「それどこのTシャツ?」好きなバンドのTシャツや古着屋で見つけた一枚、イケてるあいつが作ったものから、よく行くカフェのオリジナルまで…着ているTシャツには、その人のカルチャーが表れるもの。アパレルブランドのみならず個人でオリジナルアパレルを作る人が増えている今、本企画では改めてシルクスクリーンプリントの魅力や手法を3回にわたって紹介する。
教えてくれるのは、神宮前に構える新鋭プリントスタジオPAJA STUDIO(パハ スタジオ)。オープンから1年を迎えた同スタジオは、さまざまなクリエイターやブランドのプリントを手がけるほか、自らデザインしたアパレルも展開している。
第二回は、中級編の「多色刷り」を紹介。同スタジオを利用するイラストレーターLAZY PIZZA DELIVERYを迎え、彼女のアートワークを落とし込んだTシャツを刷っていく。
PAJA STUDIO × LAZY PIZZA DELIVERY
PAJA STUDIOのメンバーとLAZY PIZZA DELIVERY(写真右下)
簡単に説明するとシルクスクリーンとは、メッシュ状の版にデザインを形どった穴をつくり、その穴からインクを落としてプリントする手法。主に、版、インク、スキージー(ヘラ)の3点があればプリントできるという手軽さからTシャツ制作などによく用いられている。一つの版でインクの色を変えられるのも特徴だ。
今回紹介する多色刷りは、一つのデザインに対してレイヤー分けした複数の版を用いて重ね刷りしていくもの。
今回のデザインは、リブ下5cmとフロント上部へのプリントとなるため、まずプリント台の上下の位置を調整し、それぞれの版をセットする。「色ごとに版があって、一枚ずれたら全部ダメになるので、版のセッティングがかなり大事ですね」。(PAJA STUDIO/以下同)と、不要なボディに試し刷りをしつつ、一枚目の版とボディを慎重に合わせていく。
「レイヤー順に刷るので、今回のイラストで言ったら黒の縁取り部分を最後に乗せます」。恐竜のシルエットとなるブルーの上に、目や歯、看板の文字となる白、背中のギザギザした部分の濃いブルーを乗せる。
インクの上に色を乗せるのは、至難の技。「生地に塗るのとは違うので、インクが乾いてから塗っていても、滲みやすいので、素早く刷り上げます」。少しでも滲むとB品になってしまうので、注文を受けたデザインの練習は必須なようだ。
最後に縁取りとなる黒のインクを重ねると、全色完了。プリント箇所に触れないよう乾燥機へ。
4年前にイラストレーターとしての活動をスタートしたLAZY PIZZA DELIVERY。自身が生み出すキャラクターについて「色使いとかは特に、シンプソンズが教科書みたいな感じで。線の太さとかは、日本の工事現場にある“入るな危険”の標識のイラストから影響を受けてます。小さい頃に感覚的に好きだったものが出てますね」。と話す。
この恐竜は去年の春の展示に描いたもので、「気に入ってたけど、目立っていなかったので、プロダクトに落とし込んでみようと思いました」。フルカラーで刷るために信頼するPAJAに依頼したとか。「絵を描いてることを、一番広めやすいのがプロダクトかなって。街で誰かが着ているのをみて、それ何? ってなったり。この絵が可愛いから手に入れたいと思ってくれたらいいですね」。
なおこちらのロンTを、1名様限定でプレゼント! オリジナルグッズでもロンTは未発売のため、かなりレアな一枚だ。応募方法は下記よりご確認を。
〈応募方法〉PAJA STUDIO(@pajastudio)、LAZY PIZZA DELIVERY(@lazypizzadelivery)、EYESCREAM(@eyescream_mag)をフォローの上、@eyescream_mag宛にDMください。当選発表は@eyescream_magよりDMにてご連絡いたします。応募期限は12月20日まで。サイズ:L
PAJA STUDIO
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