藤井道人:けむりのまち
第六回 対談:川上智之 ―同い年の2人が語る映画とカメラと互いの未来―

Photography_Sara Masuda, Edit&Text_Ryo Tajima(DMRT)

藤井道人:けむりのまち
第六回 対談:川上智之 ―同い年の2人が語る映画とカメラと互いの未来―

Photography_Sara Masuda, Edit&Text_Ryo Tajima(DMRT)

日々映画を作っていく中で忙殺され、失われていく大切なはずの記憶の数々。
映画監督・藤井道人による連載『けむりのまち -Fake town-』は、そんな瞬間・瞬間を記録していくものとして掲載している。吹けば形を変えてしまうように曖昧な記憶の数々を繋ぎ止める記録としての文字列である。
第六回は対談第2弾ということで、同じくEYESCREAMで連載を担当している写真家の川上智之と語り合う。川上と監督の出会いは約2年前。川上は映画『ヴィレッジ』の撮影も担当している。その現場が初めての長編映画の撮影だったそうだ。
監督とカメラマン、同い年の2人が創作へ寄せる思いについて意見を重ね合う。

写真家が切り取る1枚絵の強さを楽しみにして
ー藤井道人

 

撮影しながら成長できた『ヴィレッジ』の現場
ー川上智之

 
藤井道人(以下、藤井):連載で対談するのは2回目なんだけど、川上くんは、インタビューだとか話しているイメージが少ないじゃない。だからお願いしたいと思って。まずは、出会いの話をしようと思うんだけど、新宿三丁目の和食屋みたいなところだったかな?
 
川上智之(以下、川上):そう、新宿の居酒屋だったね。
 
藤井:オレがカメラマンを探していたんだよね。今村(撮影監督、カメラマンの今村圭佑氏)と一緒に映画を撮ることが多かったけど、違う人はいないかなと思って。川上くんのことは会う前から写真家として知っていたんだよ。OSRINさんのインスタでDP(Director of Photography)としてクレジット表記されていたりしたから。
 
川上:そうだったんだ。チェックしてくれていたなんて知らなかった。
 
藤井:それで気になっていたところ、智和(映像作家・映画監督の山田智和氏)が紹介してくれたんだ。会ったその日にすぐ仲良くなって「映画やってよ」みたいな。そんな感じだった気がする。
 
川上:そうだね。何回かスケジュールが合わなくて、ようやく会えた形だったけど、もうその段階で撮影する前提で話をしていたからね。
 
藤井:同い年っていうのもすごく大きかったんだよ。実際に話をしてみたらすごく気が合ったしね。だから、すぐにでもお願いしたいなって。ただ、その……。今村と川上くんっていう、今の映像界における若手筆頭の呼び声高い二大巨頭の両方と仕事しちゃってるもんだから、一部からは節操ないとか言われて(笑)。
 
川上:まぁ、たしかに2人と一緒にやっている監督は少ないかもしれないけど。珍しいかもね。
 
藤井:だよね。それで、川上くんと最初にやったのは『ヴィレッジ』。……いや、ちがうな。短編やんなかった?
 
川上:あれ、どっちだっけ……。短編だったと思うけど、その前に中止になったのがあったよね?
 
藤井:そうだ! お蔵になっちゃった映画があって、一緒にやる予定で動いてたんだ。それで、中止になった直後に「一緒に短編やらない?」って誘ったのが、DIVOC-12の『名もなき一篇・アンナ 』。その後に『ヴィレッジ』。そうすると、出会い自体は3年くらい前になるんだね。
 
川上:そうだね。だから、出会って初めて一緒にやった作品は世に出ていないっていう(笑)。そういえば、会った頃って、何を撮り終えた時期だったの?
 
