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SANABAGUN.
OCTAVE 発売中
http://sanabagun.jp/
現在発売中のEYESCREAM No.166でフォーカスしているSANABAGUN.。4月25日にメジャー初フルアルバム「OCTAVE」をリリースし、6月21日には渋谷のclubasiaでTOUR OCTAVE PREVIEW LIVEも予定されている。本ツアーは6月23日の梅田CLUB QUATTROよりスタート、7月13日にShibuya O-EASTでファイナルを迎える。最高の作品をリリースし、今、SANABAGUN.がまたフレッシュ。なお一層のパワーを携えて全国を暴れまわる。ここで今一度「OCTAVE」がどんな作品なのかをメンバーの言葉からおさらいしておこう。
L to R:澤村一平(Dr)、大林亮三(Ba)、谷本大河(Sax)、隅垣元佐(Gt)、髙橋紘一(Tp)、高岩遼(Vo)
ーメジャーフルアルバム「OCTAVE」完成。スタジオ盤としては約2年ぶりですが、この期間が必要だったのは何か特別な理由が?
澤村一平(以下、一平):一昨年の夏ぐらいから、SANABAGUN.としてはガツガツ曲を作るようなテンションではなくて。2017年は『ライブをたくさんやろう』ということでツアーを2回やったし、1年を通してコンスタントに活動していたんですよ。春にはBEAMS Tとコラボで『Yukichi Fukuzawa』、ハーレーダビッドソンの企画で『We in the street』もリリースしましたしね。その流れを経て、2年越しにメジャー初のフルアルバムとしてリリースに至りました。リリースの時期を予め決めて、そこを目掛けて動いていた感じですね。
ー総じて、どんな作品になったと感じていますか?
一平:自分たち的にも、本当にSANABAGUN.らしい音を出せていると思いますよ。インディーズ時代にリリースしたアルバムで、僕らが黒盤って呼んでいるアルバムがあるんですけど、それに近い雰囲気がありますね。当時、メンバー同士でふざけ合いながらスタジオに入って、音楽に対して遊び心を持って接せられていた頃の思いが蘇るような作品が今作「OCTAVE」です。
ーあえて初期の作風に戻ったのはなぜですか?
一平:原点に戻る、というわけじゃないですけど、そこに戻りたいねってことは制作する前からメンバー間でも話していたんですよ。それを意識しつつ、メジャーで3年間くらいやってきて、その過程で得た知識や経験、技術も上がってきた部分もあったので”パワーアップした黒盤みたいな作品をリリースできたらいいよね”って。だから意識的にそうした感じがあります。
谷本大河(以下、大河):オレからしてみると今作で、やっとお客さんとの良い距離感がつかめた感覚なんですよね。SANABAGUN.が何を求められているのか、ということ理解したうえで、客観的な目線ももってアルバムを制作することができたんです。黒盤の頃は全くそういうことを考えずに自分たちが楽しいと思えることをただやっていて、メジャーに入った以降の2作『メジャー』と『デンジャー』では、オレたちが楽しいと思っていることがリスナーに伝わらない部分があったりしたんです。
ー伝わらない部分というのは?
