Paris et Tourbillon
vol.2
ヘアメイクやペインティング、撮影、衣装のデザインから製作まで幅広く表現活動を行うYoshimi Saito。自身が創りたいものを創るという“原点”に立つため、彼女は憧れの街パリへと渡った。本連載「Paris et Tourbillon」では、パリでの制作活動と彼女の心情を記録。第2回は、メトロ駅内で偶然乗り合わせたというキャビンアテンダントを写す。
ヘアメイクやペインティング、撮影、衣装のデザインから製作まで幅広く表現活動を行うYoshimi Saito。自身が創りたいものを創るという“原点”に立つため、彼女は憧れの街パリへと渡った。本連載「Paris et Tourbillon」では、パリでの制作活動と彼女の心情を記録。第2回は、メトロ駅内で偶然乗り合わせたというキャビンアテンダントを写す。
ー joie de vivre ー 生きる喜びと生き辛さ
自分にしか創れない作品を創るということは、
自分の作品に全責任を持つ。ということだと思う。
だから衣装の製作過程を誰かに委託したり、写真を撮ってもらったり、ヘアメイクを他の人に頼んだり、
そういうのじゃ、駄目だ。私の本当の作品じゃない。
夜のパリは綺麗だ。特に雨に濡れたパリは、美しい。
こっちの街灯は黄色が多い。ぼやっとしたこの色はきっとここでしか見れない。
日本の白色灯とちがって、不躾に行く道を照らす、だけじゃない役割がある。
ここのいいところは、
人の往来の多い街や駅のど真ん中で撮影していてもみんな寛容なとこだ。
たぶんパリには変な人が沢山いるから、多少の奇妙さは目立たないのかも。なんて私は勝手に思っている。
そして今回の撮影をしながら
ここがスーツと制服で溢れた駅のホームだったら、大注目とちょっとした批判だきっと。なんて、東京を思いだしていた。
パリでは人と違うこと、が許される。
目立ってない
私のつまらないこだわりも、作品への渇望も
ただただ許されている気がして、だからパリは愛しい。
2016年にヘアメイク専門学校を卒業後、紅白出場アーティストの衣装ペイントを手がける。独学でテキスタイル作りからパターン・縫製まで学び、舞台やテレビ・映画の衣装をはじめ、ペイントに特化した作品を製作している。
2019年より写真家としての活動を開始し、初の写真展「渦写展」を開催。現在はパリを拠点に活動中。
Instagram : @yoshimiman
Twitter : @YOSHIMIMAN_UZU