばなんら不思議なことではない。それは、日本に止まらず世界にも浸透しているのが、海外公演の様子からも手に取るようにわかるであろう。
そんな中yahyelは先日、杉本亘の脱退を発表した。池貝峻、篠田ミル、大井一彌、山田健人の4人体制へーー。
この夜はインタビューやステージ上では“異才”を放つ彼らからは珍しく、たわいもない穏やかな日常の一部となる。
写真家、嶌村吉祥丸による写真と共に、これまでの。そしてこれからの。彼らの分岐点に位置する一呼吸をお届け。


一番ヤバくて、一番清く正しいやつが一番強いはず。

森田:最初の出会いは、Homeshakeのライブを観に行った時です。そんなにまだ知名度がないyahyelの演奏を目の当たりにして、“日本人で超かっこいいやつらがいる”と衝撃を受けました。そしてその場ですぐに調べたんですけど全然彼らの情報が出てこなくて。そしたらTwitterだけがあったんですよ。それで次は渋谷のOrgan Barでライブがあるのを知って、行ったらお客さんがまだ10人いないくらいでした。

池貝:そうでしたね。

森田:でも思った通り、めちゃめちゃかっこよくて。そこで初めて僕から話しかけたんです。

篠田:僕のところに駆け寄ってきて、5,000円札を渡してきて「これでお酒飲んで!」って(笑)。すごく懐かしい。

森田:懐かしいね(笑)。それからライブも毎回行くようになりました。どこの国かわからない雰囲気の楽曲に完全に魅了されてしまって。でもね、気付いちゃったんですよ。みんなの髪型がそんなにかっこよくないことに…!ガイくん(池貝)とかボンバーヘッドだったし、イナタかったなぁ(笑)。

一同:笑!

森田:それで、音楽がかっこいいんだから髪もかっこよくしようと言ったらサロンに来てくれました。


森田:普段は、気になる新譜の話しがメインだよね。お互いに教え合ったりしています。音楽的な立場は違いますが、いいモノはいい。よくないモノはよくない。とはっきりと言えるし、フラットに接してくれるからみんな一見クールだけど、めっちゃ優しいなって思っています。

池貝:フラットに接するというスタンスは、誰に対しても変わらずで特に意識はしていないです。でもフラットな関係でありながら面白いなと思うのが、スタイリングを担当してくれている服部昌孝さんを森田さんが紹介してくれたりと、どんどんお互いにいい広がり方をしてますよね。

森田:うん、紹介したからって自分の損得なんて考えないです。逆にいま、yahyelと出会っていたとしたら、ここまでの関係性じゃないと思う。もう洗練されているから、僕からこうしたらもっといいのにとか、がっつかないかなぁ。

大井:ミュージシャンって規模が大きくなっていけば、その規模感に合わせた生き方にどんどんなっていく気がして。そこで何か徐々にブレていくのかなと思います。でも僕らがまだ知られていない時から聴いてくださってる森田さんのところに髪を切りに会いに行くと、気持ちの整理が出来るというか。物腰が柔らかくて優しいのに、決めにいく時はギラッと気持ちを締める感じ。その空気の使い方をすごく尊敬していて。僕は、森田さんのそんな振る舞いを見て、どうあるべきか再確認してますね。

森田:それは、僕もみんなから感じています。yahyelは最初から衝撃的だったけど、キャパとかスケール感とかちゃんとステップアップして、音楽にフォロワーが付いてお客さんがたくさん来るようになって、すごいなと度々思っています。

池貝:経緯を知っている数少ないひとりだから、そう思ってもらえているのは感慨深いです。


森田:そういえば!すごくイケてるの見つけちゃったんだよね。ベルリンのブラスバンドで“MEUTE”っていうんだけど。木琴がカッコいいって初めて感じた。ボーカルもちゃんといてやばいよ。

池貝:このスタイルすごいな。

森田:ね?めちゃカッコよくない?…… こんな感じでいつも遊んでいます(笑)。


森田:フジロックも“ROOKIE A GO-GO”に出て、その次にはもう“RED MARQUEE”だったよね!その時、僕はヘアメイクでスタッフとして行ったんですけど、ライブが超感動的で、どのステージよりも一番記憶に残っているかもしれない。服部さんと僕で、最初は舞台袖から見ていたけど、2曲目くらいから「もう無理だ!」ってふたりで客席に走って行って、人を掻き分けながら最前列でわけもわからないくらいめちゃくちゃに踊ってました。

一同:笑!

池貝:そうですね、僕らのライブは[楽しませにいく=戦う]のような感じ。

森田:ストイックだよね。その精神がいつもすごく刺激になっています。僕より5歳くらい下だけど歳とか関係なくリスペクトできる。なので、今後どうなっていくんだろうっていうのがすごく気になるし、yahyelは海外にも積極的なので、いちファンとして本当にこれからが楽しみ。

池貝:僕らからしたら、まだ何もやってない。もちろん、これまでやってきたことは簡単にできることではなく、ちゃんと積み重なっているのは実感しています。
でももっと先には“日本の音楽の新しい基準を作る”という目的があって、ステレオタイプの常識とされている部分を覆したい。まだそこには近くにも行けてないけど。なので森田さんのような、僕らの過程を知っていてくれる人たちの言葉を聞いて、やっと「あ、そうかRED MARQUEEでライブをやったんだ。」と改めて振り返ってることができています。これからも変わらず同じような感覚で進んでいくしかない、行くとこまでいきたいですね。

森田:僕の印象だと、みんなの心境の変化をここ3年くらいで感じています。出会ったころのyahyelってまっすぐな気持ちが“ぶっ殺す!”みたいな気迫で刺々しい感じだったけど、今はたくさん人と関わって根本にある筋は変わらないけど優しさも強さも出てきたなと。お客さんにもちゃんと感謝を伝えているよね!戦に燃える怖いイメージだったのが、ライブ自体もひとつの物語のように感じています。

池貝:最初の方は怒りが生々しく、その怒りを落とし込めずにそのまま表現している感覚でした。それは自信がなかっただけなんですよね単純に。俺らイナたかったし(笑)。

一同:笑!

