Talk Session:
荒田洸×Tappy(吉川拓哉)×Kazuhiro Aihara(相原一博)
ークリエイションに冒険心が必要なわけー

PRブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン

Talk Session:
荒田洸×Tappy(吉川拓哉)×Kazuhiro Aihara(相原一博)
ークリエイションに冒険心が必要なわけー

PRブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン

何かクリエイティブなことに挑戦したいと考えている人、実践している人、もしくは、そのカルチャーが好きな人たちよ、冒険心を忘れていないか? 何かを表現するうえで、チャレンジする精神というのは重要なものだ。あらゆる情報が溢れ、どんどん多様化する時代の中にあっても、人が何かをクリエイトするときの根底にある精神性は変わらない。
この度、glo™とボードビルダーのTappy(吉川拓哉)とデジタルアーティストのKazuhiro Aihara(相原一博)それぞれがコラボレーションしたglo™ hyper+ ウィンター・エディションがリリースされる。ここに宿されているのは冒険心の表現なわけだが、クリエイションと冒険心という2つの間には、どのような関連性があるのか。
WONKの荒田洸をゲストに招き、表現に必要な冒険心とは、どんな考え方のうえに成り立つのかをトークセッションする。

クリエイティブに必要なインプットを行うための冒険

ー冒険と聞いて、パッと思い出されることはどんなことですか?

Tappy:ずっとサーフィン、スノーボード、スケートなどをやってきて、サーフィンに至っては、1番ハマった物事だし、今の仕事に繋がっているんですけど、やはりボード持って波を求めて世界中をトリップするという行為自体が冒険だと思いますね。

ーフィジカルな意味での冒険ということですね。

Tappy:はい。スノーボードであれば、求めるものが雪になるわけだし、スケートであれば、新しいトリックを覚えるのも冒険だと思う。出かけてから帰るまで。その物語が冒険心からスタートしているものですね。

Aihara:Tappyさんが仰っていることは、とてもよく理解できます。そのうえで、僕の場合は、デジタルアーティストなので、インターネットの中に冒険しに行くという感覚がありますね。フィジカルで直に体験することじゃないんですけど、膨大な情報がネットに流れている中に、自分がどう入り込んでいくのか。そこで面白いものを探すっていうのが、自分にとっては冒険なのかと思っています。つまり、好奇心を持って行動し、辿り着いた先で挑戦していくということ。これが冒険心なのかなと。

荒田:ネット上での冒険って面白いですね。それは、例えばどんなことをするんですか?

Aihara:旅という意味で言えば、Google Mapで行ったことのない場所に行ったりだとか。VR、ARが今後もどんどん発達していけば、自分は自室にいながら世界中をバーチャルでトリップできたりするじゃないですか。今も360度見れたりしますし。それって、ドラえもんのどこでもドア的な感じがすると思うんですよね。

Tappy:最近は建物の中にも入れたりするんですか?

Aihara:入れちゃう場所もあるんですよ。地下鉄のプラットホームに降りることもできるので。

荒田:すごいな(笑)。それは確かに面白そうですね。もはやストリートに限ったものではなくなっちゃっているという。

Aihara:そう、だんだんと道だけじゃなくなってきているんですよ。以前、ロシアに行ったときに地下鉄の美しさに感動したんですけど、今は主要な駅だと入れたりするので。僕の場合、仕事柄スタジオにこもりっきりなので、精神的に解放するという意味でも、そういうことをして楽しんでいる感じです。

荒田:気になってきました。あとで、ロシアの地下鉄を見てみます。

Aihara:面白いですよ。デコラティブで装飾がすごくて、博物館みたいな感じがするんですよ。

荒田:僕の場合、冒険と聞いてパッと思い出しちゃったのは映画『インディ・ジョーンズ』シリーズだったんですけど……。

一同:

荒田:お2人の話も踏まえ、考えを発展させてみたら、冒険ってインプット的な要素強いかなと感じて。言わば、冒険から帰ってきてから論文をまとめるような作業がモノ作りなのかもしれないですね。経験を自分の血肉に変えて、そこから問題提起させて結論に持っていくような行為なのかもと。そう考えると、冒険はどんなところからでもできるかもしれないですね。誰かが制作したデザインを見て、どう作られたのかを考えるのも思考的冒険に繋がるし、あえて遠いところに行かなくても冒険ができるのかなと感じました。

ーでは、モノ作りを行ううえで冒険心は必要不可欠なものだと言えますか?

