INFORMATION
MAKE A BOOM #10 -sputnik-
開催日:2025年3月26日(水)OPEN 17:30 / START 18:30
開催場所:Spotify O-EAST
ARTIST:SHE’S / トンボコープ / Varrentia / moon drop
MC:小関裕太 / ほしのディスコ
ストリーミングサービスにSNS、YouTubeなどから発信される音楽が多く聴かれる近年は、スマートフォンから巻き起こるムーブメントが世界中を席巻しているといっても過言ではないだろう。そんな“ブーム”を生み出しているアーティストの楽曲で構成されるプレイリストプロジェクト「BOOM BOOM BOOM」のリアルイベント「MAKE A BOOM #10 -sputnik-」が3月26日(水)に渋谷のSpotify O-EASTにて開催。今回は、SHE’S、トンボコープ、Varrentia、moon dropの共演が実現した。
そんなイベントの開催を前に各バンドのフロントマン4名が集結しイベントへの意気込みやそれぞれの音楽への思いを語ってもらった。
L→R 雪村りん(トンボコープ)、渡井翔汰(Varrentia)、井上竜馬(SHE’S)、浜口飛雄也(moon drop)
――今日はボーカリストのみなさんに集まってもらいました。
井上竜馬/SHE’S(以下、井上):moon dropとはライブハウスで一緒でしたよね。めっちゃイケイケなライブしてるなと思いながら観てましたよ。
浜口飛雄也/moon drop(以下、浜口):ありがとうございます。なんばHatchでのラックライフ主催のライブでご一緒したんですけど、SHE’Sのライブもカッコよかったです!
渡井翔汰/Varrentia(以下、渡井):僕はまだmoon dropのライブを観たことがないんだけど、今の話だと、熱いバンドなんだね?
井上:そうそう。勢いのあるステージやった。
浜口:音源とギャップがあるとよく言われます。余裕がなくて必死に見えるのかもしれません。
渡井:いやいや。ギャップがあるって、ロックバンドにとっては褒め言葉だよ。ライブを観るのが楽しみです。
井上:雪村くんとは、初めましてですよね?
雪村りん/トンボコープ(以下、雪村):はい。今日はよろしくお願いします!
井上:バンド組んで何年くらいなんですか?
雪村:3年経たないくらいですね。去年初めてワンマンツアーをまわりました。
井上:どうやった? しんどかった?
雪村:マジでしんどくて(笑)。体力つけなきゃと思って、ツアーが終わってから、ランニングを始めました。
井上:分かる、そうやんな。ライブハウスでの対バンライブって30分くらいしかないやん。俺らもインディーズやアマチュアの時はそういうライブしか経験なかったから、初めてのワンマンが終わったあと、熱が出て(笑)。
――井上さんと渡井さんは、アマチュア〜インディーズ時代からの付き合いですよね。渡井さんの所属バンド・Halo at 四畳半(※2021年に活動休止)とSHE’Sは、よく対バンしていたイメージがあります。
渡井:知り合って10年ちょっとかな?
井上:だけど、渡井がVarrentiaを始めてからはまだ対バンしてなくて。Varrentiaの活動のしかたやコンセプトを踏まえて、SHE’Sから「対バンしようよ」と誘うことはまだ考えられずにいたんですけど、今回初めて対バンできるということで、すごく嬉しいですね。
――moon dropとトンボコープは何回か対バンしてますよね?
浜口: そうですね。最近何回か対バンさせてもらいました。トンボコープのライブは、踊り出したくなっちゃうような楽しさがありますよね。お客さんがすごく楽しそうにしていたのが印象的で、僕も「そりゃ観ている人も楽しいよな」と思いながらライブを観てました。
雪村:ありがとうございます! 僕も対バンした時はもちろん、フェスで同じ日になった時にもmoon dropのステージは何度も観させてもらっていて。さっき井上さんもおっしゃっていたように、めちゃくちゃ熱いバンドだなと思いました。心にグサグサ刺さるものがあって、ライブが終わったあと、思わずため息が出ちゃうみたいな。言葉で言い表すのが難しいんですけど、感じるものがたくさんあるライブでした。
浜口:ありがとうございます!
――moon dropはSHE’Sが好きだと、スタッフの方から事前に伺ったのですが。
井上:それは、なんばHatchの打ち上げでよく喋ったから?
浜口:確かに打ち上げで話して「やさしくて気さくな方なんだな」と思いましたけど、それだけじゃなくて。メンバーみんな、SHE’Sの音楽が本当に好きなんです。だから今回、また対バンできるのがめっちゃ嬉しいんですよ!
