7月8日(土)より、東京オペラシティ アートギャラリーにてアラーキーの展覧会「荒木経惟 写狂老人A」が開催される。新作だけでも1000点を超える膨大な量の作品が展示され、荒木経惟の「現在」と、その活動の核心を世に問う内容となっている。
photo:Sakiko Nomura
TOP画像は《写狂老人A日記 2017.7.7》 2017
タイトルに入っている“写狂老人”は、荒木氏が自身を示す言葉として2011年以来、自ら名乗っているもの。これは浮世絵師、葛飾北斎が老いてなお一層精力的に制作し70代半ばで“画狂老人卍” と号したことになぞらえたことに由来する。その荒木氏の新作1000点以上が一挙に公開される本展は、まさに荒木経惟の現在進行形だ。
《花百景》
2017
この新作のすべてが印画紙プリントで展示されるということにも注目したい。現代ではインクジェットプリントによる写真展示が主流の中、写真メディアの本来的な力に対する洞察と、今日のデジタル環境に対する批判精神がこめられている。
《八百屋のおじさん》
1964
合わせて、荒木経惟自身が、1960年代に手作りで制作した幻のスクラップブック形式の実験作『八百屋のおじさん』第1巻も初公開される。ここから荒木氏の制作の原点を見ることができるのではないだろうか。
「量のともなわない質はない」と語る通り、膨大な量を写真を9つの切り口から紹介する「荒木経惟 写狂老人A」。この濃密な空間を是非体感していただきたい。
《花百景》
2017
《遊園の女》
2017
INFORMATION
荒木経惟 写狂老人A
会期_2017年7月8日(土)〜 9月3日(日)
会場_東京オペラシティ アートギャラリー
開館時間_11:00 〜19:00(金・土は20:00まで/最終入場は閉館の30分前まで)
休館日_月(祝日の場合は翌火)、8月6日(日・全館休館日)
入場料_一 般¥1,200(¥1,000)/大・高 生¥800(¥600)/中学生以下無料
tel_03-5777-8600(ハローダイヤル)
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