CULTURE 2020.02.12

[Report]渋谷のカルチャーとau 5Gが描く、“未来”を体感する

photography_Ryuichi Taniura, text_Takuya Nakatani
EYESCREAM編集部
EYESCREAM編集部

「2020年」という未来的な響きにまだまだ慣れないままひと月が過ぎたけれど、未来は日に日に日常に溶け込んでいる。というのを実感させられたのが、「渋谷5Gエンターテイメントプロジェクト」のローンチとそれに関連する話題だった。去る1月24日に発表された同プロジェクトは、KDDI(au)と渋谷未来デザイン、渋谷区観光協会が中核となり、「au 5Gで渋谷の街を創造文化都市へ」という理念のもと、さまざまな企業・団体が参画。音楽、アート、ファッションといった渋谷の持つカルチャーと最新テクノロジーが交わることで、“未来”を生み出していくというものだ。

2020年春からサービスがスタート予定となっている第5世代移動通信システム「5G」が連れてくるのはどんな未来なのだろうか。ここでは、その第一弾として行われたイベント群をレポートする。

1月24日、25日の二日間にわたり、渋谷駅ハチ公前広場に出現したXR体験ブース。au 5G可搬型基地局を設置し、5GとXR技術を組み合わせることで、1964年の渋谷駅前をタイムスリップするかのように追体験できるというものだ。1964年つまり前回の東京オリンピックの開催された年と、再び東京オリンピックの行われる2020年、ふたつの渋谷の光景がau 5Gによってシームレスにつながっていく。

(時間軸は一旦、先に進んでしまうが)翌1月25日に行われたのは、ライブ拡張体験だ。ボカロP“バルーン”としても知られるシンガーソングライターの須田景凪によるライブが行われているLINE CUBE SHIBUYAと、au SHIBUYA MODIを5Gでつなぐことで、ライブ会場のステージ演出にリアルタイムで参加できるという施策だ。

ともに、5Gの持つ高速大容量、低遅延という特性を生かしたもので、時間や距離を飛び越えていくさまはサイエンスフィクションの世界のようだけれど現実に起こっていることで、未知との遭遇を予見させる、ワクワクとゾクゾクの体験となった。

photo by Masanori Naruse

photo by Masanori Naruse

そして再び遡って1月24日の夜、CÉ LA VI東京において行われたキックオフパーティーの模様もお届けしよう。アパレルブランドや飲料メーカーでは見慣れた光景ではあるが、通信キャリアがこういったパーティーを展開すること自体がすでに2020年的じゃないだろうか。DJには元アンダーワールドのダレン・エマーソンとKen Ishiiという90年代から現在に至るまで第一線で活躍するテクノレジェンド二人に、東京新世代代表=Licaxxxというテッパンの面々だ。東急プラザ渋谷18階から、首都高やスクランブル交差点を眼下に望みながらの夜。思わず映画「惑星ソラリス」(1972年/旧ソ連)を連想してしまう未来感のなか、硬質なテクノに揺られながら、フライデーナイトは過ぎていった。

サービス開始予定の今春に向けて、続々とコンテンツを仕込んでいるという「渋谷5Gエンターテイメントプロジェクト」。きっと想像を軽く超えたものがどんどん生まれて飛躍していくのだろう。
“未来”は渋谷にあり、だ。

INFORMATION

渋谷5Gエンターテイメントプロジェクト

https://shibuya5g.org

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