INTERVIEW Tuxedo II

サマソニでの再来日決定!Tuxedo がルーツとディスコブームを語る

photography_Hiroki Tsuda, edit&text_Tetsuro Wada

INTERVIEW Tuxedo II

サマソニでの再来日決定!Tuxedo がルーツとディスコブームを語る

photography_Hiroki Tsuda, edit&text_Tetsuro Wada

今やトップシンガーのMayer Hawthorneと、名ヒップホッププロデューサーJake OneによるユニットTuxedoが4月に来日公演を行った。Tuxedoは元々は80’sブギーやG Funkなど2人の音楽の趣味が合致したところからスタート、自分たちにとって楽しいことをやろうというのが目的だったが、ファーストアルバム『Tuxedo』が大ヒットを記録し、世界的なディスコ・ブギーブームの先駆け的な作品となった。

そして変わらぬ本人たちが楽しむというスタンスのままセカンドアルバム『Tuxedo II』をリリースしたばかりの2人に、Tuxedoというユニットのルーツや、現在のディスコブームについて聞いた。

Jake One – 新作『Tuxedo II』は前作からの延長って感じかな。さらに良くして高みを目指したんだ。前作の成功はかなりショッキングだったから、そのグルーヴを乱さないように、同じ感じにしつつ、より良くしていった。

– タキシードという名前の由来を教えてください。

Jake One – インスピレーションを与えてくれたグループみたいにクラシックな名前がいいなと思った。多くのグループが1ワードでシンプルだったんだ。シャラマー、ザップ、シック、とかね。1ワードの何かが必要で、とにかくたくさん描写的な言葉を考えたんだけど(笑)、クールな言葉も音楽と合わなかったりしてね。中でもタキシードっていう単語が一番音楽にフィットしたんだ。エレガントだし、パーティを連想させる。それ以来、いつもタキシードを着なきゃいけなくなったっていう問題もあるんだけどね(笑)。

Mayer Hawthorne – 俺は大丈夫だけど、彼にとってはね。

Jake One – どうにか慣れていったよ(笑)。
 

 

– タキシードを始めたとき、ずっと続けていくつもりでしたか。

Mayer Hawthorne – いや、これがプロジェクトになるとすら思い描いてなかったよ。自分たちの車でプレイしたい音楽を楽しみながら作ってただけで。

Jake One – 良くても5曲入りのEPとかになるだけだと思ってた。ツアーに行けるなんて期待もしてなかったよ。

Mayer Hawthorne – こんなに人気になるなんて思ってもみなかった。

– 2作品も出すような成功をおさめた理由はなんですか。

Mayer Hawthorne – 純粋に楽しむことやダンスすることから派生したことだからじゃないかな。

Jake One – 自分たちにとって偽りのないところから生まれたものだからね。ヒットを作ろうと意図もしなかったし、自分たちがクールだと思うものを作ってただけなんだ。
 

Mayer Hawthorne – 自然な流れだったんだよね。だから成功したんじゃないかな。

– Tuxedoの作品に影響を与えた音楽はなんですか。

Jake One – 一つだけってわけじゃないけど、何人か影響されたプロデューサーはいるかな。ロジャー・トラウトマン、レオン・シルヴァーズ、ネイト・ドッグ、リロイ・バージェス、バトルキャットなんかは音楽的に影響をたくさん受けた。それぞれの要素を合わせてね。
 

Mayer Hawthorne – スヌープ・ドッグも。

– 80sのサウンドのリバイバルが来ています。Tuxedoを始めたときは今と違ったと思いますが、その状況を説明してもらえますか。

Mayer Hawthorne – みんな僕らから盗んでいったんだよ(笑)。サイクルがあって何でも循環するからね。また今も戻ってきてるけど、僕らが数年早かっただけ。なんてったってうちらはオタクだから。

Jake One – でもクールなことをやってるアンダーグランドの連中もたくさんいるよ。それにブルーノ(・マーズ)やカルヴィン・ハリスの音楽は僕らをよりポップにした感じ。ポップにしてくれてる分、自分たちの音楽も出しやすくなってるよ。だからみんなも受け入れてくれるし。

– レコーディングのプロセスを教えてください。

Jake One – ほぼ僕が基本トラックを作るところからはじまって、2人で集まって、寿司を食べて(笑)、アイディアを出し合うんだ。たまにタイトル案があったり、パーツのファイル名の1ワードを抜き出して、そこから曲を書いたりもする。そのときの気分によるね。新作を作ってるときはツアーに出てる最中なことが多かったから、そのときしてたこととか、内輪ジョークが元になってるよ。

Mayer Hawthorne – 内輪ジョークばっかりだね。

– 前作同様サンプリングはしていないのですか。

Jake One – そうだね、Tuxedoの作品ではサンプリングはしないよ。ソロプロジェクトのほうではヒップホップとかにサンプルはしたりするけど、Tuxedoではサンプリングなしで挑んだ感じ。

