CULTURE 2025.11.22

Event Report: DESTINATION DEFENDER 2025。大自然に囲まれたDEFENDER体験

EYESCREAM編集部
Photography&Edit&Text_Rio Osugi

DEFENDERの精神を体現する「DESTINATION DEFENDER 2025」が11月15日(土)、11月16日(日)の二日間に渡って開催された。EYESCREAMでは「DESTINATION DEFENDER 2025」の一日目に潜入。会場に選ばれたのは、静岡県伊東市に位置し伊豆高原からもほど近い大自然の森の中にたたずむ「奏の森リゾート」。大室山のふもとに広がる雄大な景色の中で、DEFENDERをまるごと体験する。今年のDESTINATION DEFENDER 2025は、まさにそんな一日だった。

圧倒される走破性能。5つの試乗プログラム

まず挑んだのは、会場の象徴ともいえる高さ5m・最大傾斜43度の「ツインテラポッド」。インストラクターの運転でスロープに入ると、視界のほとんどが空だけになる。登りきった地点で車体が静かに止まり、ゆっくりと頂点を越えていく瞬間、DEFENDERの足まわりが生む“揺れない安心感”に驚かされる。

続く「ミニテラポッド+バンク」では、助手席にインストラクターを乗せ、自らの手でモーグル路を走行。あえて片側だけが沈むような不均衡な状況でも、ステアリングを通して伝わる安定感に驚きが止まらない。

さらに特設オフロードコースへ移動。岩を模した段差や土の起伏を越えていくと、トラクションの制御が路面の変化に合わせて瞬時に働くのが分かる。ここでは、車が路面状況を先に理解しているような不思議な感覚に包まれた。

一般道試乗では、大室山周辺のワインディングをゆったり走行。オフロードの印象とは裏腹に、舗装路では驚くほど静かで快適だ。林道試乗では、普段触れない細い山道での安定した走りが体験でき、“冒険”が日常の延長にあることを実感するプログラムだった。

家族で楽しめるキッズアクティビティ

広い芝生エリアには、子ども向けのコンテンツが充実。DEFENDERを忠実に再現したミニカーは、ステアリングを握るだけで本物のオフロード車を扱うような高揚感があるようで、乗り込む子どもたちの表情は真剣そのもの。

ボルダリングウォールには、DEFENDERのロゴが入った特別デザインが施され、“冒険者としての一歩”を踏み出すにはぴったり。インストラクターが常駐しているため、初めての子でも安心して挑戦ができた。

そしてふわふわと漂うさまざまなシャボン玉が広場全体を包み込み、芝生の上にきらめく景色は、まるで小さなフェスのようだ。家族の時間が自然と生まれていく、そんな空間になっていた。

夕方になると、焚き火の点灯式が始まった。燃え上がる火を囲む形で人が集まり、そこから自然と会話や音楽が広がっていく。

夕暮れのステージで味わう音楽の時間

日が沈みはじめる頃、ステージでは音楽ライブがスタート。焚き火が揺れる音と風の匂いが混ざり合い、会場には独特の穏やかなムードが広がる。この日のライブには、シンガーソングライター荒谷翔大が登場。2024年のソロデビュー以降、映画『ブルーピリオド』の劇中歌や多くのコラボレーションで注目を集めてきたその歌声は、アウトドアの空気と相まって胸に深く染み込んでいく。近年リリースが続く新曲や、言葉にならない感情をすくい上げるようなバラードを中心に披露し、観客は静かに聴き入りながらも、曲が終わるたびに温かな拍手が響いていた。

夜が深まるにつれ、DEFENDERは昼間とは違う表情を見せる。外装に沿って入るライトの反射がくっきり浮かび上がり、その無駄のないフォルムがより力強く感じられた。

「DESTINATION DEFENDER 2025」は、走る性能を体験する場だけでなく、車としてのスペックや走破性を確認すること以上に、自分の生活がどこまで広がるのか、想像してしまうようなイベントだった。

オフロードで揺れながら、芝生で家族の笑顔を見ながら、夕暮れに音楽を聴きながら――その全てが、DEFENDERという一台を象徴している。次はどこへ行こうか。そんな気持ちを静かに後押ししてくれるような体験だった。新しいことに挑戦し続ける、そんなDEFENDERに今後も注目していきたい。

INFORMATION

DESTINATION DEFENDER 2025

◼︎開催日時
2025年11月15日(土) 10:00〜19:00
2025年11月16日(日) 10:00〜18:00

https://www.landrover.co.jp/defender/index.html

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