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サッカー日本代表 アウェイレプリカユニフォーム半袖
サッカー日本代表 アウェイオーセンティックユニフォーム半袖
サッカーにおいて、真の闘いは圧倒的不利な敵地にこそ。そこではミラクルも悲劇も因縁もつぶさに後世に刻み込まれ、今もネバーエンディングに語り継がれる。『the away』。“アウェイ”にまつわる5ストーリーズ。
きっと今でもグラスゴーの約半分の人々には、最高に甘美な記憶である。2009年9月13日のオールド・トラフォード、あの左足から放たれた鋭い軌道。赤い悪魔が壁を作り、ゴールマウスには名手、エドウィン・ファン・デル・サール。なのに、決めた。シュンスケ・ナカムラの同点ゴール。日本のレフティがセルティックの伝説となるシーズンは、こうして始まる。
残念ながら、この同点弾を決めた4分後にスールシャールにゴールを許してしまい、1点差で惜敗。しかしこのオランダの名手が一歩も動けなかった、中村のチャンピオンズリーグ初ゴールがあるからこそ、もうひとつの伝説的なFKの価値はより高まる。
会場をセルティックパークへ移してのリマッチ。勝てばクラブ初のノックアウトラウンド進出に前進する大一番で、彼は後半36分にさらに美しい弧を描くゴールを決めた。二度目を許すまい。敵将アレックス・ファーガソンが対策を練っていて(壁中央で飛ばなかったルイ・サハは特にヘアドライヤーの餌食となり、その甲斐あってすごく高く飛んでいる)、前回よりも15ヤードも後方の位置で、ファン・デル・サールが必死に腕を伸ばしたのにも関わらずだ。
一度ならず二度も。ともにキーパーにとってはノーチャンス。赤い悪魔が何度寝たって忘れられないような悪夢。それはイコール、グラスゴーのボーイズが長く語り継ぐ物語でもある。だからこそシュンスケ・ナカムラは今でもセルティックで愛される。得意なモノマネは、あの時のTVの実況っていうファンがいるくらい。その端緒となったのは、間違いなく、マンチェスターでのアウェイゴールだ。
Edit—Satoshi Taguchi, Hideki Goya, Makoto Hongo
Art Direction—Ren Murata(brown:design)