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OUR FILMs ー〈写ルンです+〉で楽しむ記憶の輪郭ー #02 藤原さくら
◼︎写ルンです+(プラス)
https://quicksnap.fujifilm.com/app/jp/
◾️藤原さくら
https://fujiwarasakura.com
あのクリエイターは毎日、どんなふうにすごしているんだろう? きっと日々の何気ない瞬間から、そのときは気づかずともインスピレーションを得ている、そんな気がする。意識される前の、記憶のかけらこそクリエイションの源泉だ。
〈写ルンです〉で撮った写真の画像データ受取アプリである〈写ルンです+(プラス)〉とともに、あの人たちの目線をのぞきながら、ぼやけていく記憶の輪郭を捉えていく連載企画「OUR FILMs」。#02は、天性のスモーキーな歌声で魅了するシンガーソングライターの藤原さくらが登場。2025年はデビュー10周年イヤーとなる彼女が写し出したのは、ワンマンライブにまつわる時間と人。まだまだ夏の日差しの差し込むなか、中目黒のレコードカフェ&ワインバーepulorにて写真と記憶を振り返った。
〈写ルンです+〉の“マイフィルム”は、現像済みの画像データをフィルムごとに見返せる機能。
〈写ルンです〉で切り取られたのは、 去る8月にビルボードライブ大阪とブルーノート東京で開催された、彼女にとって約1年ぶりのワンマンライブ。“マイフィルム”のタイトルは『セラピストたち』。コメントには「ブルーノートという大好きな憧れの場所で見渡す限り大好きな人たちしかいないワンマンだった」と書き記した。「バンドメンバーはみんなめっちゃ優しくて、愉快で、尊敬するミュージシャン。一緒にいることがセラピーみたい。サムネイルはみんなとの写真です。ホントにみんな大好きだなって心から思えるのが嬉しい」。藤原さくらにとって「すごく緊張したけれど、1番いい夏の思い出」の日々について、写真たちを見ながら思い出しながら話してもらった。
「右を見ても左を見ても、どこを見ても大好きな人しかいない空間だった。自分がやってきたことで、好きな人たちがこんなに増えて、しかも10周年をお祝いしてくれるって、なんて恵まれてるんだろうって。すごく幸せなワンマンでした」
「これは最後のリハのとき。昨年、音楽活動をお休みをしていた期間があり、1年ぶりのワンマンだったこともあって、すごく気負っていました。『うまくいかないかも』って落ち込むこともあって……。そのときにバンマスの石若(駿)さんが近寄ってきて『スティーブ?』って言われたんですよ。それは『大丈夫?』というのをスティーブ・ジョブズにかけて、スティーブ・ダイジョーブズってことで、大丈夫というのを『スティーブ』って仲間内で表現していたみたいで。それを私は知らなかったので、急に『スティーブ』と言われて、『はあ。どういうこと……?』 って(笑)。そうやって場を和ませてくれました。マーティ(・ホロベック)や(村岡)苑子さんもリハのあとに連絡をくれて、元気になれる曲を送ってくれたり、『自分にもっと優しくしたほうがいいよ』って。すごくみんなに励まされました」
「以前、『ポンキッキーズ』という番組のMCをやっていたときに、ペットボトルを投げて反対向きに立てる、というチャレンジを街の人にしてもらう企画があったんですけど、それをふと思い出しながら撮った1枚ですね」
「これ、めっちゃよくないですか? アー写になるんじゃないかってくらい。これもそうですけど、めちゃくちゃ接写してますね。とにかく誰かがいたら近くに行って撮っていた気がします。楽屋に〈写ルンです〉を置いていたら、みんなも『あ、〈写ルンです〉じゃん』って言いながら撮ってくれた。そういう何気ない瞬間が1番というか。その瞬間を切り取れるのは〈写ルンです〉だからこそですね」
「バンドのみんなと一緒にライブをしていると、すっごく自由で、ただただ音を楽しんでいる。石若さんが言っていたのは『発表する場、みたいに考えると気負っちゃうから、自分たちがすごく楽しんでる状態をたまたま人が目撃した、という考え方のほうが身体の力が抜けるし、新しいおもしろいものも生まれる』って。もちろん緊張することも大切な感情だと思うんですけど、自然体も大事だなって」