大河:オレたちがやっていることが、どこまでギャグで、どこまで本気かも伝わりづらい部分があったと思うんです。そこをしっかりとわかりやすく表現する。わかりやすくプロレスしようよって感じに近いです。根底に流れている気持ちは黒盤と同じなんですが、その手法においては大きく変わっていますね。音も良くなっているんですけど”こうやったらお客さんは喜ぶだろうな”という部分もあり。
大林亮三(以下、亮三):SANABAGUN.の音楽は様々な人に聴いてもらえるパワフルさがあると思っていて、初めて制作から携わるからこそ、自分の音楽的ルーツにあるソウルやファンクの要素を強くいれたつもりなんですよ。「OCTAVE」にはメンバー全員が楽しんで音楽をやっている遊び心もありつつ、色んな音楽に旅立てるルーツミュージックの要素も詰まっていると思います。そこも聴きどころです。
髙橋紘一(以下、紘一):それに、やっぱりアルバム1枚通して聴いてほしいですね。自信を持ってそう言える作品ができたなと思っています。リード曲は『FLASH』なんですけど、その1曲だけじゃなくて、全体を通して「OCTAVE」を体験してほしい。今はサブスクなどで1曲ごとに聴くリスナーも多いと思うんですけど、盤を通して聴く楽しさや文化を伝えられるアルバムになっているんじゃないかと。
ーリリースに先駆けて公開したトレーラー映像もサナバらしいというか。面白かったです。
隅垣元佐(以下、元佐):トレーラーもそうで。「OCTAVE」と同様、オレたちにとっては1周回った感があるんです。というのも、こういうちょっとふざけた映像を昔、SANABAGUN.は数多く作って公開していて。メジャーに入るタイミングで多すぎるから整理しようって話をしたくらいYouTubeに上げていましたからね。楽曲も映像も、メンバー8人で集まって同じ部屋で話しながら作る、みたいな。昔やって楽しかったことをもう1度、今の感覚でやってみたんです。オレたちが楽しんでいる感じも「OCTAVE」を聴いたら伝わると思います。
一平:何なら、これを機に、ああいうしょうもない映像もどんどん上げていきたいって感じがあって。あのトレーラーを見て面白かったって思ってもらえるのは嬉しいことですね。
※メンバー1人1人が楽曲紹介するトレーラー映像を発表。このチープ感とDIYな雰囲気が面白い
元佐:あの…個人的に言いたい話があるんですけど、いいですか?
ーはい! なんでしょう!?
元佐:レコーディングを山梨にあるスタジオに泊まり込みで篭ってやっていたんですけど、そこに薪ストーブがあったんですね。夜中に、岩間(岩間俊樹[MC])が『寒いんだよな〜』なんて言いながら大量に薪を放り込んでおいて消化せずに寝たんですよ。
大河:あの話ね。
元佐:そしたら深夜にみんなが寝ていた部屋が煙でモクモクになっちゃったんですよ。それで大河氏がみんなを『おい、死ぬぞ』って言いながら起こしてくれたっていう。
一同:爆
元佐:そこで命を救われたってことを、この場を借りて伝えておきたいです。
一平:あれ、事故っていうかもう事件だったよね?
高岩遼(以下、遼):マジ事件。大河、あのときはなんで起きれたの?
大河:いや、だって…。痛いんだもん、目が。
一同:爆
大河:部屋中に煙が回っていて、これはもう起こさないと一酸化中毒でみんな死ぬ、と思って起こして回ったんですけど、さすがだな、と思ったのは張本人(岩間俊樹)は違う部屋で寝ていて、何の被害も受けなかったっていうね。ストーブの1番近くで遼が寝てて、すごく咳き込んでたから、まず起こして『こういうときは低く(姿勢を)行け』とか言ってね(笑)。
遼:山梨でスネーク(メタルギアソリッド)したっていうね。
大河:まぁ、そこで死ななかったという意味でも恵まれたアルバムというか。
一同:爆
ー危ないところっすよ、それは(笑)。山梨でのレコーディングでは他にも何かエピソードがあったりしますか?
紘一:スタジオで大河が作ってくれた汁物料理、通称:大河汁っていうのがあるんですけど、それが美味しかったですね。
亮三:あれ、美味しかった!
ー今作は大林亮三さんがベースで加入されて初の作品になりますが、SANABAGUN.としてはどのように制作に挑んだんですか?