Tappy:間違いなく、絶対に必要なものですよね。

Aihara:そうですね。

荒田:インプットしないとアウトプットできないですよね。だから、仕事や制作で忙しくしてアウトプットばかりしていると、だんだん自分が作りたいものや好きなものが作れなくなってくるという。何かを表現して形にするためには、冒険しないといけないし、そこに挑む冒険心が絶対に必要になってきますよ。

Aihara:その通りですね。最初に新しいことにチャレンジするときって、けっこう勇気がいるじゃないですか。でも、やらなかったら絶対に後悔するんですよね。だから、最初は怖いんですけど、自分の殻をちょっとずつ壊すようなことをやって、経験値を溜めて、新しいことに挑む冒険心を養っていくというか。日々、少しずつチャレンジし続けることがポイントなんじゃないかって思うんですよ。

荒田:ありますよね、あの最初の怖さって何なんですかね?

Aihara:何なんでしょうね。やっぱり未知のものだからですかね。今はガンガン新しい領域にも入れるんですけど、昔は苦手だったんですよ(笑)。でも、やらなくて後悔した経験は今までもあるし、同じ失敗を繰り返したくなくて、まず踏み出してみたり、その未知のものに触ったりできるんだと思います。僕、お酒をそんなに飲まないから、お酒の勢いでばっと行動したりしないんですよ。とにかく自分の決心、勇気を奮い立たせて挑むというか。

Tappy:僕もそうですね。そこまで飲まないし、何か行動を決めるときに、そこに頼るようなことはないです。

荒田:僕もお酒の力は借りないですね。……いや、借りているときもあるかもしれないです(笑)。でも、我を失って記憶がないままに、未知の領域に飛び込んでいくようなことはしないです。気分が良くなって、「よし、このタイミングで、この人に電話してみよう!」みたいなことはあるかもしれないですけど。

一同:

ーTappyさんは、そういった新たな物事を始めることに対するチャレンジ精神というのは、どういうところから沸いてくるんですか?

Tappy:僕の場合は、自分が楽しむためにやっているので、チャレンジというよりも、気持ち良くなりたいからやるだけなんですよ。仕事も含めて、楽しいから動いているという感じです。日々のオーダーに追われながらも、ちょっとずつ新しいことをプロダクトに込めていく作業は、僕にとって楽しいことですから。

冒険心を直感で表現するか 設計図を用意するか

ーでは、そういった精神性を踏まえたうえで、今回のglo™ hyper+ ウィンター・エディションPに施されたデザインについて教えていただけますか?

Aihara:テーマとして明確にスノーボードがありました。自分も若い頃はスノーボードをやっていたし、プロを目指していたんですよね。長く滑れば滑るほどに、自然と人間との関わりを感じるようになるものなので、それをダイレクトにデザインへ落とし込んでいます。例えば、スノーボードでターンして出たスラッシュの感じを、自分の感情に任せて動いた線などを意識しながら、ブラシで表現したり。色で言えば、ご覧の通り、冬山のカラーパレットに寄せていったんです。そこに、自分のスタイルである、少しメタリックで反自然的なもののテクスチャーでSNOWって文字を描いてみたりだとか。そういう掛け合わせで表現しています。特徴的なのは、あえて画質を落として、ピクセルが見えるようにしている部分です。整った綺麗なものではないデザイン要素が、自然の中に入り込んでいるようなイメージですね。まるで、失敗したような要素が集まって構成されているようなデザインの方が、自分の中ではスノーボードや冒険の内面性を表現できると思ったんです。

Tappy:僕の場合はデザインにサーフボードで表現したデザインを落とし込んだんですけど、相原さんとはまったく逆の思想かもしれません。しっかりとロジックを立ててデザインを構築したというよりも、感覚的に直感で感じたものを描きました。サーフボードも、同じ波は2度とこないし、同じことを再現することは不可能なので、最初に色も選ばずに、デザインするときに思い浮かんだものをそのまま表現した形です。なので、相原さんのお話を聞いて、自分も、もっと考えてやった方がいいのかなって思いましたよ(笑)。

Aihara:いやいや(笑)。僕は逆にTappyさんみたいに直感で表現できるように頑張っているんですけどね。これまでのキャリアもあって、ついつい設計図を作っちゃうクセがついているというか。

荒田:僕も音楽を作っているときはそうですね。考えちゃいますね。

Tappy:そりゃ、音楽は絶対に考えて、論理立ててやらないとできないものですよね。

荒田:そうなんですけど、もっと直感でやりたいと思うんですよ。ライブのときは特にそうです。

Tappy:僕は設計図を作りたいんだけどできない、2人は直感でモノ作りをしたい。ないものねだりなのかもしれないですね(笑)。

一同:

ー荒田さんは、どんな音楽からインスピレーション受けて今に至っているんですか?