井上:えー、ホンマかな? 13年やってきたけど、「SHE’S好きです!」って言ってくれるバンドに出会ったことがなくて。でも、嬉しいな。ありがとうございます。
――あと、「トンボコープはHalo at 四畳半が好き」という情報も入ってきてます。
渡井:これ、仕組まれてません? 俺らが気持ちよく喋れるように、よいしょされてる?(笑)
雪村: そんなことないですよ! 渡井さんには以前お伝えしましたけど、メンバー全員、特にギターのそら(そらサンダー)と僕はHalo at 四畳半が本当に好きで。
渡井:「BOOM BOOM BOOM ch.」でご一緒させていただいたときに、収録後にお話ししたんですよね。
雪村:はい。僕以外のメンバー3人が、同じ高校の軽音楽部で一緒にバンドをやってたんですよ。その時に演奏していたオリジナル曲の中に、Halo at 四畳半に思いっきり影響を受けたギターフレーズがあって……(笑)。
渡井:出会って5分くらいで聴かせてもらったけど、めっちゃそっくりだった(笑)。
――因みに、この4人は全員ソングライターでもあります。普段どんな出来事から曲を書き始めることが多いのか、聞いてみたいです。
浜口:僕の場合は、実体験から書き始めることもあれば、友達の話を聞いて書き始めることもあります。moon dropはラブソングだけを歌っているバンドで、初期の頃はほぼ全曲、実体験のラブソングだったんですよ。だけど最近は実体験じゃなくても曲を書けるようになって。制作中「ちょっとトゲのある曲を書きたいな」と思った時には、友達と飲みに行って、恋愛のこじれた話や愚痴を聞かせてもらってます。
渡井:すごい。僕にはない書き方です。それに、さっきSHE’Sが好きだと言っていたけど、確かにちょっと通ずるものがある気がする。SHE’Sも、初期は恋愛の曲が多かったよね? 一人の人との出来事から作ったアルバムもあったし。
井上:あったね。インディーズの1枚目のアルバムは、別れた直後に7曲書きました。
雪村:別れた直後に? すごいですね。
井上:別れて1ヶ月後に一人でカンボジアに行ったんですよ。打ちひしがれて、世界遺産を見たいなと思って、アンコールワットに。「悲しかったけど、世界旅行も楽しいな」と思ってたら、3日目ぐらいに現地の人に拉致られて、お金盗られて……。
浜口、雪村:えっ!?
渡井:そんな話あったな。本当に命の危険だったもんね。
井上:それで「いやー、命ってすごいな……」と思いながら作ったのが、「WHO IS SHE?」っていうアルバムです。
渡井:違う違う(笑)。それだと恋愛からできたアルバムって話にならない(笑)。
井上:インディーズの頃は恋愛の曲も多かったけど、だんだん減っていったな。
浜口:僕も、絶対にラブソングしか書かないと決めているわけではなくて。今の自分から出てくるのがラブソングばかりだから、現状「ラブソングだけを歌うバンド」という言い方をしていますけど、それ以外の曲もいつか書きたくなるのかな?と思うことがあります。
渡井:歳を重ねたら、ラブソング以外も書きたくなるかもしれないね。
浜口:そうですね。どうなるかは自分にもまだ分からないけど、やっぱり、今書いている曲=今自分のやりたいことだと思うから、その時々の自分に素直でありたいです。
井上:雪村くんは実体験から曲を書いてるの?
雪村:実体験の曲もあるんですけど、想像から書くことも多いです。寝る前とかに結構妄想しがちなんですよ。「自分に起こった昨日のこの出来事が、こう派生していったらどうなってたんだろう?」みたいな。そこから曲を書いたりすることもあります。
渡井:面白い。すごくミュージシャンっぽいですね。雪村くんはHaloを聴いてくれていたという話だったけど、曲の書き方にも通ずるところがあるかもしれない。俺は本を読んだり映画を観たりしたあとに、その作品の主題歌を作ろうという気持ちで書き始めることがあるから。想像とか妄想を発展させていくのは一緒だなと、話を聞きながら思いました。
井上:「小説のような音楽」ってHaloの頃からよく言われたしな。俺も曲を聴いて、トンボコープはHaloが好きそうやなって思いましたよ。俺らの世代にいそうな雰囲気を持ったバンドやし。でもちょっと違う部分もあるのが面白い。
渡井:そうだね。今の時代のバンドならではのアウトプットだなと思う。曲を聴いてたと言ってもらえると、やっぱり嬉しいな。長くやってると、こんないいことあるんだね。
井上:ね。じゃあ当日は2対2で戦うってこと?
渡井:それは嫌だなー。戦いたくはない。
――対バンはみなさんにとっては“戦い”ですか?
雪村:戦いかどうかは分からないけど、自分たちのことを全く知らないお客さんも含めて、全員巻き込みたいという気持ちはあります。例えば、後ろの方に向けて歌う時間をなるべく長くするとか。
渡井:偉い。まだ23歳でしょ?
井上:俺らが23歳の頃は、そんなこと考えてなかった。「俺が勝つ!」って感じやったよな?
渡井:そうそう。「俺の声が一番大きい!」「俺以外の記憶消えろ!」みたいな。
浜口、雪村:あはははは!
井上:「記憶消えろ!」と思いながらやってたん? めっちゃエグいやん……(笑)。
渡井:(笑)。ライブが熱いというmoon dropはどうですか?
