Talk session
「MAKE A BOOM #8 -ray-」開催を前に
フロントマンによるガールズトーク

Photography_Kawado
Text_Chie Kobayashi

Talk session
「MAKE A BOOM #8 -ray-」開催を前に
フロントマンによるガールズトーク

Photography_Kawado
Text_Chie Kobayashi

ストリーミングサービスにSNS、YouTubeなどから発信される音楽が多く聴かれる近年は、スマートフォンから巻き起こるムーブメントが世界中を席巻しているといっても過言ではないだろう。そんな“ブーム”を生み出しているアーティストの楽曲で構成されるプレイリストプロジェクト「BOOM BOOM BOOM」のリアルイベント「MAKE A BOOM #8 -ray-」が9月20日(金)に大阪の梅田シャングリラにて開催。今回は、Conton CandyHakubiレトロマイガール!!、といった今話題のアーティストの共演が実現し、注目が集まっている。開催を前に各バンドのフロントマン3人による鼎談を実施。イベントへの意気込みやそれぞれの音楽への思いを語ってもらった。

Left to Right
紬衣(Conton Candy)→>片桐(Hakubi)→花菜(レトロマイガール!!)

──取材前に「緊張する」という言葉が飛び交っていましたね。

片桐(Hakubi):はい。Conton Candyとはこの間サーキットイベントで一緒になって挨拶したんですが、レトロマイガール!!は今日が初めましてで。

花菜(レトロマイガール!!):あの、実は……。

片桐:えっ、初めましてじゃない!?

花菜:いや! 一方的にお会いしたことがあるんです。高校生のとき専門学校のオープンキャンパスで、Hakubiのレコーディング見学体験というものがあって。それに行ってHakubiのレコーディングブースを見せてもらいまして。でもこうやってご挨拶させてもらうのは初めてです。そのオープンキャンパスに参加したのも、その学校が気になっていたからというより、Hakubiのレコーディングを見たくて。

片桐:えー、やば! その時期の私、めっちゃピリピリしてたと思う(笑)。

花菜:そのときに録っていたのはたぶん「17」でした。そのときにすごくたくさんのものを得たので、めっちゃ思い出に残っています。Conton Candyはこの間、対バンして仲良くなりました。

──お互いのバンドの楽曲やライブに対して、どのような印象を抱いていますか? まずはHakubiについて、花菜さん、紬衣さん聞かせてください。

紬衣(Conton Candy):私は高校生のとき軽音楽部だったんですけど、周りの部員の女の子たちがHakubiの「夢の続き」を、「めっちゃいいよ」って教えてくれて。そこからHakubiを聴かせていただくようになりました。Hakubiにしかない世界観があるし、何より声がすごく好きです。唯一無二っていう感じがします。でもずっと対バンする機会がなかったし、イベントが一緒になっても挨拶もできていなかったので、この間ようやくご挨拶できてうれしかったです。

片桐:これ、恥ずかしいですね(笑)。でもありがとうございます。

花菜:私は大阪出身なんですが、昔から京都のライブハウスに行くとHakubiのフライヤーが貼ってあって。学生時代にはコピーもしていました。紬衣ちゃんが言っていたように、世界観も素敵ですし、何より私も片桐さんの声が大好きです。

片桐:(照れて小声で)ありがとうございます……。

──レトロマイガールについてはいかがですか?

紬衣:同い年で。

片桐:そうなんだ!

紬衣:そうなんです。同世代で、女性ボーカルでスリーピースという私たちと同じような境遇で頑張っているバンドという認識で。ライブを見たら、見た目はこんなにかわいいのに、ライブはすごくカッコよくて驚きました。同世代として、一緒にこの世代を盛り上げていけたらいいなと思うバンドです。

片桐:私は今回「MAKE A BOOM」で共演するということで初めて聴かせてもらったんですが、関西のバンドっぽさを感じました。関西のバンドシーンのルーツを持っているというか。ライブ映像も見させてもらいましたが、熱量がすごくて、共演が楽しみになりました。今日会えてめっちゃうれしいです。

花菜:確かに自分がライブに行きやすいのは関西のライブハウスだったし、ガールズバンドだと、カネヨリマサルやHump Backを高校時代によく見に行っていたので、やっぱり影響を受けているのかなと思います。

片桐:そうだよね。でもそういう関西のバンドの血が流れていながらも、レトロマイガール!!ならではのものがちゃんとあるから、そのほかのルーツも今日は聞いてみたいなと思っています。Conton Candyは、めっちゃ前に下北沢SHELTERでのライブを見させてもらったことがあって。「思っていたよりもめちゃくちゃ音楽好きな人たちやな」と驚いたことを覚えています。もちろんたくさんの人に聴かれているキャッチーな曲もありますけど、その中にもしっかりとした軸を感じるというか。浮遊感のある曲もあるし、「オルタナしてる!」と思いました。「めっちゃかわいいのに思ってたんとちゃうぞ」と思いました(笑)。

紬衣:うれしい!

