二十歳の眼差し
vol.04 池谷 陸
遡るは2000年。かの大予言を嘲弄し、新時代への高揚感にただ身を委ねていたあの頃。ミレニアムベビーと名付けられた時代の光彩たちはこの世に生を享けた。あれから20年。社会は確実に進歩したけれど、変わらない眼差しはそこにある。2000年代とともに歩んできた彼らの瞳はいま、何を見つめるのか。
遡るは2000年。かの大予言を嘲弄し、新時代への高揚感にただ身を委ねていたあの頃。ミレニアムベビーと名付けられた時代の光彩たちはこの世に生を享けた。あれから20年。社会は確実に進歩したけれど、変わらない眼差しはそこにある。2000年代とともに歩んできた彼らの瞳はいま、何を見つめるのか。
ー簡単な自己紹介をお願い致します。
写真家、池谷陸と申します。
ー写真を撮りはじめたきっかけを教えてください。
幼少期からダンスをやっていました。毎日練習をして、定期的に発表するという習慣を小学生の頃から7年程続け、それを辞めた時、自分の感情を表現できる場がなくなって。写真だったら、また100で内側に抱えるものを放出できるんじゃないかって思ったんです。それがきっかけ。
ー趣味を教えてください。
レコード屋に行くことかな。渋谷のテクニークにはよく行きます。友達の影響でコペンハーゲンのインディーズ・バンドのレコードを集めていました。いまはテクノにもハマっています。音楽が好きで、70年代のジャズや映画のサントラから掘ったりもします。「ユー・ガット・サーブド」というダンスにフォーカスした映画があって、オマリオンというアーティストが主演なんですが、その作品がきっかけで、ヒップホップも好きになりました。
ーその他に好きな映画はありますか?
ジブリ系は好きですね。幼い頃吉祥寺に住んでいて、三鷹の森ジブリ美術館には社会科見学でよく行っていました。「インターステラー」も好きだな……..。あと、スタンリー・キューブリックの作品からは、構図の世界観に影響を受けています。
ー本は読みますか?
小説はあまり読みませんが、海外の建築学校の教科書は好きです。アメリカの建築家、チャールズ・イームズのなど。「パワーズ・オブ・テン」という彼と彼の奥さんのレイが作った短編映画があって、その世界観が好きです。ミクロとマクロみたいな。建築物やランドスケープを撮影するのが好きなので。
ー尊敬している人はいますか?
いつも一緒にいる友達。良い部分も悪い部分もひっくるめて、気を使わずにいてくれる友人には感謝しています。
ー宝物を教えてください。
ミノルタの一眼レフ。最初に買ったカメラです。14歳くらいの頃かな。当時、友達がインスタグラムで売っていたのを買い取りました。今はデジタルカメラをメインに使っていますが、これはフィルム。壊れても修理しながら使っています。
Photography-Riku Ikeya
Photography-Riku Ikeya
Photography-Riku Ikeya
ー5年前の自分に一言。
そのままやりたいことをやっていてね。いま、普段から遊んでいる人たちとの繋がりで、仕事をもらっているから、そのまま遊んでいてくださいって。
ー5年後の自分に一言。
責任感を持っていてほしい。
ー2020年という時代をどのように捉えていますか?
0の時代。自分も20歳を迎えて、大人として0になるし。世の中もリセットされた時代。
Photography-Yuki Hori
Text&Edit-Mizuki Kanno