池貝:音楽家という立場に立って、人と向き合うのがなかなか難しく怖い事で。なので最初は余計に刺々していたと思います。でもそれこそ周りで信頼できる人が徐々に増えていき、その人たちが支えてくれたから、気づかずうちに自信もついたし今があるんだなって感じています。


森田:思い出したけど、「once」のMV撮影の時大変だったよね。撮影の2日前くらいにミルくん(篠田)から連絡があって「踊れるモデル、いないですかね?!」って。それで僕びっくりして「マジで探すけど、もっと早く言ってくれたらよかったのに!直前でそれはダメだよ、ちゃんとしようよ。」って全力で協力したいからこそ怒ってしまって(笑)。

篠田:そんなこともあったな…。

森田:でもMVを見て「ごめんなさい!」ってすぐに電話しました(笑)。だってその短期間で、こんなにかっこいいのが出来上がるなんて思わなかった!

山田:「once」は初めてフジロックが決まった時に、当日までにMV出したいよねって話しになってすぐに進めました。急遽の撮影だったので、場所とかも直前で決まって。撮影自体は2日間くらいだっけ?

篠田:うん、夜中に集合して次の日も朝から撮った。

山田:大変でしたね。

森田:そう考えたら、yahyelって結構アクシデント多いけど、いい感じにまとまるよね。撮影しようと思ったらテトラポットが海に沈んでしまったりとか(笑)、現場ではとっさに変更したりバタつくけど、めっちゃいい映像にしか仕上がったことがない。

池貝:そこに関しては、ダッチ(山田)が技術とノウハウを持っていて優秀ということが大きいですね。なんとか最後に打ち返せる。あとは、揺るがないコンセプトがあるから。何を大事にしたくて、そこをどう引き出せるかを常に考えています。

山田:だから根幹がブレないのであれば、大体のことは可能になる。

池貝:何を伝えたいかがシェアされている、それが大事。「once」のモデルが究極森田さんでも成り立ちますね。

森田:それはちょっと…(笑)!

一同:笑!

森田:アクシデントと言ったらガイくんさ、フジロックの時足の爪が剥がれていて歩けない状態だったよね。

池貝:そうだ。前の日にはしゃぎすぎて、足の爪が全部取れて…。

篠田:どんなはしゃぎ方したらそうなるの(笑)。

森田:でもライブでは飛び跳ねてたし。かと思ったらダッチくんが骨折しながらライブしてた時もあったね!

山田:あー、ありました(笑)。

池貝:確かに、そんな感じの気合いが多い。

森田:表面的にも内面的にもストイックすぎて、結構きついんだろうなって時も感じるし、そこで僕はみんながちゃんとグラつかずに、いい気分になれるように支えたいという気持ちを常に持っているんだけど、でももうyahyelは自分たちでしっかり出来てるんだよなぁ。

池貝:いや、そう思ってもらえて本当ありがたいです。やっぱり人と人の関係性はそうあるべきだと思っています。

森田:僕にとってyahyelは特別ですごくエモーショナルな存在ですね。

池貝:嬉しい。僕らは意外とエモーショナルな人たちなんですよ…!

森田:情に熱いよね、男気って感じ。ぶっ飛んでて最高だよね。褒め言葉です!

池貝:気持ち悪くてもいいんですyahyelは。今のカルチャーや音楽シーンは、型にハマりすぎているんじゃないか、という問いのような怒りを持っていて。もっと自分自身が惹かれるものに憧れてもいいと思うし、言いたいことに忠実になっていいと思う。なりたい自分になればいいのに。

森田:固定概念はありますよね。これがいいって言われるものに賛同する部分がまだ日本はあるんだと思う。誰もいいって言わないけど、自分がいいって思えば自信満々に好きでいいじゃん。アンダーグラウンド/オーバーグラウンドっていう線引きがある中で、yahyelのような存在がでかくなればでかくなるほどシーンのその概念を壊して欲しい。その景色見せてほしいな。

池貝:自分たちのやりたいことだけをやるのは得意ですけど、いまの面白いところはそれの狭間にいること。片足メインストリームに突っ込んでいる方がかっこいいんじゃないかと思います。そこでやっと言いたいことを言えるんじゃないかと。実はそこがストリートに繋がっているんですよね。とりあえず、まずは単純に人ととしてちゃんとしていようと思います。一番ヤバくて、一番清く正しいやつが一番強いはず。そう言う存在がこれから裾野を広げるんだと思います。

森田:ちゃんとやってるからこそ言えることだね。

池貝:そうですね。僕らはまだまだ大したことない、これからです。


-new video-
水曜日のカンパネラ & yahyel『生きろ。』

photography_Kisshomaru Shimamura
edit_Asami Yamane

TOKYO BLUE EYES by TETRO
VISITORS : 001 高良健吾
VISITORS : 002 jan and naomi
VISITORS : 003 Meirin
VISITORS : 004 山田智和
VISITORS : 005 yahyel

INFORMATION

yahyel
HP : http://yahyelmusic.com/
Twitter : @yahyel2015

-LIVE SCHEDULE-
5.16(木) 北京
5.17(金) 上海
5.19 (日)西安
Info : https://mp.weixin.qq.com/s/lY1kg8CHqWRrh6aKLQZlWg

5.26(日) GREENROOM FESTIVAL’19
Info : https://greenroom.jp/

INFORMATION

TETRO

http://www.tetro-hair.com/

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