浜口:僕は、対バンはワンマンとは全く別物だと思っていて。ワンマンは「自分たちはこう」という表現に集中することが大事だけど、対バンは他のバンドもいるから、自分たちだけで完結するライブにはしたくない。そうなると、MCで喋る言葉とかも変わってきますよね。
渡井:確かに。僕はそもそもVarrentiaになってからそんなに対バンをしていないから、今度のライブでは、ニュートラルな気持ちでステージに立てそうな気がしています。でも、ガツガツした気持ちで向かっていきたいな、とも思ってる。雪村くんも言っていた通り、対バンのいいところは初めて観てくれる人がたくさんいるから、 ガッサリいただいて帰ろうかなと。
井上:お金を?
渡井:お金じゃなくて(笑)。さっきからずっとパスがよくないんだよな。このインタビューで俺のことを消そうとしてる?(笑)
井上:ごめんごめん、いつもみたいな感じでふざけすぎた(笑)。
――SHE’S、トンボコープ、Varrentia、moon dropが出演する「MAKE A BOOM #10 -sputnik-」。「MAKE A BOOM」記念すべき10回目の開催ということで、当日は「BOOM BOOM BOOM ch.」でおなじみの小関裕太さん、ほしのディスコさんもMCとして出演されます。
渡井:小関さんもほしのさんも、優しさの権化のような方ですよね。小関さんは本当に音楽が好きなんだろうなと、お話ししながらひしひしと感じました。
浜口:しかもめっちゃカッコいい。僕ら「BOOM BOOM BOOM ch.」に出演した当時、まだメディアに全然出てない時期だったんですよ。だから小関さんを見て、「芸能人だ!」「カッコいい!」と思って。バカみたいな発言ですみません(笑)。
雪村:僕たちは「BOOM BOOM BOOM ch.」に出た時に、めちゃくちゃしちゃったんですけど……。
渡井:めちゃくちゃって何?(笑)
雪村:フリップにいろいろ書くじゃないですか。僕たち勝手に楽しくなっちゃって、メンバー4人で大喜利みたいなことを始めちゃったんです。だけど小関さんは対応してくださって、優しい方だなと思いました。ほしのさんも、僕がフリップにふざけたことを書いている時に、「 おっ、筆が進んでる!」と言ってくれて。
浜口:ほしのさんは包容力のある人ですよね。言葉遣いとかが全部やわらかい。
渡井:芸人さんがいてくれると「きっとどうにかしてくれるだろう」という安心感がありますよね。出演者がのびのびとやれる空気を作ってくれるのが、お二人の素晴らしいところ。
井上:あまりにもいい人すぎるから、何か欠点があってほしい(笑)。当日はなんとかして2人の化けの皮を剥がしにいきたいです!
――最後に、当日に向けての意気込みをお一人ずつお願いいたします。
井上:旧友のVarrentiaと対バンできるのが嬉しいし、今若い子たちに支持されているトンボコープ、moon dropとやれるのもすごく楽しみです。さっき浜口くんが言っていた通り、ワンマンじゃないので、「俺が俺が」というよりかは、お客さんが「いい1日やったな」と思えるライブにできたらと。お互いにとっていい化学反応が生まれたらいいですよね。4組の繋がり、「MAKE A BOOM」というものを感じられる1日にできたらと思います。
渡井:僕も当日が楽しみです。去年は趣味で海外アーティストの来日公演を観に行くことはあっても、今をときめく邦楽バンドを観る機会がなかったから、トンボコープやmoon dropのライブを観られるのが楽しみ。おじさんみたいな言い方になっちゃいますけど、新たな世代のバンドがどんどん出てきているから、「今の世代のバンドのライブの“正解”って何なんだろうな?」「俺らの世代とは何が一緒で、何が違うんだろう?」と気になっています。SHE’Sに関しては、こないだワンマン観たからな……。まあ、楽しみです(笑)。
浜口:僕はさっき言った通り、1バンドだけじゃなくて全バンドで、「最高やったな」と言える1日を作れればと思ってます。あと、MCの方がいるライブってめったにないから、いつもとは違う空気感になるんじゃないかなと。そういうところも含めて、全部楽しんでいきたいです。
雪村:僕はこの4組の中で一番後輩なので、先輩方の素晴らしいライブに負けないように、埋もれないように、自分たちの世界観をライブでちゃんと表現できたらと。あと、トンボって「この指とまれ」っていうじゃないですか。トンボコープというバンド名には、トンボが指に留まるように、僕たちの音楽がいろいろな人の耳に留まってほしいという意味を込めていて。
渡井:素敵。だからロゴも人差し指を立てているんですね。
雪村:そうなんです。だから当日も、お客さん全員を自分たちの音楽の元に集めたい。そしてみなさんも言っていた通り、出演者全員で最高の1日を作りたいです!
INFORMATION
開催日:2025年3月26日(水)OPEN 17:30 / START 18:30
開催場所:Spotify O-EAST
ARTIST:SHE’S / トンボコープ / Varrentia / moon drop
MC:小関裕太 / ほしのディスコ