「(渡辺)翔太さんからは『ライブ観にいくね』って連絡をもらっていて、当日楽屋で話していたら、翔太さんも一緒に弾いてもらおうという流れになって。リハもしてなくて、本番で初めて合わせるのに、6曲もセッションしました。今まではずっと4人編成だったところに、新しい風が吹いて、新しい化学反応が起きた。“音楽って楽しい!”と改めて思った時間でしたね」
「1枚目のはバンドメンバーみんなで鏡越しに撮ったやつです。フラッシュで私の顔は飛んでますけど、それがいい味出してますね。ビルボードライブ大阪の1stステージと2ndステージのあいだだったはず。1stステージが本当に良くて、気持ちがほっと和らいで、ご飯も食べて、お酒も飲んで、めちゃくちゃいい状態の写真ですね。2枚目はそのときのケータリングで、3枚目はバンドメンバーとグッズの手拭いです」
「これも好きな1枚。ライブをするときに私の横に置いている机なんですけど、そこに異常な量のカポが出されていて、『こんなに使わないだろう』と思いながら撮りました。ライブ直前のものですね」
「携帯で撮った写真と違って、〈写ルンです〉だったらその場を閉じ込めている感じになりますよね。手触りというか。活動していくなかで“ちゃんとしなきゃ”って思いすぎるところがあるんですけど、もっと日常の何気ない瞬間を大切にするほうが自分にとっていいんじゃないかと最近思うようになって。そういう瞬間を今回、〈写ルンです〉で撮れたのはよかったです」
忘れたくない記憶、ふとよみがえる感情——それらをまとめてアルバムにできる“マイフィルム”。写真が創作のインスピレーションになることもあると話す藤原さくらに、その魅力を語ってもらった。
「写真がインスピレーションに、という話でいうと、石若さんと一緒に作った『Thanks again』という曲がまさにそれですね。石若さんはSNSでよく“何年前の今日”という投稿をしてるんですけど、それについて聞いたことがあって。石若さんは『何年前の今日って、この人と初めて一緒にライブをやった日だったんだというのを振り返ることで、大切な気持ちに気づいたり、ピュアな初心を思い出したりできる。それを大事にしている』と。その話から作った曲なんです。前へ前へ、理想を追い求めてばかりいると、根っこの1番大事なところを見失ったりもする。なので、時には振り返ることで自分の軸を保っていたいなと思います」
「“マイフィルム”ってフォルダでこうやって分かれているので、フィルムごとに振り返れるのがいいですね。旅行によく行くので、〈写ルンです〉を1個持っていって、旅のうちにそれを使い切るようにすると、あとあと振り返りやすそう。ちょうど明日から旅行なので持っていきます!」
「“マイフィルム”のアイコンの色も選べるんですね! このフィルムはこの色のイメージ、とかではなくて、私だったら、仕事はこの色、プライベートはこの色、みたいな分け方で使う気がします」
お気に入りの写真でスライドショー動画を作ることができる〈写ルンです+〉の“フォトムービー”機能も体験。「え、待って。これめっちゃよくないですか。選ぶだけで動画になるなんて。簡単なのがいい。いろんなパターンがあるんですね。表示される順番は自分で選んだ順になるんですね。(実際にいろいろと試しながら)これいい機能すぎませんか? このままストーリーとかリールに上げたい。この機能知ったら絶対みんなやる。でもバラしたくないかも(笑)」と、かなりテンションが上がった様子だった。
スマホで撮った写真が、数ヶ月後には記憶にもライブラリにも埋もれている、という経験は誰にでもあるはずだ。フィルムごとに思い出が見返せる〈写ルンです+〉なら大切な瞬間に名前をつけることで、その記憶をあざやかに引き出してくれるだろう。それがまた、いつかのインスピレーションになるかもしれない。
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◼︎写ルンです+(プラス)
https://quicksnap.fujifilm.com/app/jp/
◾️藤原さくら
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