CULTURE 2021.11.15

大阪千日前・味園ユニバースをメタバース化。『UNIVERSE 1956 -』プロジェクトがスタート

EYESCREAM編集部
EYESCREAM編集部

1956年にグランドキャバレーやダンスホール、宴会場などを併設した一大歓楽施設として大阪・千日前に誕生した「味園ユニバース」ビルをヴァーチャルプラットフォーム「Virtual Universe」としてメタバース化させるプロジェクトが発足、12月6日にグランドオープンを迎える。

高度経済成長期の象徴とも言えるこの味園ビル、ネオンサインの外観は当時より千日前の歓楽街のシンボルとして親しまれ、空中ステージ5基を擁した巨大キャバレー「ユニバース」は連日大盛況だったという。00年代以降は新たなライブスペースとして再注目されているほか、個性的なバーが多数入居する“大阪ミナミのサブカルチャーの聖地”としても知られている。

ヴァーチャルプラットフォーム「Virtual Universe」では、初公開となる当時の建築スケッチ、写真、音源などの秘蔵資料を楽しめるオンラインギャラリー「Dive into the Universe」や、音楽ベニューとしての文化的背景をアップデートすべく、最盛期のキャバレー「ユニバース」をフルCGで再現、DJやミュージシャンを迎えたライブをヴァーチャル空間からオンライン配信する「Live from the Universe」などを順次展開。大阪が生んだ奇才、ALTZや5年連続DMC世界チャンピオンという偉業を成し遂げたex. KIREEKのDJ YASAが、 ビル内倉庫で大量に発掘されたオープンリールテープ音源も使用したDJセットを披露するというから楽しみすぎる。

同プロジェクトの中心となるCOSMIC LABからのステートメントも紹介しよう。

共同プロジェクトメンバーの我々COSMIC LABは、バーニングマンをはじめとする国内外の DIY・カウンターカルチャーの流れに身を投じた後、味園ユニバースが放つ強烈な磁場に心惹かれ、2001年にこのビルへ辿り着いた。

大阪・ミナミ・千日前・ユニバース。ローカルの極地から宇宙へ。

千日前とユニバースの間にある特異点(・)は此処に居る我々自身を顕していて、自身のインナースペース(心の中、夢の中)こそが宇宙への入口なのだと、このビルは語りかけていた。このビルの先人たちの「目にしたい現実は自分たちで創り出してみる」というDIY精神を受け継いだ今、少し先の未来を投影する想像空間として、味園ユニバースを新たな宇宙・メタバースへと拡張させる。

「SUPER DOMMUNE」とタッグを組んだ特別番組や、現代の味園ビルを気鋭のフォトグラファーが切り取る写真展『The Universe in a New Perspective』がオンラインおよび味園ビル2Fのindividual 夜香で開催されるなど、スピンオフ企画も続々とはじまるようで、どれもこれも見逃せないものになりそうだ。

INFORMATION

『UNIVERSE 1956 -』

公式サイト:https://www.universe1956.com
ヴァーチャルプラットフォーム「Virtual Universe」:12月6日(月)12:00グランドオープン
主催:「味園ビル」3DVR化プロジェクト製作委員会
企画制作:COSMIC LAB / epigram inc.
協力:公益財団法人大阪観光局 / 味園ユニバースビル / ARCHI HATCH株式会社 / 株式会社フェイス・プロパティー
グラフィックデザイン:河野未彩
*観光庁『来訪意欲を増進させるためのオンライン技術活用事業』採択事業

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