今週末、10月6日(金)に東京・渋谷の音楽シーンの中心とも言えるWWW & WWW Xで開催するアニバーサリーパーティーの新シリーズ「Emotions」。
このイベントに来日するNY在住の日系アメリカ人ラッパー、MIYACHI(ミヤチ)をご存知でしょうか?
2017年初頭に公開されたMigosの『Bad and Boujee』のビートジャックで一躍話題となったことが記憶に新しいが、今回日本で初ライブを行う。そんな謎多き彼の素性をしるべく、EYESCREAMが一足先に独占インタビューを敢行!
ー生まれも育ちもニューヨーク?
そうです。でも16歳までは毎年、夏に福岡に行ってました。
ーご家族について伺いたいのですが、親戚に日本人の方がいらっしゃる?
母が日本人で、父がアメリカ人です。兄弟はいません。
ーどんな子供時代でしたか?周りにラップをやってる人はいた?
マンハッタンのアッパーウエスト…モーニング・サイド(・ハイツ)周辺で育ったんですが、とにかく色んなタイプの人がいましたね。高校時代にラップを始めたんですが、その理由は周りの友達もみんなラップをしてたから。僕の高校に行ってたヤツらはみんなヒップホップが大好きで、とくにニューヨークのヒップホップを誇りに思ってました。
ーもともと、ラップするときは英語を使っていたんでしょうか?
そうですね、ラップをスタートしたのは17歳のときで、そのときは英語でした。日本語でラップするようになったのは、去年の12月から。それまでにも、何人かの友達に「絶対に日本語でラップした方がいい」と言われていて、ある日、友達の家のキッチンで日本語でラップして、それをビデオに撮ってみようと思って。そしたら周りの皆の評判もよかったので、その後に「Bad and Boujee」のリミックスを作ろうと決めました。
ー「Bad and Boujee」のリミックスを作った際の、具体的なアイデアは?「Boujee」はカナ表記で「ブジ」になっていますよね。
とりあえず、自分のスキルを分かりやすく見せるためには、2か国語を使ってラップすることだなと思ったんです。だから、コーラスの部分は日本語でラップして、ヴァースによって言語を使い分けました。そんなことをやってるヤツは今までに見たことなかったから。なので、タイトルも半分英語にして半分日本語にしたんです。
MIYACHI – BAD & ブジ (MIGOS REMIX) OFFICIAL VIDEO
ーMIYACHIさんのリリックは、
“喋り方がワサビ”、“9回裏の佐々木”など、どれもデリバリーがユニークですよね。こうしたリリックはどのように閃いているのでしょうか?
僕は日本で生まれ育ったわけではないので、ちょっと変わった方法で日本語を使い、自己表現を可能にしているのかもしれません。自分の英語のフロウを日本語に置き換えて作っている感じです。
ー自分にとっての「ラッパー・トップ5」を挙げるとしたら?
難しい質問だけど、この5人かな。必ずしもベストな5人ではなく、自分のお気に入りの5人。
1.ナズ、 2.ビッグ・L、 3.ショーン・プライス、 4.フレディ・ギブス、 5.ロック・マルシアーノ
ー好きな日本のラッパーや楽曲はありますか?
好きな…と言われると分からないけど、KOHHは自分が(シーンの)トップであるということを証明してみせたと思うし、十分そのスキルがあると思う。(KOHHの)「貧乏なんて気にしない」を聴いたときに鳥肌が立ったんですが、そんな日本語ラップの曲は初めてでした。あと、ANARCHYやZEEBRAといったOGたちのことはすごくリスペクトしています。YDIZZYやJinmenusagiも好き。自分らしくいることを恐れない感じがいいですね。