Mayer Hawthorne – だから余計面白いのかもしれない。それに訴訟問題とも無縁だしね(笑)。いつも訴えられてね(笑)。誰かがTuxedoをサンプリングしてくれるのは好きだよ。

– それはすぐされるんじゃないですかね。

Mayer Hawthorne – だといいけどね。小切手用意してくれ。

– MIXも作ると思いますが、そのプロセスを教えてください。

Jake One – 僕らのMIXはほぼ全部ライヴ。その気になったらレコードを再生して、自分たちがどんなことをしてるか見せるだけだね。

Mayer Hawthorne – 2人とも音楽をつくる始める前はDJだったんだよ。だから簡単なことだし、自然な作業なんだ。
 

– 選曲がかぶったりしませんか。

Jake One – できるだけ変えるようにはしてるけど、DJするときは必ずプレイしたい曲っていうのはいくつかあるよ。

Mayer Hawthorne – 次はこの曲かけるべきだって思って、ジェイクに伝えようとしたら、すでにその曲を準備してたってことがあったよ。僕が言わなくとも通じてたんだよ。

– いつもプレイするクラシックはなんですか。

Jake One – ナンバーワンはファンカデリックの“ニー・ディープ”だね。僕らの一番好きなファンクソングだよ。それだけじゃなくて、イヴリン・キングの“アイム・イン・ラヴ”、ミッドナイト・エクスプレスの“デンジャー・ゾーン”とかがいつもプレイする曲。それにバーナード・ライトの“ジャスト・チリン・アウト”とか10曲ぐらいよくかける曲っていうのはあるかもな。
 

– 日本のクラブシーンについて何かご存知ですか。

Mayer Hawthorne – そこまでは知らないかな。70,80年代の日本のファンクなら知ってるけど。

Jake One – 当山ひとみとか、“L.A. NIGHT”の阿川泰子とか。あれはいいね。

Mayer Hawthorne – 一緒にレコードでコラボしたアーティストの名前なんだっけ……、坂本慎太郎だ!彼はロック寄りだけどね。
 

– いつも日本でレコードは買っているんですか。

Mayer Hawthorne – いつもね。稼いだ分のお金はすべてレコードに費やして終わるよ。

Jake One – 日本にお金を落としていってるよ(笑)。地元経済に貢献してるな。

– お気に入りのレコードショップはありますか。

Jake One – HMV、diskunion、大阪のAfro Juiceとかたくさんある。いつも狂ったように買ってるよ(笑)。

– 最近、日本の音楽シーンにおいてもR&Bやソウルなどの音楽が再燃しており、ユース世代がフレッシュな感覚で現代感のあるサウンドをメイクしています。バンドも増えています。このムーブメントは、自国においても感じることがありますか?

Jake One – 僕らのショーに若い子がたくさん来てくれるのはビックリだと思うよ。クラシックR&Bとかファンクも知ってるんだよね。LAとかベイエリアとか、そのカルチャーシーンがビックなところはいくつかあるよ。

Mayer Hawthorne – カリフォルニアは常にこのシーンが受け入れられてたからね。

Jake One – 何世代にも渡ってきてるんだ。

Mayer Hawthorne – 西海岸のヒップホップだって、ファンクを元にしてるんだからね。2人とも西海岸に住んでるから、このムーヴメントは常に感じているな。若い子もそうだけど、本当に若い子になると何でもかんでもトラップかな。だから僕らはフューチャーっぽいことをして、少し歩み寄る感じかもしれない。トラップも好きだし、いろいろ聞いてみてるよ。そうすれば世の中でどんなものが流行っているか把握できるから。

– G Funkの影響という言葉も出てましたがYGなど若いヒップホップアーティストの話は聞いたりするんでしょうか?

Jake One – もちろんだよ。DJするときはいつも“ファック・ドナルド・トランプ”をプレイするし。心から伝わるメッセージだし、全部好きだよ。
 

―プロデュースもしてましたよね?

Jake One – YGやドム・ケネディとも仕事したし、西海岸の人とは大抵仕事してるんじゃないかな。とにかく彼らみたいな人と仕事するのは大好きだよ。一緒にスタジオに入ってると若返った気分になるし、19歳の子とかだと環境も違うし、みんなの親父気分さ(笑)。

Mayer Hawthorne – リット・ダッド(LIT DAD/イケてるお父さん)ていうのがJake Oneの最近のあだ名だよ(笑)

– G Funkの面白さとはなんでしょうか。

Jake One – G Funkのいいところは、いつだってかかった瞬間に、太陽が降り注ぐような感じになることだよ。どこにいたって、天気がどうであれ、一瞬で晴れた気分になるんだ。人を殺すって曲だとしても、あるコードとシンセのWhistleって音があれば、いい気分になっちゃうんだよね(笑)。本当に面白いよ。

