ART 2019.05.31

新たにオープンするギャラリーPARCELで起こる、グラフィティからのコミックの解体・再構築

EYESCREAM編集部
EYESCREAM編集部

この6月に馬喰町に新しく誕生するギャラリー、PARCELのオープニングとしてグループ展「COMIC ABSTRACTION BY WRITERS」が行われる。現在、注目を集めるムーブメントである〈Comic Abstraction〉を大々的に取り上げる貴重な機会となる。

〈Comic Abstraction〉は、2007年にMoMAで開催された展覧会「Comic Abstraction」に由来する言葉。ポップアートの文脈からコミック表現を脱却させ、インターネット時代の新たな視覚言語として読み直す、という内容となった同展を起点として、〈Comic Abstraction〉はコミックやアニメーションを解体・再構築しながら、グラフィティ〜アート〜ファッション〜グラフィックデザインまで横断して表現するムーブメントの名称となっていった。

今回行われるグループ展には、アメリカのグラフィティ史における功績はもとより近年は現代アートのシーンでも評価の高いTodd Jamesをはじめ、ヨーロッパのグラフィティシーンのオリジネーターの一人であり、アニメーションからインスタレーションまで幅広い表現を行うAntwan Horfee、自身のファッションブランドGasiusのディレクターを務めつつ、〈Comic Abstraction〉に関する企画を精力的に行うイギリス人アーティスト Russell Maurice、さらにはポーランドからZbiokStachu Szumski、日本からDIEGOといった選び抜かれたアーティストが参加。〈Comic Abstraction〉のいまを感じられる、世界でも類を見ない試みだ。

Installation view by Antwan Horfee
art by Russell Maurice
Installation view by DIEGO
Installation view by Zbiok
Mural by Stachu Szumski

なお、PARCELはもともと同じ場所にあったビジネスホテルをフルリノベーションして生まれたDDD HOTELの1階、立体駐車場跡にオープンするギャラリーだ。展覧会の企画はCLEAR EDITION & GALLERYの元ディレクターである佐藤拓と、東京拠点のアートコレクティブSIDE COREが担当するとなれば、東京の新たなカルチャー発信地点として、フォローしておかないテはない。

INFORMATION

COMIC ABSTRACTION BY WRITERS

会期:2019年6月1日(土) – 7月28日(日)
時間 : 水・木・日 14:00 – 19:00 / 金・土 14:00 – 20:00
休廊:月・火・祝日
会場:PARCEL(東京都中央区馬喰町2-2-1 DDD hotel 1階)
アーティスト : Zbiok / Russell Maurice / Todd James / Antwan Horfee / Stachu Szumski / DIEGO
キュレーション : SIDECORE
SPECIAL THANKS : CALM & PUNK GALLERY / NANZUKA

・オープニングレセプション:6月1日(土)18:00 – 21:00

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