ART 2022.05.20

SIDE COREによるEVERYDAY HOLIDAY SQUADの個展が渋谷でもっとも高所に位置する展望空間で開催

EYESCREAM編集部
EYESCREAM編集部

ストリートカルチャーの視点から公共空間を舞台にしたプロジェクトを展開するアートチーム、SIDE COREがキュレーションする匿名アーティストグループEVERYDAY HOLIDAY SQUADによる個展「DOWN TO TOWN」が、渋谷スクランブルスクエア46階の屋内展望回廊SKY GALLERYにおいて7月24日まで開催される。

渋谷でもっとも高い場所に位置するSKY GALLERYを会場として、「望遠鏡を覗いて鑑賞すること」「独自の視点で作られた地図を持って街を歩く」といった行為を通じて、渋谷という街に対する新しい視点の獲得を促す本展。かつてチャールズ・イームズは、人間が知覚しうる物理構造を直感的に示す映像作品「Powers of Ten」を制作したが、本展では空間のスケールだけではなく過去や未来という時間軸までを提示し、渋谷という街の中でこそ生まれる体験にフォーカスする。

本展にはネズミのモチーフが多く登場するが、これはアーティスト自身のポートレートであり、また街に暮らす人々自身でもあるという。このようなネズミの表現は、フランスのレジスタンスにおいてナチスドイツに抵抗する人々を表し、5月革命においても民主化を求める学生たちの象徴となったことに由来している(バンクシーなどストリートアートの世界でネズミのアイコンが使用されるのもまた、こういった歴史性に基づいている)。

また、会場限定で無料配布される地図作品「RIVER DIVER MAP」では、渋谷のなかでも暗渠となった地域にフォーカスし、グラフィティなどストリートカルチャーの歴史について記述。現存するものだけではなく、いまは無くなってしまったものや過去の出来事も紹介することで、バラバラな時間や空間に基づく情報をつなぎあわせ、普段とは違った視点や時間感覚で街を見るもとによって、より自在な空間として都市を捉え、行動することを目的としている。

展望施設という都市機能の内側から、その機能や体験を広げ、新たな街との関わり方を提示するエキシビジョン。映像作品がより重層的な見え方/意味合いを持つ夜帯が(きっと夜景もきれいだろうし)おすすめだったりする。

INFORMATION

SIDE CORE presents EVERYDAY HOLIDAY SQUAD SOLO EXHIBITION
「DOWN TO TOWN」

会期:2022年5月20日(金) – 7月24日(日)10:00 – 22:30(最終入場21:20)
会場:SHIBUYA SKY 46 階「SKY GALLERY」
参加方法:イベント当日のSHIBUYA SKY入場チケット、もしくは年間パスポートをお持ちの方
特設サイト:https://www.shibuya-scramble-square.com/sky/vol4sidecore/

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