INFORMATION
Tomoya Shirei
グループ展『Charisma Vol.3』
会期:〜2019年10月20日(日)
会場:NOS ORG Bar&Dining
Instagram:@tomoyashirei
クリエイティブに携わる人々に、お気に入りのZINEをレコメンドしてもらう連載シリーズ『ZINEspiration』。第24回は、緻密な点描画から力強いペインティングなど多彩な作風を見せるアーティスト、Tomoya Shireiが登場。その有機的な作品が生まれるまでの軌跡と、彼の友人たちのZINEを中心に紹介してもらった。
Tomoya Shireiのキャリアは大学在学中に友人とともにアパレルブランドを立ち上げたところから始まった。6年ほどそのブランドのデザイナーとしての活動を継続していたものの、ブランドの終了をきっかけに、子供の頃から続けていた絵を描くことに活動をフォーカスし始めたのだという。
「僕が今よく描いているのは点描画。父が趣味で絵を描いていたんですが、点描の技法は父の描く絵をきっかけに知りました。点描画は物理的に時間がかかるんですよね。6時間描いても500円玉くらいの大きさにしかならないし、A4サイズの絵を描こうと思ったら1ヶ月くらいかかる。でも焦る必要はないなと思っていて。自分が本当にいいと思えるものを、いいと思えるタイミングで出していきたい」
現在は、CDジャケットへの作品提供や、アパレルショップの壁画制作など幅広く活動。Tomoya Shirei曰く、3、4年ほど前に「厄年のような時期」を経て、人生の不条理さをビジュアルに落としていきたいという気持ちが、今は創作のテーマになっているのだそう。
「その辺にあるコップから大自然まで、すべてが絵のアイデアに繋がっていきます。白と黒の間がグレーであるように、何かの中間にあるものが気になりますね。そうした感覚を表現するのに点描画は合っていると思っていて。タトゥーやプリントの質感が好きなんですけど、同じことをアナログでやっているような気持ちもあります」
デザイナーからアーティストへ転身。Tomoya Shireiは、常に変化を続けながら活動していきたいと話す。10月にはカメラマンのKouichi Nakazawaと共にニューヨークでの展示も予定している彼が目指す先とは。
「今後はとりあえず無理せず、好きな絵を死ぬまで描いていたいですね。世の中にはいろいろな価値観を持つ人たちが生きているなかで、言うなれば勝手に描いている自分の絵を見てもらえることが嬉しい。自分の絵をきっかけにどんどん議論が生まれていってくれたらと思います。今は新しいチャレンジとして、漫画のZINEも作っています。肌触りや風合いも含め、アメコミみたいなテイストのものを作れたらと。ペン画で描いているので、絵としてもアップグレードしたものになるんじゃないかなと思います」
INFORMATION
Tomoya Shirei
グループ展『Charisma Vol.3』
会期:〜2019年10月20日(日)
会場:NOS ORG Bar&Dining
Instagram:@tomoyashirei