荒田:僕はジャズ、HIPHOP、フォーク。基本的に、この3要素から成り立っています。HIPHOPとジャズの入口になったのは、小学校3年生のときに、ラッパーのクーリオ、シンガーのトニー・ベネットに出会って衝撃を受けたことがきっかけです。その後、中学校に入ってジェイムス・テイラーを聴いてフォークにハマり、ポール・サイモンといったアーティストを掘っていったのが原点にありますね。自分の表現にはレガシーが受け継がれていて、そのうえで、自分の中にあるものを、どう掛け合わせたら、自分が表現する意味があるのかを考えつつ、次はどんな音楽の流れになるのかを思考することがインスピレーションに繋がってくるんです。現時点では、アートであったり、旅先で感じる心情に何かを掛け合わせながら、そのクリエイションを行なっているので、音楽の潮流×目に映る何かが発想の源になっている感覚ですね。

ーTappyさんと相原さんは、音楽からインスピレーションを受けますか?

Aihara:最初は誰しもそうだと思うんですけどJ-POPで。特に衝撃を受けたのは中学校の頃に出会ったボブ・マーリーだと思います。レゲエから入って、その後にHIPHOPへ向かって。ずっとブラックミュージックを聴いてきて、30代後半くらいから、ようやくオールドロックを聴くようになってきたんですよ。レッド・ツェッペリンやピンク・フロイドだとか。

Tappy:僕は世代的にもパンクから入って、ニューウェーブを経てオルタナティブに向かった流れですね。ロックばかりを今も聴いているんですけど、好きなのは80年代前半の音楽で、ザ・キュアーやティーンエイジ・ファンクラブだとか。で、1番好きなのはザ・ストーン・ローゼスっていう。相原さんは仕事中に音楽は聴きますか?

Aihara:聴きますね。テンションを上げたいときはテクノやクラブミュージック系だったり。気持ちが落ちているときはアンビエントとかピースフルな音楽をかけますよ。

Tappy:僕の場合、作業中は何も耳に入って来なくなっちゃうんで、音楽を流しているときとそうでないときがあるんですよね。うちにあるオーダーシートには年齢、体重などの他に好きな音楽も書いてもらうんですけど、それを5分くらい見て、あとは何も考えず直感で作業しているんですよ。

Aihara:本当にTappyさんみたいな感覚のモノ作りに憧れるんですよねぇ……。

荒田:すごくわかります。憧れますね。

Aihara:ちなみになんですけど、2年前ぐらいに、当時8歳だった息子が僕にWONKを教えてくれたんですよ。「すごくカッコいい音を作っているアーティストがいる」って。

荒田:それは嬉しいです!

ー8歳でWONKの魅力に気づくなんてすごいですね!

Aihara:うち、テレビを見させていなくて音楽で暮らさせちゃってるんですよ。夕飯のときに子供にBGMを選ばせたりとか。全員のテンションと今日の料理でどんな音楽をかけたら良いのかって。

荒田:すごく良い家庭だ(笑)。

Tappy:そりゃ将来楽しみですね(笑)。

Aihara:3、4歳の頃からずっとそうやっているんで、「オレはまだジャズを理解できない」とか10歳の子供が言うんですよ。

Tappy:あはは!

荒田:すごいな~。それは、良い意味でちょっと特殊過ぎますよ(笑)。

表現するうえでの視野を広げるということ

ーそれも音楽的冒険なんだと思います。現代のユース世代にとって、冒険心は必要なものだと思いますか?

Aihara:僕は冒険するにはかなり辛い時代だと思うんですよ。実際に海外へ行くのも困難なわけですけど、そういう時代だからって若い人が諦めてしまうのは、ちょっともったいない気がしていて。

Tappy:(海外に)行ってる子は行ってるからね。結局、やるかやらないかってことだと思うんです。うちの工房にも、若い世代はいるんだけど、その場の仕事だけをやる人もいれば、何度注意しても昼過ぎに来るのをやめないような、ちょっと飛んだやつもいるし。そういう変わったことをするやつが面白いことをやるっていうのはあるんですよね。

Aihara:こういう時代だからこそ、環境のせいにせず、何でもやっちゃえばいいと思うんですよね。

Tappy:まぁ、情報も物もあり過ぎて、選び放題だから余計難しいのかもしれないですけどね。

Aihara:僕らの時代は情報も今ほど簡単に手にできなかったですもんね。

Tappy:ええ、今は音楽だってレコードショップでディグらなくても、サブスクですぐに知れたりするじゃないですか。僕らの時代は自分から探さないと何も見つからなかったわけで。

荒田:そうですね。でも、そっちの方が僕個人的には自由があるなって思っちゃうんですよね。

Tappy:あ、昔の方がですか?

