MUSIC 2019.12.18

[PHOTO REPORT]millennium parade
新時代の起爆剤が創ったこの世の“極楽”

Photography-Kosuke Ito, Ayumu Kosugi
EYESCREAM編集部
EYESCREAM編集部

去る12月5日。しっかりと冷え切った夜の新木場STUDIO COASTは、millennium parade初の東阪ワンマンライブのために集った人々で、かの夢の国のような人混みだった。どんな世界に連れて行ってくれるのか。期待とともに会場入り、3Dメガネを握りしめ、ショータイムを待った。

King Gnuの常田大希率いるmillennium parade。その正体とはいかに? 約2,500人ものオーディエンスが狂喜乱舞した一夜を、フォトレポートでお伝えする。

時刻は20時10分。“PUT YOUR GLASSES”のテロップが開演の合図。音と光と映像がスパークするステージには、感覚に委ね体を揺らす8人のアーティストと、拡声器を片手にクルーを束ねるブレイン、常田大希の姿が。これから巻き起こる予想不能のエンターテイメントに、超満員の会場は大きく揺れた。

「Fly with me」の分厚いビートとともに、アトラクションは走行を開始。無機質な世界観にermhoiの柔らかな歌声が彩を与えた「Veil」や、会場の全員が高々と掲げた腕を力の限り揺らしたKing Gnuの「Slumberland」、続く「ABUKU」そして「Plankton」では、会場ごと一気に深海に呑み込まれたかのような世界観に包まれた。その他にも「Stay!!!」や新曲の「lost and found」含む全15曲が、息つく暇もなく繰り広げられた今宵。「DURA」でラストを迎えると、目の前に浮かび上がった「極楽」の文字。この瞬間、会場を包んでいたのはまさにその一言だった。「お気をつけて、おパンクで。愛してるぜ兄弟」のメッセージとともに、セーフティーバーは上げられた。

総勢9名のアーティストが放つそれぞれのエンターテイメントに、現実と空想の境界を失ったステージだった。石若駿の強靭かつ繊細なドラムプレーと、光と映像の攻防戦にはただただ圧倒され、江﨑文武によるピアノの旋律が楽曲に輪郭をつけると、ermhoiのボーカルがそこに表情を与えた。PERIMETRONをはじめとするクリエイター陣によるイマジネーションが、彼らの個性と対峙したこのステージで、確かに「極楽」を目撃した。

本編ラストで披露された新曲「lost and found」のMVが先日公開された。鬼気迫る狂気を感じつつ、儚く美しい歌声にあの日会場にいた誰もが魅了された大作だ。ぜひ、millennium paradeに呑み込まれていただきたい。

INFORMATION

millennium parade Live 2019

2019.12.5
@新木場STUDIO COAST
https://millenniumparade.com/

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