片桐:あと、この間挨拶させてもらったとき、楽屋がめっちゃいい匂いでした(笑)。なんか……イオンが違った。初めましてだったんですけど「かわいいっすね」って言っちゃって。気持ち悪かったですよね、すみません(笑)。

紬衣:いやいや、めっちゃうれしかったです!

花菜:私はConton Candyを、妹から教えてもらいました。私の妹はYouTubeのプレイリストを流しながら勉強をするタイプで。そこで流れていたのを聞いて「これ、めっちゃいい!」って思ったのがきっかけでよく聞くようになりました。あとから同い年と知って、すごいなと思いましたね。「自分はこんなにまっすぐ歌を歌えるんだろうか」と思うくらい尊敬しています。初めて対バンしたとき、仲良くなりたかったけど、変に話しかけて気持ち悪がられたらどうしようと思って(笑)。でも最終的に打ち上げで飲んで仲良くなれてよかったです。

紬衣:いやーうれしい!

──先ほど片桐さんから「ルーツが知りたい」というお話もありましたので、それぞれ音楽を始めようと思ったきっかけや、特に大きな影響を受けたアーティストなどを教えてください。

片桐:じゃあ私から。私が音楽を好きになったきっかけはミュージカル。岐阜出身で、すごく田舎だったんですが、ミュージカルにはよく連れて行ってもらっていたこともあって、小学生の頃の最初の夢はミュージカル女優でした。でもダンスや歌を習うところが近くになかったし、どうしたらなれるのかわからないまま……その後にのめり込んだのがVOCALOIDで。……って、世代的に2人はわからないかもしれないね。

紬衣:いや、任せてください! 私、VOCALOID大好きです。

花菜:実は今日の対談が決まったときに、うちのドラムのひらおかくんが、「片桐さんがこの曲弾き語りしててさ!」って、ボカロ曲を弾き語りしている動画をうれしそうに見せてきたんですよ。だから、ひらおかくんもVOCALOIDの話、めっちゃわかると思います。

片桐:本当!? 年はちょっと離れているけど、みんなVOCALOID知っててよかった(笑)。で、そんなVOCALOIDにハマった時期のあと「音楽を作ってもいいんだ」みたいな気持ちになったのが、ボカロP・ナノウとして活動しているコヤマヒデカズさんが組んでいるLyu:Lyu(現・CIVILIAN)を聴いたとき。Lyu:Lyuは、自分の嫌なところや劣等感など負の感情ばかり歌っていて。それを聴いて初めて「こういうことを歌ってもいいんだ!」って思いました。私は悲しかったことや愚痴を人に言えるタイプの人間じゃなかったから、曲にして吐き出すということが、自分にとってすごく必要だったんだと思った。それが音楽を始めることになった一番のきっかけですね。

紬衣:私がバンドを始めたのは、家族の影響が大きいのかなと思います。小さい頃はずっとアイドルが大好きだったので、それまで自分からはバンドというものに触れてこなかったんですけど、小学4年生くらいから、家族で毎年「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」に4日間通しとかで行っていて。

片桐・花菜:すご!

紬衣:そこで、「このバンドみたいになりたい!」と思ったのが、KANA-BOONさん。そこから自分でいろいろ掘ってバンドを聴くようになりました。今、自分がバンドをやる上で尊敬していて「こういう人間になりたい」って思っているのは細美武士さん(ELLEGARDEN、the HIATUS、MONOEYES)と、峯田和伸さん(銀杏BOYZ)。細美さんに関しては、歌詞ももちろんですけど、とにかくメロディがすごく好きで、自分でも細美さんみたいなメロディを書きたいとずっと思っています。峯田さんに関しては、さっき片桐さんが「こういうこと書いていいんだ」と思ったとおっしゃっていたのと似ていて。私は、映画からインスピレーションを受けたり、妄想で歌詞を書くことが多くて、自分のことを書くのは小っ恥ずかしいと思っていたんですが、峯田さんの曲を聴くと「めちゃめちゃ人間してるな」と思う。そこから、そういう歌詞も書けるようになりたいなというのが一つの目標になりました。この2人は私にとって二大柱ですね。

──先ほど、片桐さんがVOCALOIDの話をしたときに「任せてください」とおっしゃっていましたが、VOCALOIDもお好きなんですか?

紬衣:ボカロは小・中学生のときにがっつり通りました。今でもボカロ縛りでカラオケに行きます。

片桐:え、私も行けるよ! 行こ! ひらおかくんも呼んで4人で行こう!

