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庄司信也 × 安孫子真哉 × 角張渉の
『レコ道 ~ 音楽トキワ荘 2015 ~』 第0回

Interview&Text:Keita Miki、Special Thanks:居酒屋だいぶつ

何歳になってもロックンロールとレコードは止められない。そんな男子ならではの音楽とレコードへの愛に満ちた連載がかつて、ディスクユニオンのフリーペーパー『FOLLOW UP』に掲載されていたことをご存じだろうか? その連載の名は『レコ道』。GOING STEADY、銀杏BOYZでの活動を経て、現在は音楽レーベル『KiliKiliVilla』を主宰する安孫子真哉と、BOYS NOW、SNOTTYを経て、ご存じカクバリズムの代表となった角張渉による青春謳歌系連載である。

この『レコ道』が不思議な縁もあり、今回なんと我々EYESCREAM.JPの不定期連載として堂々復活! 前述の2名に加え、youth records / factory1994の庄司信也をホスト役に迎え、3人体勢で送り出す『新生レコ道』が今、ここに誕生したのだ。

とは言え、なにぶん勢いで決まってしまった連載企画なので、その内容は完全に空白状態………てな訳で、今回は第0回と題し、その企画会議の内容をプロローグ代わりに皆様へとお届けしたい。

逆に北関東でボブ・ディランとか聴いてるような奴はちょっと頭がおかしい。要するに、この3人は北関東の友達の家に行って飲もうって話になった時に、「じゃあボブ・ディラン聴こう!」って言い出すような人種なんです。(庄司信也)


— 今回は第0回目ということで、この連載のタイトルを決めることと、大まかな連載の内容を決めることがお題となります。そもそもなんですが、『レコ道』という連載のタイトルはどのように決まったものなんですか?

角張:完璧に藤子不二雄の『まんが道』のインスパイアですね(笑)。『まんが道』ってあすなろ編とか、春雷編とか連載時期によってサブタイトルがあるんですけど、そういう意味で言えば、今回は安孫子真哉が復帰して頑張る姿をフックアップする連載になる訳だから、”安孫子真哉 飛翔編”とか? あっ、”安孫子真哉 昇り竜編”の方が良いかな?

安孫子: やっぱりファッションサイトでの連載だからスタイリッシュなタイトルの方が良いんですかね?

庄司: 真面目かよ(笑)! その体型でスタイリッシュも何もないでしょ。

角張:うーん、分かりやすさでいくと『レコ道 ~ 音楽トキワ荘 2015 ~』とか? ダッセーな(笑)! まぁ良いか。

庄司: 良いんじゃないかな。企画的にはこれまでの『レコ道』と同じく、毎回ゲストを呼んで話を聞いていくんだけど、それプラス、”今自分の中でアツいもの”を1人1品、毎回持ち寄るっていうのはどうですかね? レコードでもDVDでも、靴でも何でも良いけど。

角張:じゃあ、そうしよう。とにかくまぁ、進行役がいないとまとまらなそうなので、今回は僕が進行役をやりますね。アビちゃんがレーベルをやるって言い出したのは去年の12月ぐらいだっけ。

庄司: そうそう。忘れもしないよ、高田馬場か池袋あたりで飲んでてさ、いきなり「庄ちゃん、今日大事な話があるんだけど良い?」って言われて。「庄ちゃん、パンクのことどう思う?」って(笑)。

角張:「最近、パンク聞いてる?」って言われたでしょ? 俺も聞かれたもん(笑)。俺とか庄司くんは、アビちゃんと比べると圧倒的に雑食なんだよね。クラブミュージックもポップスも、何でも聴くからさ。

庄司: その時に言われたどうしても忘れられない一言があるんだよ。「前橋のバイト先から家に帰るまでの途中、真っ暗闇の駐車場に入ってCDを聴く20分。それがマジで最高なんだ。これこそ音楽。」ってすごい力説されてさ(笑)。

安孫子: あれ、20分って言ってた? 今は6時間ぐらい駐車場にいるよ。

角張:家に帰らない男だね~(笑)!

安孫子: 家だとさ、大きな音出せないじゃん。奥さんとか子供とかいるしさ。車が自分の部屋になるっていうか。車用にCD買っちゃうことってない?

角張:分かる。めちゃくちゃ買う。

庄司: 買うよね。すげぇ分かる。

角張:音楽を再確認する時間だよね。

安孫子: 数年前、断捨離的にレコードを売ったんだけど、それがまた良かったのかも。一時期、どこのディスクユニオンに行っても自分の売ったレコードが置いてあったんだよね(笑)。

角張:すごい枚数売ったんでしょ?

安孫子: あまりに量が多すぎて、売る瞬間は恥ずかしかったんだけど、その内、段々と誇らしくなってきた(笑)。


ボブ・ディランのアルバム『Blonde on Blonde』

ボブ・ディランのアルバム『Blonde on Blonde』



角張:でも、本当にすごい量買ってたよね。僕、昔ディスクユニオンの下北沢店でバイトしてたんですけど、GOING STEADYが来ると「来た来た! やべー、今日は何万ぐらい使ってくれるのかな~」って思ってましたもん。店員目線で(笑)。

安孫子: めっちゃ買ってましたね。1回、月にいくらぐらい使ってるんだろうと思って計算したことがあったんだけど、自分でもびっくりする金額だった。

庄司: あの頃と比べると、今は全然レコード買わなくなりましたよね。

角張:配信とかの方が買っちゃうもんね。仕事帰りに聞こうとか思って、パッと買っちゃったりする。CD持っててもリッピングするのが面倒くさいから、案外若い人より、僕らの世代の方が配信で買っている割合は高いのかもしれない。今はアビちゃんは北関東に住んでいる訳だけど、北関東の現状はどうなの?

安孫子: 文化的な現状はあまりまだ知りません(笑)。足利の若い子達のバンド面白いよ。あの辺の根っこの雰囲気はやっぱり完全にヤンキー文化だね(笑)。

庄司: EXILEとはちょっと違う感じね。

安孫子: 違うね。あれはナウいもん。

庄司: EDMが一番売れるのって北関東なんだよね。北関東にたくさん店舗があるワンダーグー(WonderGOO)ってCD屋があるんだけどさ、ワンダーグーが半端じゃない枚数のEDMを売るんだって。局地的に。でそういう子達が、ageHaとかEDMのフェスに全部来ると。

安孫子: あとは「浜崎あゆみ LOVE」みたいなステッカーを貼った車は、未だにバンバン走ってますね。

庄司: でもさ、それが普通なんだよね、逆に北関東でボブ・ディランとか聴いてるような奴はちょっと頭がおかしい。要するに、この3人は北関東の友達の家に行って飲もうって話になった時に、「じゃあボブ・ディラン聴こう!」って言い出すような人種なんです。

角張:でも、青春時代、アビちゃんは寒河江のヒーローだったんでしょ?

安孫子: 全然(笑)。高校3年生の春休みまで、誰とも遊んだことが無かったんですよ。だけど、夏休みになった時、山形のやつらの間で何故か「寒河江の安孫子くんっていう人がパンクのCDを一杯持っているらしい」って噂になってたみたい。

角張:誰とも遊んでないのに、パンクのCDを大量に持ってることがバレるってすごい話だよね(笑)。


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