藤井:『余命10年』じゃないかな? その後、川上くんと一緒にやるようになったけど、それまで写真家が切り取る1枚絵の強さみたいなものが自分の映像にはなかった気がする。川上くんのスチールやMVを観ていたから、一緒にやれるのがめちゃくちゃ楽しみでね。なんとか今も飽きられずにやらせていただいているという。
 
川上:いや。こちらが、ですよ。



 
藤井:ちなみに、どうでしたか? 『ヴィレッジ』は。初の長物(長編映画)を一緒にやってみて。
 
川上:大変だった。
 
一同:笑。
 
川上:作品1本ごとに得るものって違うじゃん。だけど、『ヴィレッジ』に関しては、そもそもの映画における撮影だとか全体的なところを学べた感覚があるし、やりながら成長しているところもあったと思う。
 
藤井:そういうのあるよね。撮影を経て、川上くんがめちゃくちゃ痩せて、周りの人から「藤井組に行くとああなるから気をつけろ」ってマジで心配されてたらしいじゃない。
 
川上:あったね。別に映画で痩せたわけじゃなくて、いろいろとストイックにやっていた時期だったからなんだけど。周りには「どうしたの? 何かやってるんじゃないの?」って(笑)。
 
藤井:あはは! みんながオレのせいにするっていう。
 

文字や感情から大体の絵を決めていく
ー藤井道人

 

こんなに絵で遊んでんだってことがすごい
ー川上智之

 
藤井:あえて質問するんだけど、川上くんが今までやってきた世界と映画の世界って、どんな違いがあったりするの? オレなんて映画しかやってこなかったからさ。周りから「藤井ってどんな人なの?」って聞かれたら何て説明しているんだろう? って。
 
川上:内容的なことだと違うことだらけ過ぎるけどね。撮るという行為は一緒だけど、その思考や目線が全然違うと思う。で、藤井くんは……。他の監督のやり方を知らないから比べようがないんだけど、新しいものを柔軟に受け入れているように思う。頭の中に1つ完成したものがあって、そこに良いアイディアが出てきたらすぐに受け入れて、どんどん足していっているような気がしたな。物事を着実に濃く詰めていっているように感じたよ。
 
藤井:文字とか感情から絵を作る、みたいなところがあるから。だから(脚本などを)書いているときにもう大体の絵は決まっているってことはあるかもしれない。
 
川上:オレのそれまでのイメージだと、芝居を撮るということに対してわりと絵の制約がかかるものだと思っていたけど、そうじゃなかったっていうのはすごく感じたかも。
 
藤井:ああ、たしかにね。
 
川上:やっぱり芝居を撮るうえで、絵作りに関していらない部分が出てくると思う。それこそデザインされたアングルとかもあるけど、そういうのがいらない世界だと思っていたら、そうじゃなかったなっていう。それを撮って、プラス、ビジュアル的にもカッコいいものだったりを撮る。映画を観ている人に伝わるかわからないレベルの概念的な制作者の中のルールがあったり。こんなに絵で遊んでんだってことがすごいと思ったね。こういうことができるんだったらやりたいし、自分としても勘違いしていた部分があったと思う。
 
藤井:うんうん。
 
川上:やっぱり人と同じことは避けたいというか。どの業界においても他でやっていないことをやりたいと思うし、ロケ地1つにしても、そういう選び方をするじゃん。そういう感覚が藤井くんだからなのかはわからないけど、すごく感じたかな。
 
藤井:いや、あるよ。人が使ったロケ地に行くのは超イヤだよね。
 
川上:そうだよね。あとはスタイリングにも配慮しているから、監督ってクリエイティブディレクターみたいな感覚なのかな?  とも思って。絵作りを徹底して意識しているんだって思ったよ。コーディネートに関しても最初から考えてやっていたの? 学生時代とか。
 
藤井:ううん、学生時代なんてほんとにポンコツで。いつからだろうな。『青の帰り道』くらいから、時間を描くということを大事にするようになってきて、キャラクターに内在する色だったり、観客が意識しないところまで見るようになっていったんだと思う。そんな風に、見てもわからないことを放棄してしまうと凡庸なものになるっていう、そういう反省があって。そこからかな?
 
