HIP HOP好きな書道家 万美による連載
“パンチライン”、第20回目。
当連載での“パンチライン”とは
禅の教えをキャッチーにした
「禅語」とよばれる言葉のこと。
多くのジャンルを持つ禅語、
それらをまとめた「禅語集」という本がある。
毎月、この 禅語集 a.k.a. パンチライン集 の中から
書道家 万美がブチ上がった言葉を
フックアップ!
この言葉たちの中に、日々の生活の
「案とヒント」
が隠されているかも?
今月のパンチラインは「時時勤払拭」。
時時勤払拭
読み方:じじにつとめてふっしきせよ
書道は旧字体を用いるため
「勤」「払」
は、日本語ではなかなか
見かけない漢字で書きました。
少し話はズレますが、
昔は複雑だった漢字も現在へ至るまでに
どんどん使いやすくなってるんですよ。
例えば、
「学」が昔は「學」
だったり。
台湾では今もなお複雑な漢字が使用されており、
中国では日本よりももっと進化した漢字が主流になっています。
「藝」「芸」「艺」
こちら全て同じ、芸術の「芸」。
へ~~~って思ったら
「繁体字」「簡体字」
で検索してみてください。
あなたのお名前の漢字も
ちょっとした変化があるかも?
そんなこんなで今回の禅語の意味。
私が持ってるパンチライン集 a.k.a. 禅語集によると
「ことあるごとに勤めて心を清め、
煩悩の塵に汚されないようにするべきであるとの意。
煩悩や妄想を一つ一つ除去することで
仏性の清らかさが顕現するのだとする
神秀の立場があらわされている」
「茶席の禅語 大辞典」
(有馬頼底 / 淡交社)より
「心を曇らす原因を、あの手この手で掃除せよ!そしたらいいバイブスが残る。」
というようなことが書いてありました。
JAPANESE HIP HOPシーンの仏、
BUDDHA BRANDも同じようなパンチラインを放っています。
「気持ちがレイムじゃモノホンプレイヤーになれねえ」
日々、少しずつでも自分の心を満たしてあげて
全力で走れる準備をしたいものです。
ところで気付けば2019年ももう年末。
これから大掃除に取り掛かる方も多いのではないでしょうか?
「日頃からこまめに掃除しておけばな。」
というタイミングだと思い
こちらの禅語を選んでみました。
それでは、寒さ対策をしっかりして、
良いお年をお迎えください。
書道家 万美
PROFILE
書道家 万美 / Calligrapher MAMI
HIP HOPカルチャーのひとつ、グラフィティを書道と同じ視覚的言語芸術と捉えた“Calligraf2ity”を見出す。
個展やパフォーマンス、作品展示は日本をはじめ、アジア・ヨーロッパ・アメリカ・オーストラリア等でも発表している。
Calligraphy+Graffiti=Calligraf2ity(かりぐらふぃてぃ)とは…
2は、ひぃふぅみぃよぉ〜…と数える日本の文化。そして、書道(Calligraphy)とグラフィティ(Graffiti)の”2″つのカルチャーが融合した、次(2)世代の伝統。という意味を込めての “Calligraf2ity”。
official web : www.66mami66.com
instagram : @66mami66