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松本千夏feat.LITTLE
「Smile in your face」
配信サイト:https://chinatsu-matsumoto.lnk.to/smileinyourface
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シンガーソングライターの松本千夏が、自身初のカバー曲となるデジタルシングル「Smile in your face」をリリースした。原曲となる「Smile in your face」BOO feat.MUROは2002年に山下達郎の「SPARKLE」をサンプリングし制作された楽曲で、本作のラップパートにはKICK THE CAN CREWのLITTLEが参加。
今回は初の共演を果たした松本千夏とLITTLEによる対談を敢行。レコーディングの裏側や世代を越えた音楽観を語ってもらった。
ー「Smile in your face」は松本さん初のカバー曲ですね。どのような経緯で決まったのでしょうか?
松本千夏(以下、松本):「Smile in your face」のカバー曲をリリースすることは、事務所からの提案だったんです。これまではオリジナルの曲しか歌ってこなかったし、実は原曲も知らなかったんですけど、聴いてみたらすごく良い曲で。自分が歌ったらどうなるんだろう?と思って、チャレンジしてみることにしました。
ー楽曲のどのようなところが気に入りましたか?
松本:この曲は「10年でも100年でも 君を抱きしめる」と歌っているんですよね。歌詞がすごく真っ直ぐなんですけど、重くなくて、おしゃれに昇華している。私だったらここまで真っ直ぐな歌詞書けないって思っちゃうんですけど、この曲なら自然と歌えたんですよね。そこはカバーならではのポイントにもなったかなと思います。
ーLITTLEさんとのコラボのきっかけは?
松本:チームでラップパートをどうするか考えているときに、スタッフさんから「LITTLEさんと声が合いそう」と提案いただきました。正直、引き受けてくださるとは思わなくて、OKいただけたときはすごく嬉しかったです。
LITTLE:(松本)千夏ちゃんの曲は前から聴かせていただいていて、いいなと思ってたので、迷わず引き受けました。原曲を当時から知っている身としてはカバーすることに緊張感もありましたけど、頑張ってみようと。
ーLITTLEさんはカバーするにあたり、ラップ部分を書き下ろしていますね。
LITTLE:ラップ部分は、原曲と今の時代ならではの両方の要素を取り入れた歌詞にしています。原曲のリリースから20年経って社会も変わったし、僕と千夏ちゃんも歳が離れているので、時代や世代、性別までも越えた作品になったかなと思っています。
ーまさに令和版の「Smile in your face」になりましたね。レコーディングで苦戦した部分や印象に残っていることはありますか?
松本:思ったよりも自然に、自分が感じるままに歌えたと思っています。いつものオリジナル楽曲とは一味違った歌声になれたのもよかったです。レコーディングは作品として残るものだから、丁寧に歌うことばかり意識しちゃって、1文字や1行単位で撮り直しさせてもらうこともあるんです。でも、LITTLEさんのレコーディングはライブ感がすごくて。ブース越しで見させていただいたときに感動しました。レコーディングもライブ感がある方がリスナーさんに響くものになると思うので、私もこんな風に録れるようになりたいと思いました。
ーLITTLEさんから見た、松本さんの印象はいかがですか?
LITTLE:千夏ちゃんの歌は時代を感じさせないから、いつ聴いてもいいなと思う。ちゃんと曲の中に物語があって、こういうことを伝えたいんだなという思いが伝わってくるんだよね。だからオファーをいただいたとき、作詞もしたいなと強く思いました。
ー楽曲の中で特に気に入っているポイントは?
松本:マニアックなんですけど、「君を抱きしめる」の「だ」の部分です。レコーディングでもこの部分が好きすぎて、ここで松本千夏を出そうと意識していました(笑)。原曲と自分の持ち味の歌声が一番ハマった部分だと思っているので、ぜひ注目して聴いてみてほしいです。
LITTLE:ラップの上からも千夏ちゃんの歌声を足しているので、そこも聴いてほしいですね。
ーお二人のコラボに驚いたリスナーも多かったと思いますが、反響はいかがですか?