川上:そこからちょっとずつ積み重ねていったんだね。
 
藤井:そう。『新聞記者』以降なんかは、目線がどっちを向いているのかとかも大事にするようになって。そんな風に1個ずつ得た何かを次の作品に足していっている感じなのかもしれない。
 
川上:その感覚があるよね。台湾での仕事で、撮影時間や進め方、ご飯の件だとか、自分が良いと思った部分を持ち帰って、自分の組に取り入れるのが早いし、すごくいいと思う。
 
藤井:そうだね。やっぱり台湾の人たちと一緒にいて成長できた部分が多いし、映画業界における慣習に縛られるだけではなく、良いことは取り入れたいと思うよね。飯なんて8種類も出てくるしさ。ただね、8種類は多い。
 
川上:あ、8種類もいらないんだ(笑)?
 
藤井:うん。8個もあるとね、開けた瞬間に「うわ、そっちの方がよかった!」ってなることも多かったから。4種類でいいかな。まぁ、飯が出てくるだけでもありがたいんだけど、さらにホスピタリティを上げるというか。楽しい現場にしていきたいっていうのはね、徐々に考えるようになってきたし。それだけ歳を取ってきたってことでもあるかもしれない。
 
川上:業界的なセオリーだったり、今までのルールを変えていこうって感覚は、世代の問題でもあるのかなって気がしていて。オレらって上の世代の人とも、下の世代の人ともやり方が違う、移行期にあたる世代でしょ。何かが変わる時期の間の世代な気がしていて。ぎりぎりの世代というか。
 
藤井:それは感じるね。きっと時代的にも2人にとって相性が良かったんじゃないかな。それこそさ、川上くんはペリメトロンとも仕事をやると思うんだけど、彼らは下の世代にあたるでしょ。だから、初めて彼らと会ったときは宇宙人たちだなって。
 
川上:そんなに差を感じた(笑)?
 
藤井:感じたよ(笑)。バベル(BABEL LABEL)はビジネスの上でクリエイティブをどう最大化させるかみたいなところはあるけど、彼らは自分たちで車を走らせてロケをしたりってことを聞いて、インディペンデントな感じがしてすごい勢いを感じるなって。出自はあっちなの? 川上くんも。
 
川上:始めた当初は自分もそうだったよ。


 
藤井:そっか。じゃあ、映像をやるようになったのは?
 
川上:スチールのアシスタントをやっていた頃かな。音楽が好きでMVを撮りたいって思いがあって、写真の延長で始めたんだけど、すぐにいろんな人に声をかけてもらって。でも、撮影部をやってないから、やりながら覚えていった感覚だね。この事務所を一緒に借りている山田健人とは、お互いに映像を始めた頃に出会ってるんだけど、その頃はもう本数がすごくて。毎日のように2人でずっと撮影して、やり方を見つけてってことの繰り返しだったんだよね。太一(映像作家・映画監督、木村太一氏)にしてもそうで。
 
藤井:ああ、そっか。でも、本当にすごいよね。川上くんをはじめ、山田健人、木村太一、山田智和、ペリメトロンって名前を列記すると、今やみんな大物ばかりで。そう考えると、MVってチャンスがあるメディアかもしれないよね。
 
川上:そうだよ、スピード感も早いしね。
 
藤井:けっこう誰が撮影したMVなのかっていうのはみんなもチェックしていたりするもんね。
 
川上:見てるよね。やっている人もそうでない人もチェックしていたりする。
 
藤井:今や、川上くんの映像はリファレンスとしても多くの人に参考にされていると思うんだけど、どう? 追いかけられる側に、気づいたらなっていたことに対しては。
 
川上:そんな風に認知されて広まった方が、次にいけるような気がするんだよね。自分しかやっていないスタイルだったら、ずっと同じことをやる可能性があるけど、みんなが似たようなことを始めたときには……。
 
藤井:もうそこにはいないんです、という。
 
川上:そう、それが理想。でも、たしかに自分を見るような瞬間もあるね。だけど、その繰り返しな気がする。90年代のMVの見え方ってけっこう似てると思うし、時代ごとに象徴的な表現が生まれて、それが続いて、そこに飽きた人が次を作って。その繰り返しなんだとしたら、自分が自分の手法に飽きられる状況になるっていうのは、時代が次へ進む兆しや合図なのかもしれないよね。

 

映画への入り口自体は広がり敷居も下がっているのでは
ー川上智之

 

肝心なのは良いプロデューサーに巡り会えるかどうか
ー藤井道人

 
藤井:そんな風にMVで名を馳せた人たちって、なかなか映画界に来てくれる人がいなくて、そこに物悲しさを感じちゃうんだけど、なんでなんだろう?
 