大河:亮三が入ってから割とすぐに制作期間に入ったんですが、オレらは亮三のエッセンスをくれよってスタンスだったんですよ。だから「OCTAVE」には1番多くネタを持ってきてくれたんじゃないかな、と。オレたちが知らないような音楽を亮三は知っているので。今、SANABAGUN.の楽曲のまとめ役的なことを彼にやってもらっています。そういうこともあって今作は今までのアルバムよりも、割とファンキーな感じになっている。それは亮三が加入したからだと思いますね。
亮三:もともとSANABAGUN.のメンバーは知り合いで、制作がすごく楽しみだったんですけど、加入後初の作品だからこそ、自分の色も強く出したかったんですよね。ファンクであったり、それまで、みんな(SANABAGUN.メンバー)と、こういう音ネタで遊びたいって思っていたものをバンドに持っていったんです。そこで何をやっても、絶対にSANABAGUN.流儀に昇華されていくので制作もすごく楽しかったんです。そんな風にあえて空気を読まないようにしましたね。
元佐:フフッ(笑)。
亮三:えっ、なんで笑うの??
一同:笑
一平:まぁ、亮三はメンバーに加入する前から一緒に演奏する機会も多かったので最初から噛み合いましたね。これまでずっと同じメンバーでやってきたので、楽曲の作り方も、ある意味、型にはまっている部分があったと思うんですよね、良くも悪くも。それをぶっ壊してくれる感じがありました。亮三が見たSANABAGUN.と自分たちが抱いていたバンドのイメージはギャップがあって、それが良い方向に作用したと思います。今までSANABAGUN.がトライしてこなかったサウンドだったり、ファンクな要素をやってみて、それがハマったんですよ。
ー今作では、どの楽曲がサナバの新境地だと思いますか?
一平:例えば『P・A・N・T・I・E』や『F-BOY』とか。ああいう露骨なファンク調の表現は避けてきた部分がありましたね。そう考えると、今作は亮三が作ったと言っても過言ではない!
亮三:いやいやいや…。
大河:トレーラーにしてもそうなんですけど、路上をやっていた頃のDIY感であったり、自分たちでクリエイティブしていくっていうのが1番楽しいことなんだと改めて実感しましたね。やっぱり、メジャーに入ったときに”これでやっと音楽だけをやっていけばいいんだ”って気持ちがあったんですけど、逆に音楽だけやっていてもクリエイティブな発想ってなかなか出てこないというか。やっぱり色々と作るからこそ、音楽に対してもクリエイティブに向かい合えるんだな、と。「OCTAVE」を作るにあたって、そういうことなんじゃない? って最初にメンバーと話をしたうえでやってみた作品だったんですが、やはり噛み合わせもよかった。トレーラーにしても、どうやったら面白いんだろう? ってメンバーそれぞれ考えたと思うし、だからこそ音楽にも集中できたのかなと思います。DIYで自分たちのやりたいことを考え、自分たちで発信していくということを、今一度「OCTAVE」を経てできたのは良かったんじゃないかな。
元佐:いいこと言う!!
ーなるほど。最後に高岩遼さんは今作についてどう思いますか?
遼:んー……。みんながもう言っちゃったんだよな(笑)。ま、良いアルバムができましたね。ただ、次に出す作品の方が良いんですよ。なので、それを聴き比べるために、一旦「OCTAVE」を聴いてもらって。次の作品もヤバいんで。是非、どっちかいいか聴き比べてみてくださいって感じですね。
SANABAGUN. – FLASH
TOUR OCTAVE PREVIEW LIVE
2018年6月21日(木) 東京 渋谷clubasia
OPEN 18:15 START 19:00
TOUR OCTAVE
2018年06月23日(土)大阪 梅田CLUB QUATTRO
OPEN 18:15 START 19:00
2018年06月24日(日)愛知 名古屋CLUB QUATTRO
OPEN 18:15 START 19:00
2018年06月29日(金)北海道 札幌Sound Lab mole
OPEN 18:45 START 19:30
2018年07月01日(日)宮城 仙台MACANA
OPEN 18:15 START 19:00
2018年07月06日(金)広島 広島CLUB QUATTRO
OPEN 18:45 START 19:30
2018年07月07日(土)福岡 福岡BEAT STATION
OPEN 18:15 START 19:00
2018年07月13日(金)東京 渋谷TSUTAYA O-EAST
OPEN 18:30 START 19:30