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踊 Foot Works
『odd foot works』
発売中
https://twitter.com/oddfootworks
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数多あるショップの中で、特に他と異なるスポットがある。そこに集まってくるのはアーティストであったりクリエイターであったり。ただ単一のサービスを提供する場所ではなく、次世代の才能が集まってくる場所が、今の時代を形成する。そんな”訪れる価値のある”特別なショップ=発信地をピックアップしていきたい。TRANSMISSION BLOCK、第六回目は、4月25日にアルバム『odd foot works』をリリースし、音楽シーンで話題を集中させているバンド、東京のショップ、踊 Foot Worksのナビゲートにより、祐天寺にあるサロンdarlin.にフォーカスする。
L to R fanamo'(Cho) Tondenhey(Gt) Pecori(Vo) SunBalkan(Ba)
ー今回、踊 Foot Worksがいく場所としてココ、darlin.をピックアップしてもらったわけですが……。
SunBalkan:そうですね! 踊 Foot Worksが通っているサロンですし、今ではライブのときにヘアをセットしてもらったりもします。
Tondenhey:スタッフの皆さんもカッコいい人ばっかりですからね。憧れにも似た感覚があるんですよ。
SunBalkan:うん、なんかこう、オーラがすごい方々ばかりなんですよね。darlin.の人って。最初は仲良くなりたいけど、ちょっと近寄りがたい、みたいな。そんな感じもあったりして(笑)。
Pecori:そんな風にカッコいいのにフランクに接してくれるし面白い人ばかりで。オレの友達もdarlin.はカッコいい場所だって言ってて、後からすごいサロンなんだってことを知った感じです。
fanamo’:空間的にお洒落な場所なので、ラックにはスラムダンクとか漫画も置いてあるじゃないですか。こういう少年の頃の気持ちを忘れない感覚にシンパシーを感じますね。自分たちとどこか共通点があるのかな? なんて。
ー踊 Foot Worksとdarlin.が共通していると感じる部分は具体的にありますか?
Pecori:共通している、と自分が言っていいのかわからないんですが、darlin.はサロンなのに音楽やファッションなど周辺カルチャーを巻き込んで自ら発信しているじゃないですか。踊 Foot Worksもただのミュージシャンという枠にハメないで欲しいと思うところがあって。音楽だけではなく、映像やファッションも含めて色んな要素を持ってやっていきたいと考えているんですよ。そんな熱があるところが似ているのかな、と。
ーそもそも踊 Foot Worksがdarlin.と仲良くなったキッカケは?
Pecori:昨年の5月3日に下北沢GARAGEで開催されているイベント『PACHINKO vol.0』に出演したのがキッカケですね。その日が踊 Foot Works初のライブでした。『PACHINKO vol.0』は三宅さん(三宅正一氏)が主宰するQ2とdarlin.、GARAGEが共同プロデュースするイベントユニット、PACHINKOのパイロット版として開催されたわけですが、そこに渋谷のセレクトショップBOYも出店していたりして、まさにカルチャーがクロスオーバーしている場所でした。バンドが生まれた場所ですね。そこでdarlin.と出会ったんです。
ーdarlin.の中でも、特に踊 Foot Worksと付き合いが深いスタッフさんは?
Pecori:その日に出会ったキムさん(木村一真氏)です。踊 Foot Worksは、そのライブの2ヶ月前に結成したんですが、なんせ初ライブですからね。緊張しているオレたちと色々と話してくれて。そこからです。
ーdarlin.に通うようになって自分たちのファッションスタイルにも変化はありましたか?
Pecori:潜在的には。例えば、あの人の丈感がカッコよかったな、とか。コーディネートに関しても無意識のうちに影響を受けている部分はあると思います。って言っても、もう1年くらい服買ってないんですけど。
一同:笑!
ーなるほど。ちなみに踊 Foot Worksのスタイリングを担当する木村さんは、どんな気持ちでメンバーに接しているんですか?
木村一真(以下、木村):一緒にカッコよくなっていきたいと思いながらやっていますね。彼らの活動から受ける影響もありますし。スタイリングに関しては、メンバーからの要望も受け入れつつ、基本的には感じ取る、という感覚で自分で決めてやっています。今、踊 Foot Worksはこんな気分でやっているんだろうな、という感覚で変に先入観を持たずにムードを大切にしながらセットしていますね。だから時々によって微妙に変えたりしているんですよ。
darlin.は数多くのアーティストが通うサロン。トイレにはここに集まるアーティストたちのタグがザックリと刻まれている。
ーちなみに1stアルバム『odd foot works』が4月にリリースされました。セルフタイトルですがテーマは?
Pecori:ある意味テーマが無いのがテーマですね。良い曲を全部詰め込もうっていう、捨て曲なしでベスト盤のような内容です。サラっと聴くことができると思うんですけど、1曲毎にパンチもあるというか。そんな楽曲をまとめていったんです。
ーメンバーそれぞれで制作を進めていった?