川上:いや、そこは多分、映画監督とカメラマンって別競技な気がする。大きな違いが、その両者にある気がするんだよね。でも、以前よりは挑戦する人は増えていると思う。MV業界でも一時期アーティストではなく、サブキャストのストーリーを撮る映像が増えたから、そういうのでも挑戦するきっかけになったんじゃないかな。入り口は広がっているだろうし、敷居も下がってきている気はするんだけどね。
 
藤井:たしかにね。ちょっと短編的な表現のやつだよね。でも映画も2種類あるからさ。すごくアーティスティックなものと東宝三百館みたいな。みんな東宝三百館には来ないんだよね。そこで好きなことをやれるところまでの道筋を立ててくれる人があんまりいないっていうか。良いプロデューサーに出会えたら、良い環境で物作りできるけど、そうでない場合、映画が怖くなって終わっちゃうこともあるだろうし。
 
川上:それはあるね。映像を始めた頃、良いプロデューサーと出会えて、すごく協力的だったし、いろんな監督にも繋いでくれたし。写真もMVも映画も、良いタイミングで良い人たちと出会えている感じがある。藤井くんもそうだしね。だから、プロデューサーの存在は、その業界がトラウマになるか、楽しくなるかって点で大きいかも。
 
藤井:そこでいくと『ヴィレッジ』は河村さん(故・河村光庸氏。『ヴィレッジ』のプロデューサー)の遺作になったけど、本当にめちゃくちゃなおじいちゃんだったからね(笑)。川上くんのことをいいと思った瞬間に、オレのことなんてすっ飛ばして、別の作品の撮影にガンガン誘ってたし。オレも自分の仲間が認めてもらえてめちゃくちゃ嬉しくて。
 
川上:最終日に「来年大きな話がいくつかあるからさ。終わったらご飯でも行こうよ」って言ってくれたんだよ。それで家に行ったら「これもやってくれ、あれもやってくれ」って。
 
一同:笑。


 
川上:話していてめちゃくちゃ面白かったし、これが、この年齢で映画業界にいる人の考え方なんだって思うとテンションが上がったね。世間話くらいしかしてないのにポンポン仕事を振ろうとしてくれるし。結局、その1週間後に亡くなられてしまったけど、もっとお話したかったなって。藤井くんは河村さんとの付き合いは長かったの?
 
藤井:『新聞記者』からだから5年くらいなのか。その前なんて『青の帰り道』、『デイアンドナイト』で、興行的に厳しくて、ちょっと尖った若手監督くらいな感じだったんだけど、本当に河村さんに引き上げてもらったんだよね。最初は、やりたくないって本当に何回も断っていたけど、彼の熱意もあって、どうせこのままなら思い切りやってみようと思って。それで『新聞記者』がクランクアップした翌週には、「次、何やる?」って話しかけてくれたんだよね(笑)。それで『ヤクザと家族 The Family』とNetflixの『新聞記者』。最後が『ヴィレッジ』になったかな。だけど、まだ宿題が何本も残ってんの。もう本人はいないのに企画だけ。だからクレジットには河村光庸の名前が今後も掲載されていくことになるかな(笑)。
 
川上:置き土産だね。生きてる説すら出てきそう(笑)。
 
藤井:クレジットされている以上はね、やっぱり生きている感じはしちゃうね。ああいうクレイジーおじいちゃんがいないと。オレたちとしてはちょっと心許ないし、一抹の寂しさがあるね。
 
 

今まで出会ってきた人たちと もう1回作品を作る
ー藤井道人

 

今が人生で1番先が見えていない状態ですごく楽しい
ー川上智之

 
藤井:ちなみに、オレらもあと3年で40歳になるけど、この2、3年で何をしようと考えてる?
 
