写真家・マツモトダイスケが新たな表現として立体物に取り組んだ展示『INNOCENT WORLD』が6月15日から17日までの三日間、高円寺・妄想インドカレーネグラにおいて開催される。

マツモトは1985年生まれ、鳥取県出身。2012年にZEN FOTO GALLERYで初個展『SEKAINOHEIWA』を開催と同時に1st写真集を発表。以降も、東京を拠点に国内外で個展、グループ展、芸術祭に参加している。2020年からは自身の企画『SOULS』を継続的に行なっているほか、2022年にはペインターのgeeekmanとの共同作品『未来原人サンド』をUNDERCOVERとのコラボレーションで発表している。

以下、本展に際してのステートメントだ。

忘れもしない2022年4月27日未明。
私はカメラを壊しました。

そして5月の頭、修理見積中の1週間、
何か始めようと思って買ってみた粘土。
手触りの経験、懐かしい感触
とても脆く、壊れやすい。

無心で触る。
初めて自分のカメラを手に入れた感覚を思い出した。
正しさは知らない、
どこへ向かっているのかもわからない。
だけどそれでも手が止まらない。
形になったら乾燥させる、
乾燥したらひたすら磨く。

現像・停止・定着。
蘇る暗室の記憶。
ロマンチックな記憶。

穴を通して片目で覗いてきた世界。
どちらが表か裏なのか？？
どこかへ繋がる知らない世界。
愛が形になる前の想像力だけの世界。
私という現像液。

粘土も追加してひたすら造った、
造ってみたら見せたくなった、
見せたくなったから展示やります。

いつもの様なギャラリーではなく、
馴染みのカレー屋さんをお借りして。

まずは景気付けの1発目。

梅雨の平日の3日間ではありますが、
会場でお待ちしております。

マツモトダイスケ／写真家（カメラは買いました）