ART 2025.10.01

レオミ・サドラーとラッセル・モーリスによる二人展「IJMIA THING」がPARCELで開催。アニメーションが持つ根源的な力への探究を提示

EYESCREAM編集部

レオミ・サドラーラッセル・モーリスによる二人展「IJMIA THING」が馬喰町PARCELにおいて10月4日より開催される。

レオミ・サドラーは1984年イギリス生まれ。アーティストグループ「Famicon」のメンバーとして、Stef Sadler、GHXYK2、Kitty Clark、叔父のJon Chandlerと共に活動。10年以上にわたりオルタナティブ・コミックのシーンでカルト的な存在として知られ、兄のStefとともに高い評価を受ける出版社「Famicon Express」を運営している。ドローイング、コミック、コラボレーションを基軸としながら、ファッションや現代美術の領域へと活動の枝葉を広げており、近年はBraindead、Gasius、Heresy、Givenchyといったブランドとのコラボレーションも行っている。

ラッセル・モーリスは1975年イギリス生まれ、茅ヶ崎市在住。80年代初頭、8歳の頃からグラフィティ文化に親しみ、その影響を受ける。その表現は、アニメーション、コミックの要素やアニミズム的思想が織り重なり、抽象絵画や立体・平面コラージュ、彫刻、写真などを用いた作品を制作している。これまで世界各国にて作品を発表、展覧会を企画し、近年のコミック・アブストラクションムーブメントにおいて重要な触媒となる作家の一人となっている。

サドラーとモーリスにとって、アニメーションは単なる動く映像表現ではなく、無生物に生命を宿し、固定性を拒み、変容や無限の可能性を切り開く行為として位置づけられる。彼らにとってアニメーションは「低俗」や「子供向け」といった固定観念を超え、制度的な「美術」の枠組みの外から生まれる表現の豊かさを体現するものであり、サブカルチャーやアウトサイダー的実践から立ち上がるイメージの力に光を当てることで、彼らは美術制度が排除してきた領域を批評的に浮かび上がらせている。

本展は、アニメーションが持つ魔術的な可能性を再考し、美術制度の外縁から問いを投げかける機会となる。

INFORMATION

IJMIA THING
A duo Exhibition by:
レオミ・サドラー | Leomi Sadler
ラッセル・モーリス | Russell Maurice

会期:2025年10月4日(土) – 10月26日(日)14:00 – 19:00
会場:PARCEL(東京都中央区日本橋馬喰町2-2-1 DDD HOTEL 1F)
休廊:月、火、祝日

*オープニングレセプション:10月3日(金)18:00 – 21:00

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