先日発売されたEYESCREAM恒例となっているスケートボード特集の2019年版では、様々なスタイルが無数に細分化された現代のスケートクリエィテイブを総力特集。
国も時代も性差も飛び越え、欲しい情報に自由気ままにアクセスできる今。スケーターたちは、意識的あるいは無意識的に膨大なインプットをオリジナルの表現にアウトプットしている。
そこでWEBではフォーカスした各国のスケートレーベルの中からピックアップし、誌面では載せきれなかった写真やスケートビデオを掲載しよう。様々な形で創造したモノから、それぞれが放つスタイルを垣間見る。
Vol.04
Skate Muzik
ミラノのOGスケーターGianluca Quaglianoが主催するミラノ生まれのスケート専門ラジオSkate Muzikによるアパレルライン。レジェンドスケーターやシーン最前線のゲストを呼んでコアなスケート論を繰り広げる同ラジオ番組の人気もさることながら、各国で少数ながらに展開されているアイテムも話題。
Skater-like‘ design is ……
Passion
Skate Muzikの活動の中で近年印象深いことといえば、“Skate Muzik x Patagonia Milano”のチャリティーキャンペーンである。
2018年にCitizens For Airという大気汚染の改善に務める地元の協会を支援する為、チャリティーTシャツの販売を実施した。
Tシャツのデザインは、イタリアのHip Hopグループ・Sangue Mistoの楽曲「Cani Sciolti」から着想を得ていて、歌詞の“Vengo da una zona dove l’aria non è buona”というフレーズがバッグにプリントされている。「私は空気が良くない場所から来た」という意味はこの空気汚染を問題視するキャンペーンの軸であり、非常に深い意味を示したのだ。
キャンペーンの為に作られたビデオでは、アンチスモッグマスクを身に着け颯爽とミラノの街中を滑り抜けるスケーターたちが映る。「俺らは汚い息を吐かないだろ?」とそこには普段は邪魔者扱いさがちなスケーターならではの性質に注目し、環境への問題をクールに提示したものとなった。(このキャンペーンのTシャツは見事に初日で完売!)
そんなSkate Muzikを知る上で、一番重要で魅力的なのはやはり“ラジオ”! ラジオというツールは渋くて最高だと思う。
Nike Skateboarding設立時のオリジナルメンバーであり、現在“Fucking Awesome”所属のライダー、Gino Iannucciをゲストに迎えた回や、あの懐かしのSupreme New Yorkによる”Cherry”をフューチャーした回などは、聴きごたえ抜群すぎないか…?
その番組はインディペンデントウェブラジオ”Fritto FM”から上がっているので、兎にも角にも、ぜひこちらご視聴あれ。
Skate Muzik Ep.1: Cherry
Skate Muzik #4 w/ Gino Iannucci
Skate Muzik #6 w/ Peter Bici
Supreme New York “Cherry” Skatevideo (Official Trailer)
そのように社会派なことなどにも目を向け、様々な取り組みに対し独自の展開をみせるのがSkate Muzikだ。
最後にスケートを介して多くの時代を見てきたGianlucaへ、“あなたにとってパーフェクトな一日は?”と素朴な質問を投げてみた。
「気分屋ながらに、好きなことをしたりチャンスがあったりする日は素晴らしい日だ。スケートをしていない時でも毎日新しい技の着地を真似するように、滑っている時のような幸せを感じるよ。これがいつも上手くいくから面白いもんだ!
とにかく、好きなことに挑戦できる毎日がパーフェクトだよ。」
“2D of Skateboarding”
2019スケートボーディング特集
Vol.01 : Come to my Church
Vol.02 : Lewis Cruise
Vol.03 : STING WATER
Vol.04 : Skate Muzik
INFORMATION
Skate Muzik
https://www.skatemuzikmilano.it/