ART 2019.10.28

和紙と墨で描かれる、不完全なアウトライン。注目の画家、愛甲次郎の東京初個展が開催

EYESCREAM編集部
EYESCREAM編集部

画家、愛甲次郎の個展「覚束なさへ」が下北沢CANDLE CAFE & Laboratoryで、11⽉3⽇まで開催中だ。

愛甲次郎は東京都出身。サンプラー・アーティストblahmuzikのCDジャケットや、りんご⾳楽祭のポスターなどイベントへのアートワーク提供のほか、今年9月にはGALLERY X BY PARCO SHIBUYAにて、⼩林直博との合同展を行うなどの活動を行なっている。同展は、東京では愛甲次郎初の個展となる。

以下は、同展に寄せられた、作家とキュレーターからのコメント。

分かりにくく判然としない物事に出会った時、⼈はそれを理解しようと努めるように、
未完成から完成へたどり着こうとし対象が持つ深度に接近する姿勢が⽣まれます。
不完全なアウトラインやイメージを持つ私の作品が⽬撃するものに対して少しでも深い考察を持ち、
より繊細な回答をもたらすきっかけになれば幸いです。
—愛甲次郎

先⽇、東京藝術⼤学⽇本画専攻を卒業した愛甲次郎のアトリエに伺った。
⽇本画といえば岩絵具なのかなという認識だったが、⾒せられた作品群は和紙と墨というマテリアルだった。
愛甲⾃⾝のコメントにあるように、その作品たちは不完全なアウトラインやイメージで構成されており、全作品とても繊細に描かれ、そのバランス感覚は不⾃然だが⼼地よい。
1枚の作品を完成させるまでの所⽤時間を聞いた時は正直驚き、それがゆえに⽇本⽂化に根付く「わびさび」の世界観を私⾃⾝が愛甲の作品から感じ取ったのかもしれない。
古典を学び、古典的な材料を使った愛甲の作品は決して古くなく、むしろ新しい「粋」を完成させたと私は思う。
—本展キュレーター 井上⻯介

INFORMATION

愛甲次郎 個展「覚束なさへ」

会期:〜2019年11月3日(日)11:00 – 翌5:00 ※日月祝は18:00-翌5:00 ※不定休
会場:CANDLE CAFE & Laboratory △ll (東京都世田谷区北沢2­37­3­2A)
※ワンドリンクオーダー制

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