[Photo Report]フレンズ
「フレンズ -愛をやめないTOUR 2023」@渋谷 WWW X
ハッピーオーラに包まれた感涙のライブ

Text_Masami Shimada Photograph_Ray Otabe

[Photo Report]フレンズ
「フレンズ -愛をやめないTOUR 2023」@渋谷 WWW X
ハッピーオーラに包まれた感涙のライブ

Text_Masami Shimada Photograph_Ray Otabe

猛暑で幕を開けた2023年夏。「フレンズ -愛をやめないTOUR 2023」の東京公演が、7月14日、東京・渋谷 WWW Xにて開催された。7月6日大阪公演(心斎橋 Music Club JANUS)、7月9日名古屋公演(名古屋池下 CLUB UPSET)に続いて開催されたツアーファイナル公演。チケット完売となった本公演は、たまらなく涙腺を刺激するハッピーオーラに包まれた感涙のライブだった。

えみそん(Vocal)が制作したという音源に三浦太郎(Guitar, Vocal & Chorus)のWelcome Voiceが乗ったOPENING THEMEが流れる中、バックライトに包まれて、えみそん、長島涼平(Bass & Chorus)、三浦太郎、関口塁(Drums & Chorus)、そしてサポートメンバーの山本健太(Keyboards)がステージに登場すると、会場は一気にフレンズワールドに突入。1曲目は新曲「ヤッチマイナ!」。間髪入れずに昨年リリースの人気曲「U.L.K.」、耳馴染みの深い「夜にダンス」と続き、観る者をいきなりトップピークにいざなう。メンバー全員のエネルギー、そして満面の笑顔から、今の彼らの充実度と今日を本当に楽しみにしていたのだろう想いが伝わってくる。

えみそんが「ごきげんよう!フレンズです!(みんな)うちらのフレンズだから、今日は友達の家に来たみたいなカンジで、好きなように踊って、歌って、楽しんでもらえたらめちゃめちゃ嬉しい!声出しOKですから、もう存分に声を出して。みなさんと一緒に最高の空間を作っていきたいと思ってます!」と呼びかけると、「夜は嫌い」「NIGHT TOWN」へと続き、5月にリリースされた新曲バラード「きっと私は大丈夫」では大きく世界が変わる。柔らかく包むミニマムサウンドに乗せて「明日がまだ見えなくても / きっと私は大丈夫 / 足りなくって / 優しくって / 変えられない弱さを知ってるから」と丁寧に切実に歌うえみそんのボーカルが心に寄り添い、琴線に触れる。フレンズワールドの振幅の広さをあらためて感じさせられる。そして、「進化系フレンズ」の代表曲のひとつ「cruising memories」では、優しいグルーヴと歌声が聴く者をやさしく包み込む。新曲「OKASHi NA DEAi」、切ないポップワールド全開の「iをyou」と続き、久々の披露となる「シンデレラガール」では、メンバー同士が自由に絡み合うパフォーマンスセッションやドラムソロパート、ステージをスキップするえみそんの姿が印象的に映る。そして打って変わって、フレンズ名バラードのひとつ「約束」では「約束するよ / 近くにいるから見えないものほど / 大事にするよ / 言葉にできないんだけどね」と切なく歌うえみそんのボーカルが心に響き渡った。