松本:今まで私のことを知らなかった人にまで届いている実感がすごくありますし、元々のリスナーさんたちにとってもすごく新鮮だったと思います。「なんでSmile in your faceのカバー?」「なんでLITTLEさんと?」という驚きの声がたくさんありましたが、同時に「二人の声がハマっているね」と褒めていただくことも多くてすごく嬉しかったです。「Smile in your face」が世代だった方からは「懐かしい気持ちになった」、知らなかった方は「カバーをきっかけに良い曲を知れた」と言ってくれて。この曲の凄さも改めて感じましたし、良い曲は世代を超えて受け継がれていくんだなと思いました。
ー現在(取材時)MVを撮影中とのことですが、MVも原曲をオマージュしているんですよね。
松本:そうです。初めて原曲を聴いたときにMVも同時に観たのですが、そのときから「私もこれをオマージュして、面白いMVにしたい!」と思っていました。MV監督のISSEIさんもオマージュすることを考えていたみたいで、すぐに決まりました。今は撮影が半分くらい終わった状態なんですが、いい感じにオマージュできていると思います。
ーMVにはLITTLEさんも出演されるんですよね。
LITTLE:はい、この後撮影です。ISSEIくんは、僕のMVでもご一緒したことある方で。信頼できる監督なので、あとはISSEIくんに任せるだけです(笑)。
ー現段階で、MVの印象的なシーンはありますか?
松本:生のにんじんを食べました(笑)。原曲のMVでもにんじんを冷蔵庫から出して食べ出すシーンがあって、それをやってみようとなって。撮影中にスタッフさんが「苦しくない?」「お水飲む?」ってすごく心配してくださったんですけど、美味しくてバリバリ食べてました(笑)。あとは特徴のあるダンスやポーズも再現したくて、角度や写り方も原曲のMVをよく見ながら撮影しています。
ー原曲と比較するのも楽しそうですね。
ー松本さんは普段からHIP HOPもよく聴かれますか?
松本:HIP HOPはすごく好きで、私のお気に入りの曲を揃えたプレイリストの半分くらいは占めていますね。地元の友達がよく流していたので、自然と自分の体に染みついていて。みんなが「この曲イケてる!」って言いながら聴いている様子を見て、私もこう思われたい!と思ったのを覚えています(笑)。それこそKICK THE CAN CREWさんもよく聴いていて、特に「住所 feat. 岡村靖幸」がお気に入りです。
ー他にはどんなジャンルの音楽を?
松本:音楽を好きになったのはモーニング娘。さんがきっかけだったのですが、その後にYUIさんやmiwaさんといったシンガーソングライターの方を見て、「ギターを持つ女の子かっこいいな」と思って。そこからバンドやHIP HOPも好きになって…と、どんどん音楽の幅が広がっていきました。日本語の言葉遊びが好きなので、洋楽よりは邦楽を聴くことが多いです。英語はちょっと苦手ですね(笑)。
LITTLE:今回の歌詞に英語出てくるけどね(笑)。
松本:そうなんです。「I’m in dream」の発音とかはめっちゃ練習しました(笑)。
ー松本さんが普段音楽活動をする中で心がけていることはありますか?
松本:元々ミュージカルをやっていたこともあって、一つひとつの言葉をはっきり言うことは意識しています。ミュージカルは何を言っているのかがわからないと、物語についていけなくなってしまうので、もはや癖になっていて。言葉遊びや早口のように言葉を詰めることは好きなんですけど、雰囲気で流さずに、きちんと言葉をわかりやすく届けることは常に忘れないようにしています。
ー松本さんの楽曲はご自身の思いや経験を落とし込んでいるものも多いですが、私生活でも曲作りのことは意識されていますか?