川上:海外っていうのはあるけど、今が人生の中で1番見えてないかも。だからめちゃくちゃフラットに考えてるかな。あんまり目標を立てるタイプじゃないけど、今は全然なくて、それがすごい楽しいかもしれない。
 
藤井:楽しみだよね。オレも日本でたくさんの人に出会えて、台湾で仲間に出会えたときに、まだこんなに大勢いるなって思った。じゃあ韓国にもいるんだろうし、アメリカにもイギリスにもいっぱい仲間がいるんじゃないかって思うの。なんで先輩方はあんまり行かなかったんだろう? とか思うし。
 
川上:そうそうそう。年齢のせいか自分の活動のせいなのかはわからないけど、それを今すごく感じていて。今は、見えないものに対しての刺激がやっぱり好きなんだなって気づくタイミングでもあって。それを満たすためにどうするか。オレの中では映画はそのうちの1つではあったんだよね。わからないことほど楽しいことはないじゃんって考えなんだけど。それが海外ともなれば言葉すら通じないっていう(笑)。ある程度、自分が置かれている状況が把握できる今のタイミングで刺激も減っているし甘えみたいなものが出てくる今、海外に行って刺激を求めすぎて、最終的にはどうなるかわからないんだけど。
 
藤井:海外か。オレも台湾に行って、自分のやり方を何も変えなかったけど、良いと思っているものが共通しているからどうにかなるんだなってすごく思って。怖いから行かないって選択肢が今までいっぱいあったけど、行ってみたらプラスしかなかった。だから、川上くんにとっても、きっとすごく意味があるものになるだろうね。
 
川上:それがちゃんと作品でいけてるのがいいよ。オレは個人的に行こうとしているだけだから。ちゃんと 仕事で関われているのはめちゃくちゃうらやましい。
 
藤井:そう考えると、川上くんとオレは同い年で、すごく似ている部分と全然違う部分があるね。自分の場合は家庭があって、自分の組織があってって感じだけど、川上くんは独身貴族を謳歌しながらバイクや車に乗って。
 
川上:独身貴族(笑)。そういう意味では環境は違うよね。スタッフを抱えたりしていないし。


 
藤井:そうね、身軽だから。でも、だからこそ川上くんにオファーする仕事はめちゃくちゃ考えるっていうか。次は『ヴィレッジ』とは違う、どメジャー映画をオファーしているけど、それはそれで自分の中に勝算があって。きっと、川上くんは行為が作業になった瞬間に飽きちゃったり、興味を失って、アングルを構えられなさそうな感じがするんだけど、そこが嘘偽りなくていいなって。多分、一緒にできている理由がそこで、こっちもいい場所を提供したいって思えるかな。
 
川上:それはありがたいな。確かにそういう風に考えてもらえている人と長く続いてる気がする。
 
藤井:お互いによく聞かれると思うんだけど、まだ撮ってないけど、今後撮ってみたい人っている?
 
川上:それねぇ、マジで1番聞かれるじゃん(笑)。いる?
 
藤井:ね、オレは今いないかな。
 
川上:それは、撮りたい人みんなとひと通り仕事したからってこと?
 
藤井:うん、そうだね。だから、今は新しく誰かと仕事をするってよりは、今まで出会ってきた人たちと、もう1回作品を作るみたいな。岡田さん(岡田准一氏)、綾野さん(綾野剛氏)、流星(横浜流星氏)……あれ? 男ばっかになっちゃうな(笑)。うん、男性の映画が好きなんだなってことは感じつつ。
 
川上:オレもそうだね、圧倒的に。
 
藤井:そうなんだよね。男がカッコいい映画をやっぱりちゃんと撮っていきたいな。

藤井道人:けむりのまち 第一回『夜たちの備忘録』

藤井道人:けむりのまち 第二回『ほしとすな』一問一答

藤井道人:けむりのまち 第三回 対談:横浜流星 ー映画『ヴィレッジ』をめぐってー

藤井道人:けむりのまち 第四回『再見』

藤井道人:けむりのまち 第五回『ほしとすな』一問一答

※本連載にて、藤井道人監督への質問を募集。
監督が一問一答形式でお答えするので、
聞きたいことや気になることがある方は、
こちら宛にお送りください。

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