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加藤雄太
「毎日、知らん人に話しかけたら?」先輩の一言をきっかけに、
2014年より街行く人々の写真を撮り、話を聞き・書く生活を始める。2022年、独立。
HP:yuta-kato.com
Instagram:@_yuta_kato_
フォトグラファー加藤雄太の「新宿」連載第七回。暇さえあれば声をかけに出る彼がこれまでに撮りためてきた作品は数千以上に及ぶ。その時その一瞬を収め続けてきた彼のレンズ越しにみる新宿という街のリアルやドラマをテキストと共に楽しんでもらいたい。これは見ず知らずの人間の人生を垣間見る邂逅録である。今回は、ヨーロッパ滞在中の出会いについて。
9月は20日間、ヨーロッパに滞在しました。過密スケジュールの中、急遽出来た、イギリスで自由に一人で過ごせる2日間。限られた時間の中で、何を自分が選択するのか不思議に思っていたら、気付けばカメラを持って街に出て、人を撮影していました。結局、どこにいても、自分の興味は変わらず、人を見て、人に聞いていました。
今回は、イギリスでの出会いを中心とした、ポートレートと言葉です。
もがいてること。そうですね、自分はコラージュをやってるんですけど、今は考えてることを言葉ではなくて、ちゃんと形にすることにもがいています。ZINEを作ろうとしていて。
コラージュ自体は高校生から始めて、昔からアートや音楽、映画が好きで、ずっと海外に住んでみたかったのもあって、イギリスへのワーホリを決めました。
普段から自分の興味の持ったものをベースにコラージュ制作をしてるのですが、今は「偶然」について、よく考えています。例えば、今日のこの出会いもそうですけど、街で誰かと出会うこととか。日常、生きてると、たまたま起きてることってミリ単位ですけど無数にありますよね。そのほとんどは見逃してしまうことばかりだけど、それを可能な限り見逃さないようにする。例えば何かの「痕跡」もそうです。壁に何かの汚れが残ってしまったり、道路に落ちてるものや跡だったり。
それらはずっと誰にも見られることのない状態で、何年も経過して。それをまた誰かや何かが上塗りする。偶然にも上塗りする。そしたらまた何かが生まれる。無意識のうちに何かが生まれる、みたいな。そこです。そこばっかりを、ずっと考えたり、見たりしてますね。自分の気づかないところで、知らないうちにそれらが起きてる。
一つ、そうやって考え始めると、実は途轍もない何かが起こっていて、すごく面白いなって。
今はそういう「偶然」や「痕跡」を記録する方法がないか、それをコラージュで表現する方法がないか、模索してる最中です。
全部の出来事は、偶然かそれとも必然か。今のところ、自分は全て「偶然」と捉えて生活しています。その辺りの折り合いはついていないので、もう少し考えてみたいです。
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「毎日、知らん人に話しかけたら?」先輩の一言をきっかけに、
2014年より街行く人々の写真を撮り、話を聞き・書く生活を始める。2022年、独立。
HP:yuta-kato.com
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