Pecori:そうですね。基本的にオレたちは楽曲制作のために集まるということをしないんですよ。自分が思いついたデモを共有して、それぞれに構築し、その上にオレがラップを乗っけていくという流れです。トラックを送りあって楽曲が最終形になっていることが多いんです。現時点では、そのやり方が1番オレたちにしっくりきているんですよ。
SunBalkan:楽曲によってはテーマがあるものもあったんですが、メンバーそれぞれで解釈して、それを詰め込んでいくという感じでしたね。
Pecori:そうだね。今、オレなりに気づいたことがあって。それは一部作品のテーマに”死”があるってこと。全曲に共通しているというわけじゃないんですけど、制作の初期段階で“崩壊”とか“世界征服”とか抽象的なテーマをトラックとして作ってくれってメンバーに共有してやっていたんですけど、それに準じたリリックを作ることを考えていたんですよね。意図して、そういうテーマを描こうとしたわけじゃないんですけど、完成した今振り返ってみると、アートワークも白地に黒い人間が半分いたりとか。終わりと始まりじゃないですけど、そんな個別の意識があったんじゃないかなって思います。
Tondenhey:確かにポップ過ぎるものにしたくないっていうのはあったよね。そこで裏にあるテーマを暗くするってことを最初に思いついて、1回その感じで作ってみようって話をして。
SunBalkan:暗いのをポップで包むみたいな。
ー明るいことを表現するときに、あえて暗さを求めるというのは変わっていますね。
Pecori:踊 Foot Worksに共通しているのが、逆転の発想でやる、という感覚なんですよ。この逆をやろうだとか、あえて違うことをしようとか、天邪鬼な感じがあります。トラックがポップで明るい雰囲気だったら、リリックが暗い内容であったり。明るい曲調なのに、歌詞を読んだらこんなことを歌っているんだって思われる表現になっていると思います。
ーアルバム通して聴いて、日本の90’s HIPHOPやロックの雰囲気も感じたんですよ。万人にとっての聴きやすいメロディが流れているというか。
Tondenhey:僕は、いつも”オレたちが最強だろ”って話をしているんですけど、今、僕らが表現できているメロは昔の歌謡曲やHIPHOPなど、良い音楽を聴いてきたからだと思うんですよ。メロも分担して制作しているので、それはメンバー全員に言えることだと思います。
Pecori:聴きやすいものを作ろうと意識しているわけではなく、オレらが聴きやすい音楽を好きだってことなんですよね。
fanamo’:ルーツはメンバーそれぞれ違うけど、小さい頃に聴いていた音楽は共通していて、それこそORANGE RANGEやRIP SLYME、KREVA、ASIAN KUNG-FU GENERATIONだとか。そういう王道を聴いていたからこそ、バンドとして良いと判断できるメロディが共通しているんですよ。
Pecori:とは言っても、踊 Foot Worksが表現しているのはポップスの王道メロディではなくて、その脇道にある草むらを走っている感じだと捉えています。例えるならオレンジジュースが王道であれば、その中にブラックペッパーも入っているような。音楽に詳しいリスナーであれば”ポップだけどトラックは綿密に作られているよね”って思ってもらえるのかな、と。わかる人にわかってもらえれば。
ー活動の面を見ると、昨年5月に初ライブをやって以降、どんどんペースが早くなっているように感じるのですがバンド的にはどう捉えていますか?
Pecori:最近になってスピードが早まっていることを実感しているのですが、だからこそ見える課題が大きいですね。ステージが上がっていくことに合わせて、課題をこなしていかなくてはいけないと思っています。なんせ今までは楽しくやっていただけなんで。考えていかなくちゃいけないときが来ているんだと思います。
Tondenhey:結成してから間がないということもあって、ライブも達成感ある100点に近いライブができたと思って、アプローチを変えたら、またすぐ0点になってしまうこともあるので、経験を積み重ねていかなくちゃいけないと感じていますよ。
ーバンドの前に乗り越えなくてはいけない壁が立ちはだかっているような?
Pecori:いえ、壁のようには感じていないですね。楽曲に関しては次のアルバムのビジョンも見えているので、ライブだったり、制作以外の活動における壁なんだと思います。オレたちには経験が不足しているんですが、だからこそ次々にバンドを変化させていきたい。それが面白いってことだとも思うので、そこを課題としていきたいと思っています。
ーすぐ近くにいるdarlin.の木村さんから見て、踊 Foot Worksはどう変わってきているように見えますか?
木村:考えれば出会って1年くらいなんですけど、大きく変化してきていますよね。ちゃんと好きなものを追い求めているなって感覚があります。特に踊 Foot Worksは単純に楽しいことが好きなんだ、というのを強く感じます。そして、楽しいだけじゃダメなのかも、と思い始めている。今の彼らは子供から大人になりつつあるような状況なのかもしれないですね。ミュージシャンじゃないから音楽についてのアドバイスはできないけど、自ら課題を見つけて、それを克服しようとするスタンスを一緒に話しながら感じます。そんな皆を見て、僕たちも影響を受けていますよ。今後どうなっていきたいと彼らが思うのか、それをこの先も一緒に見ていくことが楽しみなバンドです。すごいと思いますよ。
踊 Foot Works 一同:頑張っていきたいです!!
踊Foot Works / Bebop Kagefumi -teaser-
踊Foot Works / 1st full album “odd foot works”【予告編】
INFORMATION
東京都目黒区祐天寺2-6-13
tel_03-6303-1363
11:00〜21:00
https://www.instagram.com/darlin.hair/
https://www.darlin.tokyo/