続いてのMCでは「今日は声出しOKなので好きなように話しかけてくれたら!」と会場からトークテーマを募集。それに応えるメンバーの飾らないトークに観客からも満面の笑みが零れる。後半戦は、フレンズならではのアッパチューン「パーティーしよう!」からスタート。楽しいライブはまだまだこれからとばかりに「常夏ヴァカンス」「塩と砂糖」「ビビビ」と一気に畳み掛け、エネルギーの塊と化すフレンズ。そこには、今しかないこの時間を思いっきり楽しむんだ、楽しんで欲しいんだ、一緒に楽しむんだ、という確固たる意志を感じる。それは、エモーショナルかつ的確なグルーヴにも現れる。えみそんの心の奥まで刺さる圧倒的なボーカルとリズムセンス、華溢れるオーラ。圧倒的実力に裏付けられたベース長島涼平のフレンズサウンドを支えそして歌うかのように引っ張るプレイは聴く者の魂を煽る。エンタテインメント性溢れるギター三浦太郎のカッティングとアルペジオにハイトーンが響くボーカル。ドラム関口塁の時にタイトかつ小気味よく、時にステージと観客を煽るかのようなダイナミックなドラムプレイ。圧倒的な演奏力に、ココロとカラダが自然と動く。メンバーそれぞれの個性とエネルギーが化学反応を起こし、フレンズの生み出すポジティブなエンタテインメントオーラは無敵だと実感。さらにそれに呼応する観客のエネルギーで、会場全体は完全無欠のポップワールドに。ふと周りを見渡すと、それぞれが自分のスタイルで、好きにカラダを動かしながら、口ずさみながら、一緒にライブを楽しんでいる。フレンズのライブ時空間は決してステージ上のメンバーだけが作っているのではない。観客も一緒に作り上げているのだと実感。

本編ラストは、今年6月にリリースされたEP「愛をやめない」に収録され、進化系フレンズのニューアンセムと言える「愛をやめない」に突入。「どんなにかっこ悪くって / つまずいてもそばにいるよ」と歌うメッセージが、強く切なく心に届く。ライブバージョンではさらにそのテンションを増し、アウトロでは観客の大合唱が会場全体を包む。それに乗せて歌うえみそんのフェイクは圧巻。会場は熱気の渦に包まれ、本編は幕を閉じた。

アンコールではミディアムチューン「地球を越えても」を披露。MCでは、ゲストバンドを迎えての「フレンズ -FRIEND REQUEST TOUR 2023-」東京公演が、えみそんの誕生日でもある2023年11月10日に渋谷 WWW Xで開催されることが発表された (ゲストバンドは後日発表)。

そして、最後にメンバーそれぞれから、今の彼らの心境が語られた。

「”愛をやめない”って俺ら言ってますけど、みんなから(愛を)もらってばっかで。コロナ禍でしたがやっと次も見据えて行動ができるようになってきました。ぜひまた会場でお会いしましょう」(三浦)

「今ツアーから、ちゃんと声出しというか、みんなの声を聞けるようになって。すごい力になるわけですよね。ありがとうございます。我が川崎フロンターレへの応援もよろしくお願いします(笑)」(関口)

また、今年5月にthe telephonesを脱退した長島は「個人的に2か月前ぐらいに割と人生で大きな決断をしまして。人並みにへこんでみたり、ちょっと人前に出るの怖いなとか、ライブやりたくないな、みたいに思った時期もあったりとかして。けど、みんなもそうなんだろうなって思うんです。仕事が変わったりとか、友達とか恋人とか、色々環境変わったりする時に(周りに)普通に見せて生きてみたりとかしません?多分みんなそうやって生きてるんだろうなと思って…。今回のツアーめちゃくちゃ楽しみにしてて。みんなの前に立ったらどういうパフォーマンスできて、どういう風なライブができて、とか、すごい頭の中で何回も考えたんですけど、立ってみたらもう全然そんなのポーンって感じで(飛んじゃって)めっちゃ楽しくて。ほんとに救われました。ありがとうございます。バンドやっててよかったです。(音楽って)衣食住には敵わないかもしれないけど、なんか日々の彩りをこういうとこでさ…。多分こういうとこでしか出せない自分もあるだろうし、それは演奏してる俺らも一緒だから。ライブの時だけしか出せない自分もある。なんかお互いね、そういう関係でこれからも一緒にいいライブ作っていけたらなと思います。」と語った。