松本:意識してないですね。これまでは私生活と音楽が一緒だと思ってたんですけど、意外と切り離していることに最近気づいちゃって。だから曲作りが大変なんです(笑)。遊んでいるときは「楽しい!」しか思ってないし、制作のときは仕事モードで「作るぞ」って気合入れて取り組んでいます。人と話して良い言葉が出てきたり、映画を見たりしたときはメモをしているので、制作時にそこからアイデアを引っ張ってくることはありますね。歌詞を書いた後は、いつも事務所の方や友達に見せるようにしていて、そこでみんなに「何言っているかわからない」と言われたら書き直したりしています(笑)。
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ーちなみにLITTLEさんは私生活と音楽は一緒のタイプですか?
LITTLE:僕は一緒かもしれない。常に何かしら考えているので、歌詞を書くためにまとまった時間を設けることはあまりないです。曲のテーマが決まっていたら、そこに向けて毎日頭の隅にテーマを置きながら生活しているので。歌詞って最初はわかりやすい言葉だとしても、かっこよくしたり韻を踏んだりするために手直しするでしょ。そうすると、さっき千夏ちゃんも言ってたけど、仕上がったものをいざ人に見せてみると、全然伝わらないということがよくあるんだよね。作詞した本人は自分の中にストーリーができている状態だから、自動的に補完されているだけで。だから僕はいつも締め切りより早めに仕上げて、そういう部分がないか気づくようにしてる(笑)。
松本:なるほど!勉強になります……!
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LITTLE:千夏ちゃんは韻の踏み方が自由で良いよね。日本語のラップは小節の最後の母音を合わせて韻を踏むことがルールと言われたりもするけど、メロディに乗せたときに気持ちよければ合わせることもあるので。千夏ちゃんはアタックというより、メロディ的な韻の踏み方をしていて良いなと思ってます。
松本:ありがとうございます!私は正解がわかっていないまま、ただラップに憧れて歌っていて、ラッパーのみなさんのルールに違反してたらどうしようと思うこともあったんですけど、今LITTLEさんに褒めてもらえたので、これからは堂々と歌えます(笑)。この前、ライブで初めて「Smile in your face」を披露したときに、弾き語りじゃなくてトラックを流して歌ったんです。一人でギターを持っていないときにLITTLEさんの声だけ流れて、私どうしたらいいかわからなくて(笑)。LITTLEさんはこういう場面のときどうしてますか?
LITTLE:「Smile in your face」はラップの上から千夏ちゃんの歌声を重ねているから、そこを多めに歌ってみるとか。リズムを取って歌っていたら、場もより盛り上がると思うよ。僕も昔、「八王子少年」名義で「MY HOMIE feat ファンキー加藤」という曲をリリースしたんだけど、ひとりで歌うときにファンキー加藤くんのパートをどうしようと思って。僕もそのときは上から歌を被せてもらってたけど、なんとなくこうしてた。(ファンキー加藤さんのように手を高く掲げながら)
一同:(笑)。
LITTLE:僕はファンキー加藤くん本人じゃないけど、お客さんに楽しんもらう要素としてね。
松本:すごい!おもしろい!私もやろうかな?
LITTLE:僕はいつも手挙げてないからね(笑)。
ー最後に、ファンや読者の方にメッセージをお願いします。
LITTLE:EYECSREAMの読者のみなさんは幅広くカルチャーに詳しいので、原曲を歌っているBOOさんやMUROさんのことを知っている人も多いと思います。ぜひ原曲と本曲の違いも楽しみながら聴いてもらえたら嬉しいです。
松本:「Smile in your face」はすごくノリやすくて爽やかな曲だと思うので、ぜひドライブで聴いてほしいなと思っています。
LITTLE:この前、首都高で聴いたらよかったよ。
松本:本当ですか!LITTLEさんが聴いているので、みなさんも首都高で聴いてください(笑)。これまでの私の楽曲だとドライブに合うものがあまりなかったので、ずっとやってみたくて。ぜひドライブのプレイリストに入れてもらえたら嬉しいです!
Stylist:Noriko Goto
Hair & Make-up:Eriko Yamaguchi
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配信サイト:https://chinatsu-matsumoto.lnk.to/smileinyourface
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