渋谷の街にカルチャーと夜の余白が静かに重なった、9月3日。バー〈Swig Tokyo〉を舞台に、スコッチウイスキー「ジョニーウォーカー」が主催するイベント『THE WALKERS IN TOWN SESSIONS』Vol.3が開催された。EYESCREAMではその様子をPhoto Report形式でお届けする。
ジャンルを超えて常に新しいモノコトに挑戦し、日々カルチャーを前進させ続ける人々を「THE WALKERS」と定義し、渋谷を舞台に2022年から展開されてきた『THE WALKERS IN TOWN』。
『THE WALKERS IN TOWN SESSIONS』は、そのスピリットを引き継ぎつつ、より親密で濃密なカルチャー体験を各地のバーで紡ぎ、音楽とウイスキーカクテルの融合をテーマに掲げたスピンオフシリーズだ。


⸻ この日だけの特別なカクテルとともに
イベント当日は、ジョニーウォーカーが7年半ぶりに通年商品として発表した新作「ブラックルビー」を用いたスペシャルカクテルも提供された。ベリー系の果実を思わせる芳醇な香りと独特の奥行きが音楽と呼応し、バーの空気に新たな層を重ねていく。まさに、“音楽とウイスキーカクテルの夜”という言葉にふさわしい一夜だった。



⸻ 魅惑のラインナップが彩った渋谷の夜
この夜、DJブースに立ったのは、それぞれのスタイルで都市の音楽を描く4組。G.RINA、ナツ・サマー、LIL’ BOOTY a.k.a. asuka ando、Yacheemi。ジャンルやバックグラウンドの異なる彼女たちが繋いでいく音が、バーの空間を緩やかに揺らし、来場者の心を解きほぐしていった。
イベントの幕開けを飾ったのは、餓鬼レンジャーやGreenTingTeamとしても活動するYacheemi。会場を温めるように、変幻自在の選曲と動きのあるプレイで熱量を一気に引き上げる。まるで“場”そのものを踊らせるようなライブ感。まさにYacheemiならではのエンターテインメント性が、バー空間を多幸感で包み込んだ。

続いて登場したLIL’ BOOTY a.k.a. asuka andoは、独自のグルーヴで空間を包み込む。いわゆる“懐かしさ”に寄りかからない芯のある選曲センスが光り、スロウでメロウな展開の中にも濃密な多幸感が漂う。会場に訪れた誰もがその甘やかなレイヤーに身を委ね、思い思いのリズムで身体を揺らしていた。その存在感を、音を通じて強く印象づけたプレイだった。

ナツ・サマーは、シティポップを軽やかに扱いながら、残暑残る渋谷の夜に涼やかな風を吹き込んだ。絶妙なテンポ感と緩急のついたセレクションで、緩やかで、それでいて芯のある音像が、スピーカー越しに波のようにゆっくりと押し寄せていた。

そしてラストを飾ったのは、シンガー/プロデューサー/DJとして多面的に活躍するG.RINA。しなやかなグルーヴを丁寧に紡ぎながら空間全体を包み込むような選曲は、バーという親密な舞台に心地よい緊張感と温度差をもたらした。音のレイヤーを通して、人の営みやムードそのものにじわじわと火を灯していくような、洗練されたDJプレイだった。

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街に根ざし、カルチャーの現在地を静かに照らす『THE WALKERS IN TOWN SESSIONS』。音楽とウイスキー、そしてそれを媒介に集う人々の姿が、何気ない日常に確かな記憶を刻んでいた。
THE WALKERS IN TOWN SESSIONSは今後も定期的に開催をしていくようだ。次回は10/11(土)に世田谷代田の開催を予定している。公式Instagramをフォローして続報を待とう。