最後にえみそんから「今日はソールドアウトして、来てくれて本当にありがとうございます。みんなの顔が見れる機会ってやっぱりライブでしかないから。いつもSNSとかでコメントくれたりとか応援してくれてすごい力をもらってるけど、やっぱり実際に会って、生歌を届ける、ダイレクトに(観客を見ながら)あなたにあなたに伝えられるっていうのが私はすごく好きで、今回のライブをやるのもめちゃ楽しみにしてました。いつもすごくみんなから愛をもらってるから、それをいかに返していけたら、そしてまたそれがどんどん膨らんで素敵な景色を一緒に見たいなと思って、こうやってライブを続けてます。その愛を返すのに、私たちは曲を作って、みんなに届けてます。(みんな)辛い瞬間もあると思う。私も(盛り上がって)ワーって言ってても、家帰ってなんか寂しくなっちゃう時もあるし。ひとりひとり抱えてるものも違うし、いろんなことがあって今日ここに足を運んできてくれたと思うんだけど、辛い夜だったり、朝だったり、通勤だったり、学校行くのだったり、そんな(色んな)瞬間にひとつでも寄り添えたらいいなと思ってフレンズで曲を作ってます。これからもなんか辛いなと思ったらフレンズがいるから安心してもらえたらいいし、いつだって音楽でそばに寄り添えるようにどんどん曲作っていくので、またみんなに会える機会を楽しみにしてます。それまでどうか元気で生き抜いて、私たちに会いに来てください。ほんとにいつもありがとう。フレンズのライブは、最後はみんなでたくさん歌ってハッピーで笑顔になって終わりたいと思います!みなさん一緒に歌ってくれますか?」と想いを伝え演奏されたのが、観客のハンドウェーブと大合唱に溢れる「Love,ya!」。そして、アンコールの最後に、進化系フレンズの代表曲のひとつ「東京今夜」で幕を閉じた。

フレンズのライブは不思議だ。たまらなくハッピーなのに、気がつくとたまらなく涙腺を刺激されて泣いている。笑って泣いて。泣いて笑って。フレンズライブの真骨頂を体感した一夜。それは深く心に刻まれた。

フレンズ -愛をやめないTOUR 2023-
7月14日(金) 東京 渋谷 WWW X
OPEN 18:15 / START 19:00
SET LIST
01. ヤッチマイナ!
02. U.L.K.
03. 夜にダンス
04. 夜は嫌い
05. NIGHT TOWN
06. きっと私は大丈夫
07. cruising memories
08. OKASHi NA DEAi
09. iをyou
10. シンデレラガール
11. 約束
12. パーティーしよう!
13. 常夏ヴァカンス
14. 塩と砂糖
15. ビビビ
16. 愛をやめない
En1. 地球を越えても
En2. Love,ya!
En3. 東京今夜
フレンズ
Vocal:えみそん
Guitar, Vocal & Chorus:三浦太郎
Bass & Chorus:長島涼平
Drums & Chorus:関口塁
Keyboards:山本健太
Manipulate:髙橋良輔

INFORMATION

フレンズ

EP『愛をやめない』
1. 愛をやめない
2. きっと私は大丈夫
3. OKASHi NA DEAi
4. ヤッチマイナ!

フレンズ -FRIEND REQUEST TOUR 2023-
9月18日(月・祝) 名古屋 ell.FITS ALL 出演:フレンズ / 黒子首
10月28日(土) 大阪 梅田 Shangri-La 出演:フレンズ / DENIMS
11月10日(金) 東京 渋谷 WWW X 出演:フレンズ / ODD Foot Works

Fes. & Events
8月21日(月)「TREASURE05X 2023 -20th Anniversary-」(名古屋)
8月26日(土)「RUSH BALL 2023 25years Goes On!」(大阪)

【プロフィール】
東京都渋谷区神泉発「神泉系バンド」
2015年6月8日結成。
えみそん(Vocal)・三浦太郎(Guitar, Vocal & Chorus)・長島涼平(Bass & Chorus)・関口塁(Drums & Chorus)からなる男女混合神泉系バンド。
友情や恋愛、日々の心の機微を、キャリアもルーツも違う4人の絶妙に絡み合うオリジナリティとグルーブとともに多彩なPOPサウンドで表現。
観客と一緒に作り上げるハッピーでエモーショナルなライブが、ココロ踊らせココロに寄り添い、老若男女問わず高い人気を誇る。
唯一無比なポップアイコンとして、きららかにしなやかに圧倒的なエネルギーを放つ。

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