荒田:はい。それこそサブスクだと、普段聴いている音楽に似通った音楽がオススメとして出てくるじゃないですか。そればかりだと知識が凝り固まってしまうというか。SNSもそうだと思うんですけど、自分が今、興味があることが上がってくるようになっていますよね。テクノロジーによって、世界が広くなっているようでいて、実は視野が狭くなっているような気がしてしまうんです。インターネットの外には、もっと広い世界が広がっていることに気づいた方がいいんじゃないかってことは思うんですよね。大それた冒険をしなかったとしても、少なくとも自分の視野が狭くなっている可能性については考えてもいいんじゃないかと。

Aihara:なるほど。そういう考え方も確かにありますね。

Tappy:技術の進化が必ずしも、自分の視野を広げてくれるだけではないということですね。

ー似たようなものに囲まれていたら、それこそ冒険心が損なわれてしまう気がしますよね。

荒田:気づかないうちに縛られちゃってる人が多いような気がしてますね。もともと、他とは違う感性を持っていて、常識の範疇を打ち破れるような人だったらいいと思うんですけど、ちゃんと時間を守って、マナーやルールに則って生きている人にとっては、あえて論理的に考えて外に踏み出すのも大切なんじゃないかなって思うんですよ。

ーでは、最後に。今後の活動であったり、目標としていることを教えてください。

Tappy:今やってることの継続と、毎日新しいことを少しずつ、自分の表現に入れていくことが大切だと感じていますね。

Aihara:楽しく生きていきたいですね。僕がいるデジタルアートシーンでは、昨年NFTをきっかけに大きな革命が起きたので、ますます楽しくなっていくんじゃないかと思います。自分にとって、デジタルデータを直接売買できる時代になったというのは、すごく大きなことなんですよ。海外では、音楽もNFTに参入してきていますし、日本においても、今年活性化していくと思いますよ。

荒田:まだNFTのことは深く理解しているわけではないんですか、何だか気になりますね。

ーでは、荒田さんの今年の活動目標はNFT音楽シーンへの参入となりますか?

荒田:自分にとって面白そうなものであれば参入も視野に入れていきたいと思います。まだ、わからないですけど!

一同:

Tappy(吉川拓哉)

千葉県に在住する著名なサーフボードビルダー。独立した小規模なショップを持ちつつも、彼のユニークなシェイピング技術と共に彼の卓越したカラー・センスはサーフィング・シーンのコアとなる年齢層高めの男性30代から50代の中で知名度が高く、抜群の定評がある。同じ年齢層に対してビジネスを確立したオーストラリア生まれのカルチャー&ライフスタイルショップ「デウス・エクス・マキナ」。このブランドは主に30代から50代をターゲットに、スノーボード / サーフボード/ モーターバイクなどを展開し飛躍的な成長を遂げている。特に日本に置いてはファッション業界からも注目を受け、ファッション雑誌「OCEANS」などに継続して露出がある。

Kazuhiro Aihara(相原一博)

プロ・スノーボーダーを目指した後、グラフィック・デザイナーに転向。独自の世界観やビジョンをオリジナル・デジタル・アートに展開している。彼の作品はコンセプチャルなイラストにグラフィックスを融合させるコラージュ・アート。トレンドの最前線に立ちながら常に自分のスタイルを再改革・進化させ、ユニークなデザイン技術とブロックチェーンなどを使用した新しいテクノロジーによってデジタル・アート業界が形成しつつあることを深く理解していることから近年自身を「デジタル・アーチスト」としても定義。彼の作品は日本に留まることなく世界的にも知名度を獲得しNikeやユニバーサル・ミュージックなどグローバル・ブランドとのコラボなども手掛けている。

荒田洸(WONK)

ドラマー、ビートメイカー、プロデューサー。WONKのドラマー兼リーダーとして活躍。自身は2021年7月に2作目のEP『Views of Panorama』をリリース。WONKは3月に待望のニューシングルをリリース予定。

https://www.instagram.com/hikaru_pxr/

http://www.wonk.tokyo/
https://www.instagram.com/wonk_tokyo/

INFORMATION

glo™ hyper+ ウィンター・エディション

2月7日(月)数量限定発売開始
価格:各1,980円

限定特典
glo™ &VELOオフィシャルオンラインショップや
glo™ ストアでのご購入に使える、
『glo™ hyper+ ウィンター・エディション』200円分割引クーポンを
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