花菜:お願いします! 私も音楽を好きになったのは親の影響が大きくて。お母さんが保育士をやっていてピアノが弾けて、お父さんは歌手やダンサーを目指していた時期もあったくらい音楽が好きだったこともあって家や車の中ではよく音楽が流れていたので、自然とそのときに流れていた音楽を好きになっていきました。その中でも一番ルーツとしてあるのは、昭和歌謡。高校の軽音部では、聖子ちゃん(松田聖子)の弾き語りをすることもありました。で、ライブハウスの大人のひとに「なんで、この曲知ってるの!?」って言われるのがうれしい、みたいな。あとバンドではJUDY AND MARYがすごく好きで。そこからいろいろなバンドを掘り下げていくようになりました。

片桐:めちゃくちゃ頷ける。昭和歌謡を受け継いでいるメロディラインというのは、すごく感じる。ただ、影響を受けていても、それを取り入れるのって難しいと思うんだけど、ちゃんと自分のものにしていて。素晴らしいなと思います。

花菜:うれしい。ありがとうございます。

──今回のイベントのサブタイトルは「ray」。「ray」は一筋の光、光線といった意味を持ちます。これにちなんで、最近感じた希望の光や、最近あったうれしかったことなどを教えてください。

片桐:日々悲しいことしかないからな〜(笑)。あ、でも今までオリンピックって全然見ていなかったんですが、今年のパリオリンピックは、制作していて「あー、無理だ!」と思ってテレビをつけたらちょうどやっているみたいなことが多くてよく見たんです。その中で、ここまで頑張ってきたのに、ここ一番という場面で自分のパフォーマンスができなかった悔し涙とか、逆に一番いいパフォーマンスができて「やったー! みんなありがとうー!」ってなっている姿などを見て、やっていることは違うけど「私も頑張らなきゃ」ってめっちゃ力をもらいました。自分も誰かにとってそういう存在になれたらいいなと思いましたね。

紬衣:私はNetflixでやっていた恋愛リアリティ番組「ボーイフレンド」にすごくハマっていて。「ボーイフレンド」は男性同士の恋愛リアリティ番組なんですが、同性愛者って海外では認められつつあるけど日本ではまだ冷ややかな目で見られることも多い。そんな中で、「ボーイフレンド」はただただ美しかった。「ray」という単語には「まっすぐ」というイメージがあるんですが、「ボーイフレンド」では、まっすぐにその人を愛す姿だったり、恋に落ちる瞬間だったりが散りばめられていて。片桐さんのお話に出てきたアスリートもそうですけど、「この人に好かれるためにもっと頑張ろう」というまっすぐな姿、何か目標のために頑張っている姿は、すごく美しくてかわいいんだなと思いました。

片桐:「ボーイフレンド」、私も今、見てる!

花菜:私はまだ見ていないんですが、マイリストには入れているので、すぐ見ます! 実は、偶然ですが、レトロマイガール!!の最新曲(7月17日リリース)が「ray」というタイトルなんです。季節外れのタイミングで湘南の海に遊びに行ったら、めっちゃ静かで、波の音だけが聞こえた。そんな海を見て作った曲で。海辺を歩く女の子のピアスが光る様を光線にたとえて「ray」と付けました。それまでレトロマイガール!!は恋愛の曲が多かったので、恋愛以外のことを織り交ぜた曲を作ったのは私たちとしてはちょっと挑戦的で。でも、普段レトロマイガール!!を聴いているお客さんが「新しいレトロマイガール!!を見れた」と言ってくれて。それがすごくうれしかったです。そこを意識して作った曲だったので、それが実際に届いてうれしく思いました。

──では3組が共演する「MAKE A BOOM #8」当日の楽しみなことを教えてください。

片桐:それこそレトロマイガール!!のライブを初めて生で見るのですごく楽しみだし、Conton Candyも対バンするのは初めてだし、2組からいろいろな刺激を受けたいなと思いつつ……Hakubiとしては一番いいライブを目指して、2組に負けないという気持ちでやりたいなと思っています。「絶対一番取ったるぞ!」という感じです。

花菜:私は自分が音楽を始める前から聞いていた2組との対バンというのがすごく大きくて。「負けたくない」というよりは、たくさん吸収したいという気持ちが一番です。2組からいろいろいいところをたくさんもらいつつ、自分たちの良さも出せたらいいなと。女の子ボーカル3組が集まるイベントって珍しいと思うので、そこを大切にしたいなとも思っています。あとは、他のメンバーの方ともしゃべって、バンドとして仲良くなれたらいいなと思っています。

紬衣:私も2組のライブをすごく楽しみにしている反面、若いときくらいしか先輩たちに噛み付いていけないと思うので、Hakubiにもレトロマイガール!!にもしっかりと噛み付いて、離さないくらいのライブができたらいいなと思っています。頑張ります!

──ありがとうございます。最後に、この機会に聞いておきたいことや言っておきたいことがあればどうぞ。

片桐:連絡先知りたい!

花菜・紬衣:交換してください!

片桐:……ってそういうことじゃないですよね(笑)。(花菜に向かって)「ボーイフレンド」見てね(笑)。

花菜:はい! すぐ見ます!

INFORMATION

MAKE A BOOM #8 -ray-

開催日:9月20日(金)OPEN 18:30 / START 19:00
開催場所:梅田シャングリラ
ARTIST:Conton Candy / Hakubi / レトロマイガール!!

イベント公式サイト
BOOM BOOM BOOM プレイリスト

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