極めつけは本編終盤。「S.I.X」「Bella」「Special Order」「フィギュア」「Telephone」「RAM-PAM-PAM」「WHIP THAT」「Outrageous」を一気に畳み掛けたメドレーだ。ムービングステージやリフトといった立体的な装置も使い、またワイルドな衣装から深緑のスーツまで様々な衣装を身にまとい、クールにセクシーに、時に愉快にと、様々な表情を見せながらたっぷりと楽曲を届けてくれていた。なのに、ここから最後にこんなブチ上げメドレーが送り込まれたら、そりゃ熱狂せずにはいられない。正直、このテキストを読んでいないで今すぐBlu-ray(もしくはDVD)を再生して、該当シーンを見てくれと言いたいのだけど、せっかくなので、その熱狂の根源を文字にしてみたい。京本と髙地のユニット曲「ラ・ラ・ラ・ラブストーリー」が終わると、映像演出が始まり、場内は静寂と同時に緊張感と期待感に包まれる。すると照明が強く炊かれ、誰の姿も見えないステージから、メンバーの声だけが聴こえ「S.I.X」が始まる。真っ赤でこの日一番のド派手な衣装に着替えた彼らが<待たせたな 飛ばすぜ一晩中><盛大に Show time やりたい放題/明日の事なんて今は気にしない>と歌えば、クラップも熱狂もすべてがフロア中に響き渡る。ベールのようなもので囲まれた6人がリフトで場内をたゆたい妖艶さを演出したレゲトン「Bella」を経て、さらに6人はアグレッシブに。<壊す your ordinary><make your 常識 break down>と歌う「Special Order」ではレーザーと鋭利なラップが場内を駆け巡り、あえて「フィギュア」の<Replaceable figures><売る soul>といった言葉が並ぶラップパートのみを切り取るという大胆さを持って、「Telephone」へと繋ぐ。サウンドだけでなく、歌詞に乗せた強い意志も熱演に加わり、場内はさらにヒートアップ。「RAM-PAM-PAM」「WHIP THAT」とダンサブルな楽曲で本能をむき出しにした彼らは、しかし最後にはアッパーに盛り上げながらも<この道以外ない>と高らかに宣言する「Outrageous」を持ってきて、苦悩や葛藤もポジティブに変換しまっすぐに進むSixTONESの姿勢を東京ドームに見せつけた。