ART 2025.06.06

「防災×アート」という渋谷らしいアプローチで、防災意識の向上を。恵比寿タコ公園にて彫刻家・名和晃平の作品を公開

EYESCREAM編集部

渋谷区・恵比寿の「タコ公園」に彫刻家・名和晃平の作品が出現。

これは、災害時の一時退避場所と、避難経路を来街者へ周知するため、アートを通じて情報発信をしている“シブヤ・アロープロジェクト”によるもの。1997年、渋谷区によって発足し、平時からの防災意識の向上や災害への備えを促進することを目的としている。

2024年にブランディングのリニューアルを行った“シブヤ・アロープロジェクト”。これまで米サンフランシスコの世界的アーティスト・Barry McGeeによる壁画、写真家・森山大道の写真作品、ミューラルアーティスト・HITOTZUKI(ヒトツキ)の壁画作品を公開している。

そして今回、恵比寿「タコ公園」に登場したのが国内外で活躍する彫刻家、名和晃平の彫刻作品だ。名和の代表的な彫刻シリーズ「Ether(エーテル)」、そしてそれを見上げる人物のモチーフで構成された作品となっている。2024年に行われた名和とダンサーの田中泯のコラボレーション作品「彼岸より」が本作の着想のもととなっており、彫刻の印象的な赤色は、災害時の危険を示す警告的な意味合いがあると同時に、「彼岸より」で田中泯の身体を包む泥の色でもあり、巨大な困難に対する反骨のエネルギーが込められている。

Installation view: “mission【SPACE×ART】-beyond cosmologies,”
Museum of contemporary Art Tokyo, Tokyo, Japan, 2014

彼岸より 2024
Yamanashi Prefectural Citizen’s Culture Hall, Yamanashi, Japan
©Min TANAKA | Kohei NAWA photo: Yoshikazu INOUE

災害時に安全に過ごせる一時避難所として認知を広げ、なおかつアート作品により街の景観を豊かにするという渋谷らしい取り組み。
なお、名和の作品から、最寄りの災害時一時避難場所は恵比寿ガーデンプレイスとなっている。詳しくは公式サイトをチェックして欲しい。

INFORMATION

シブヤ・アロープロジェクト

壁画公開期間:現在公開中(公開期限なし)
壁画住所:恵比寿東公園(渋谷区恵比寿1-2-16)
壁画に最寄りの一時退避場所:恵比寿ガーデンプレイス(東京都渋谷区恵比寿4-20)
アーティスト:名和晃平

www.shibuya-arrow.com

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