東京の都市とサブカルチャーについて制作をするアーティスト、GILLOCHINDOX☆GILLOCHINDAE（GCD☆GCD）主催のアートプロジェクト「獸（第2章 / BEAUTIFUL DAYDREAM）」が、4月27日より馬喰町まるかビルにおいて開催される。

「獸（JYU）」は、現代美術の展覧会とライブを組み合わせた7年にわたるプロジェクト。黒い獸（は東京の青年をモチーフにしており、獸の姿だが人間のことを描いている）を主人公とした物語で、一年に一章ごと展開されていく。

その第3回にあたる今回は、まるかビル一棟丸ごとを使用した最大規模の開催となる。サブタイトルを「BEAUTIFUL DAYDREAM」と題し、同じように繰り返される高校生活のなかで天使を目撃する青年やその世界を、学校机を用いた大規模なインスタレーションをはじめ、GCD☆GCDによる新シリーズ平面作品、山本和真による新作ペインティング、太郎による短編映像作品などさまざまな手法を用いて再構築する。

展示初日となる4月27日には、会場近くのシークレットベニューにおいて音楽イベントを開催。JUMADIBA、VMO a.k.a Violent Magic Orchestra、Big Animal Theory、Yan Seku、Otagiri、Zendoらが出演する、強烈な、見逃せない夜となる。

以下、アーティストステートメントだ。

家からチャリで15分の小田急線最寄り駅から電車に乗って30分で高校に着く
駅からみんな同じ方向に向かって歩く
規則的なリズムの授業
落書きしたり寝たりスマホゲームをしたりして暇をつぶす
今日も眠い。
寝ぼけて見た数学の先生に羽が生えてるように見えた
友達がここは天国みたいだと言っていたのを思い出す
少し寒い夕暮れ時
帰りの電車を待つ駅のホーム
人身事故による遅延
スーツの男が舌打ちをする
向こうのホームに天使がいる？
左の遠くの方、電車のヘッドライトが眩しい
天使が飛ぶ
電車が轟音と共に走り去る
天使の肉片と羽がはじける
おじいさんの顔に臓器が飛び散る
天使の目ん玉が足元に転がる
僕は目ん玉を見ないようにする
僕にしか天使は見えていないから
天使の肉片の上にいつもの電車が容赦無く止まる
僕もいつものように乗る
今日東京に雪が降るらしい

ーGCD☆GCD『獸』