– Tuxedoは楽しさがベースになっていると思いますが、揉めたりすることはありますか。

Jake One – テンポをどうするかでたまに言い争いになることはあるよ。僕の西海岸Gファンクへの捉え方は、ゆっくりゆっくりなんだけど、彼は毛皮のスリッパ履いて違う世界にいて(笑)、速いのを欲しがることもあるんだ。

Mayer Hawthorne – 僕の場合、もっとライヴとかツアーの経験があるから、現場のメンタリティを曲に落とし込もうとしてるんだ。彼が慣れてないことをやろうとしてる感じ。でもこれだけ作業してて、ほぼ意見が食い違うことがないのは驚きだよ。音作りに関しては、すごい似た感覚を持ち合わせてるんだよね。だからうまくいったし、今ここにいられるんだと思う。

– “セカンド・タイム・アラウンド”のMVについて教えてもらえますか。

 

Mayer Hawthorne – ディレクターのロス・ハリスのアイディアでもあったラスヴェガスのPinball Hall of Fameというところで撮影されたんだ。ロスがこのアイディアを持ってきたとき、すぐにピンときたよ。昔からピンボールファンだったし、LAの家にピンボールマシーンすら持ってるぐらいだしね。僕らの音楽を聞いたら、ダンスを連想してもらいたいからTuxedoのMVの中にはいつもダンスの要素も入れるようにしてる。だからダンスチームも呼んだんだ。

– “ドゥー・イット”も、今回の“セカンド・タイム・アラウンド”のMVもスポーティですが、これは2人の趣味でしょうか。

Jake One – セクシーでも踊れない子はいるだろうし、ダンスの要素を最重要視するならそうなるよね。

Mayer Hawthorne – グッドダンサーであることのほうが重要だからね。ダンスができて、セクシー。

– EYESCREAMはカルチャーを伝える以外に、ファッションにもフォーカスするメディアですが、あえて教えてほしいのですが、2人がタキシードを着る理由は? そこにどんなこだわりがありますか?

Mayer Hawthorne – 印象づけるためかな。覚えておいてもらいたいし、人と違うことをしたいから。オリジナルでユニークで人がやっていないことをやるってことだね。

Jake One – DJするときも、普通はみんなバックステージパスが必要だけど、僕らにはいらないからね(笑)。

Mayer Hawthorne – みんな僕らがこれからパフォームするってわかるから。それに、いつも言ってるけど、タキシードを着るときって必ずパーティのときで、他の機会に着ることはないでしょ?

Jake One – お葬式には着て行かないね。

Mayer Hawthorne – 仕事にも着て行かないだろ。楽しいときだけに着るものだから。

– 決まってタキシードを仕立ててもらっているところはあるんですか。

Mayer Hawthorne – いや、変えてるよ。あるシーズンのデザイナーのタキシードがいいなと思ったらそれにするし、次のシーズンはまた変えたり。たまにすごい高価なものも買うけど、安いものも着るし。
 

Jake One – お客さんには違いが分からないから笑えるよね。安いやつのほうが褒めてもらえたりするし(笑)。

– 今着ているようなものやジャケットとかも作っていますよね。

Mayer Hawthorne – そうだね、オリジナルのものはたくさんあるよ。

– アイディアを自分で出すのですか。

Mayer Hawthorne – 人とかぶらないから、オリジナルで何か作ることには今ハマってるよ。人と違うことやって目立たないとね。

– Tuxedoとして新しくやりたいことなどありますか。

Jake One – Soundcloudにもあげてる新しい曲を出す予定だよ。Spotifyにあったかな。

Mayer Hawthorne – 次のMIXの中でボーナストラックを数曲リリースする予定だし、さらにツアーしてショーもたくさんするね。

Jake One – もっとMVも撮影していく予定だよ。

INFORMATION

SUMMER SONIC TOKYO 2017

2017年8月19日(土)
QVC マリンフィールド&幕張メッセ 内Beach Stage 『Billboard JAPAN Party』
16:00~20:00(予定)
出演アーティスト: Tuxedo / Kehlani / Honne
Summer Sonic 2017 http://www.summersonic.com/2017/
Billboard JAPAN Party特設サイト http://www.billboard-japan.com/special/detail/1954/

Billboard JAPAN Party × SUMMER SONIC Extra

2017年8月16日(水)~17日(木) ビルボードライブ東京
1stステージ OPEN 17:30 START 19:00 / 2ndステージ OPEN 20:45 START21:30
サービスエリア ¥10,000/カジュアルエリア ¥8,500(1ドリンク付)
2017年8月22日(火) ビルボードライブ大阪
サービスエリア ¥9,800/カジュアルエリア ¥8,300(1ドリンク付)
1stステージ OPEN 17:30 START 18:30 / 2ndステージ OPEN 20:30 START21:30

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