MUSIC 2024.09.03

Interview: Newspeak ーバンドとしての表現の幅を大きく広げた 渾身のメジャー1stアルバムはどう生まれた?ー

EYESCREAM編集部
EYESCREAM編集部
Photograph_Yuta Fuchikami,Styling_Taku Kato[SakasPR],Edit&Text_Ryo Tajima[DMRT]

2017年に活動開始したロックバンド、Newspeak。UKロックをバックボーンに独自の音楽を奏で続けてきた彼らだが、2022年10月にメジャーデビュー。2024年7月10日に、ついにメジャー1stアルバムをリリースした。セルフタイトル作でもある今作はまさにバンドの新境地。そんな作品についてインタビュー。

L to R_Yohey, Rei, Steven

俺なのか僕なのか? 君なのかお前なのか?
英語じゃ全部“I”と“YOU”ですからね

ーメジャー1stアルバムがリリースされました。Newspeakがバンドとしてやろうとしていること、これまでと変化した部分について教えていただけますか?

 
Rei:「僕らのサウンドはUKのインディーズロックに影響を受けた部分は大きくて、その音を日本で活動する日本人アーティストとして、1人でも多くの人に届けたいというのは、バンドを始めた頃から今まで共通している考えです。だから、このアルバムでは日本語詞にチャレンジした楽曲を複数収録しています。そこが今作の特徴になっていると思いますね」
 
Yohey:「もちろんブレない部分を大切にしながらではあるんですけど、僕らはバンドとして変化していくことに対してポジティブな気持ちを持っているんです。だからサウンドの面でも生っぽいものもあれば打ち込みが強い曲もあって。1つのジャンルに固執することなく表現してみたアルバムでもあります」
 

ー「State of Mind」や「Blue Monday」は日本語詞の楽曲です。発音が英語的だと感じたのですが、どういう点にこだわって作曲していったんですか?

 
Rei:「日本詞の曲は本当に苦労しましたね。英語っぽく跳ねた歌い方にしようとしても発音的に難しくて、ちゃんと聴き取れるけど、しっかりとリズムに乗っている歌い方や発音になるようにチーム全員で試行錯誤しました。リファレンスもないし、メンバーからも、これは発明だから自分で見つけるしかないよって言われて。そこが、このアルバムでもっとも時間を使ったところですね。曲よりも歌詞に時間を割いたのは初です」
 
Steven:「大変そうだったよねー」
 
Rei:「他人事過ぎる!(笑)。でも、そうだね。英詞で歌っていたNewspeakが日本詞になりますってときに、何が自分っぽい日本語なのかも最初はわからないんですよ。1人称は俺なの? 僕なの? って。英語なら“I”しかないですから。その言葉選びがすごく難しかったです。同時に、初めての経験だったんでちょっと楽しかったですね。新たな言語をイチから学んでいる感覚を久しぶり味わった感じでした」

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ーじゃあ、この曲作りに関しては、自分ってどういう人間だろうってことを自問自答するような作業でもあったと?

 
Rei:「それはアルバム全体を通してありましたね。歌詞の話もそうなんですけど、新しいレーベルと共にメジャーからリリースして、もっと大きくなっていこうよってところで。僕だけではなくメンバー各々自分に向き合って、Newspeakって何なんだろう? って考えたと思います」
 

ー「Before It’s Too Late」は日本のAOR、シティポップ的な雰囲気を感じたのですが、そういったポップスは意識しましたか?

