ART 2022.06.07

LAの看板や店先を記録し続ける写真家、ダン・モニクの展示『FANTASY HOURS』がgallery communeで開催

EYESCREAM編集部
EYESCREAM編集部

数多くのコマーシャルワークを手掛ける傍ら、長年に渡ってロサンゼルスの看板や店先を記録し続ける写真家、ダン・モニクの展示『FANTASY HOURS』が幡ヶ谷gallery communeで6月10日より開催される。

ダン・モニクはロサンゼルス在住の写真家/アーティスト。スヌープ・ドッグケンドリック・ラマースクリレックスダフトパンクらのポートレイト撮影を手掛けるほか、The Ace Hotel、These Daysなど数多くのギャラリー、スペースで展示を開催。出版レーベル兼スタジオ〈Cash Machine〉も運営している。

本展『FANTASY HOURS』は、Mesh And Lace、Tampa Glass、Mixed Businessという3つの作品シリーズを組み合わせたもの。ロサンゼルスに無秩序に点在する店先、ネオン、コヨーテ、影、夜に現れる静かな光のラインなど、そのすべてを記録することで、変わりゆく街の物語が現在進行形で語られる。

会場では展示作品に加え、新作マーチャンダイズも販売される。

タブロイド紙に印刷されてボードに貼り付けられた写真は、永続的なものではありません。それらの写真は被写体と品質を共有しています。ロサンゼルスはその非永続性で知られていますが、世界がもの凄いスピードで動いている時代に、私たちは何でも安定したものを保持しようとしています。色褪せとひび割れは、時の試練に耐えてきたことを示しています。写真には人物が写っていませんが、人々のエネルギーを至る所に感じることができます。日常的に店を訪れる人々や、日用品や日々の答えや笑顔を求めて駐車場にやってくる人々のエネルギーは、最も古びた看板にも輝きを与えます。決して消えることのないガスで満たされたネオンは、私たちがまさにいるべき唯一の場所であるかのように手招きしていて、心を落ち着かせてくれます。

人との繋がりを想うこと。努力が報われることへの切望。蛍光灯を漁り集めること。オープンサインが点灯したままになっている明らかに閉鎖されたストリップモールの駐車場での静かな瞬間。何も恐れないコヨーテ。なぜ写真を撮っているのかと尋ねてくるので、看板が好きなのだと言うと笑顔で頷く占い師。ガラス越しの簡単な挨拶。静寂とネオンのパチパチ音。
私にとってFantasy Hoursとは、それら全てを内包した時間なのです。

INFORMATION

Dan Monick Exhibition “FANTASY HOURS”

会期:2022年6月10日(金) – 6月29日(水)
会場:gallery commune(東京都渋谷区西原1-18-7)
平日14:00 – 18:00 / 土日祝13:00 – 18:00 ※木曜定休 ※初日 6月10日(金)のみ 18:00 – 20:00

・オープニングレセプション:6月10日(金)18:00 – 20:00

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