 
Rei:「自分から意識したことはないんですけど、ちょうどこの曲の歌詞で苦しんでいるときに、知り合いがSUGAR BABE(山下達郎らが所属した70年代のバンド)の音源を渡してくれて聴いていたんですよ。それで、めっちゃいいなと思って、山下達郎さんのライブにも行きました。この曲に関しては、まずここから勉強しようと思って模索していましたので、自ずとAOR的なアプローチになっていったのかもしれません」
 

ー今作には2023年にシングルとしてリリースされた「Be Nothing」も収録されていますが壮大でエモーショナルなナンバーですよね。

 
Rei:「この曲はメンバーの意見もあって曲の構成が変わったんですよ。最初はA、B、サビといった普通の流れがあったんですけど、Stevenが大サビを持ってくるには「まだ早い。後半に持ってくるのがキャッチー」って。それでサビを我慢して後半に持ってきたんですけど、そのおかげでイメージが変わったんで、サンキュー、Steven! だよね」
 
Steven:「あの曲にはたくさん意見を言ったね!」


 

ー対して先行シングルで発表された「Alcatraz」はベースから始まる曲でもありディスコ的なダンスナンバーに感じられます。

 
Yohey:「自分のルーツにはファンクやソウルもあって。イギリスにもディスコサウンド好きなベーシストってめちゃくちゃ多いんですよ。そんな背景も踏まえて、僕の中でのテーマとしてPファンクのエッセンスを入れて思いっきりやりましたね。今作については、押し引きのバランス感は特に重視した部分でもあります。逆に「Blue Monday」はエイトビート弾いて、わかりやすくしたり。とにかくベースを目立たせるのではなく、曲ごとに匙加減を意識しましたね」

シャツ¥45,000/Séfr(Sakas PR)
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ー今作を経て、Newspeakは今後、どんな活動をしていきたいと考えていますか?

 
Rei:「僕らのスタートは“インディーズ”とカテゴライズされる音楽をもっと大きなところに持っていきたいというところで、応援しれくれる人が徐々に増えてくれたおかげでチャンスも増えたと思うんですよね。今は、そのチャンスを全力で活かすんだっていうシンプルなマインドでいます。以前は何からやればいいんだろうって悩んでいましたけど、ありのままの自分達をアシストしてくれる人が周囲に増えてきたので、任せられる部分は任せて。最初に自分達が描いていた“見たい景色”を実現させていきたいです。日本でも世界に向けても、自分達がいいと思ったものをしっかりと伝えていきます。そのために、まずはライブをいっぱいやりたいですね」
 
Yohey:「ね、ライブしたい。本当にバンドとして見ている方向は前から変わらないし、向かっていく先はバンド開始当時と変わらないんです」
 
Rei:「前のリリースとツアーはまだコロナ禍の中でやって、そのときに人前で演奏しなくちゃ意味がないって感じたんですよ。それまでは別にスタジオで音楽を作っているだけで楽しいって思っていたけど、コロナ禍でそうじゃなかったんだと気づかされました。そこからのツアーなので。全力でライブをやって変えていきたいと思っています」

ジャケット¥45,000
パンツ¥36,000/YUKI HASHIMOTO(Sakas PR)
その他/スタイリスト私物

INFORMATION

Newspeak 『Newspeak』

メジャー 1st フルアルバム
『Newspeak』
発売中
¥2,970

1.What If You Weren’t Afraid?
2.White Lies
3.State of Mind
4.Alcatraz
5.Before It’s Too Late
6.Leviathan
7.Be Nothing
8.Higher Than The Sun
9.Blue Monday
10.Silver Sonic
11.Bleed
12.Tokyo
13.Nokoribi

https://newspeakjp.lnk.to/NSPK

Newspeak 「Major 1st Full Album “Newspeak” Release Tour 2024」

11月22日(金)愛知 ell.FITS ALL OPEN 18:30 / START 19:00
11月30日(土)大阪 Yogibo HOLY MOUNTAIN OPEN 17:30 / START 18:00
12月08日(日)東京 Spotify O-WEST OPEN 17:00 / START 18:00

チケット_
前売 スタンディング ¥4,500(税込、D代別)
前売 U-22 スタンディング ¥3,500(税込、D代別)

受付URL https://eplus.jp/newspeak2024/

https://newspeak.jp/
https://www.instagram.com/Newspeak_band/

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