SKATE AND STUFF -from California Street- Vol.02 report by Ryuta Hironaga


SKATE AND STUFF -from California Street-

Photography & Report by Ryuta Hironaga

スケートボードの発祥の地カリフォルニア。そこには日常的にスケートカルチ ャーが根付き独自のライフスタイルを送っているスケーターが暮らしている。単身渡米した写真家、廣永竜太が撮り下ろした写真と共にスケートライフをお届けする企画「SKATE AND STUFF」。第2回目はBrixtonのAmbassador、Lurk Ville、Cons、independentなど多数のスポンサーを抱えるプロスケートボーダーとしての顔を持つ半面、アーティストとしての活動も精力的に行なっているSorry EntertainerことDolan Sterns。彼のスケーター兼アーティストとしてのクリエイティビティに迫る。

Introduction from Ryuta Hironaga


「EYESCREAM WEBをご覧の皆さん、こんにちは! 廣永竜太です。2018年も早いもので、もう2月になりました。熊本の実家から雪が降っている動画が送られてきましたが、LAでは先日、日中30℃に達し南国気分です。皆さん雪だるまは作りましたか? ちなみにアメリカの雪だるまは3段式なんです。連載第2回目はSorry EntertainerことDolan Sternsを取材してきました。是非ご覧くださいませ!」

FOCUS-Dolan Sterns

今月のEYESCREAMの誌面の方でJulian Klincewiczを取材した際に、彼のベストフレンドであるDolan Sternsを紹介してもらった。そこで、彼の住むLake Elsinoreへと足を運ぶ。
Lake ElsinoreはLAから車で約1時間程の郊外にある小さな街だ。そこに彼女と2人で暮らすDolanはLAから来た僕を、あたたかく出迎えてくれた。まず家に入る前にお互いのことを話した。その際に彼の好きなバイクを紹介してくれて僕はそこでシャッターを切った。家に入ると早速、彼の作業場へと案内され彼のアートピースを紹介してくれた。

「物心がつく前から絵を描くことが好きで、おそらく3歳の時から今までずっと描き続けているんだ。続けるうちに自分のスタイルが分かってきて、今ではクリーチャーのシリーズをよく描いているよ。その過程で約10年からTattooも始めたんだ」。

と語りながら、僕に1枚のクリーチャーの絵をその場で描いてくれた。彼の作品をよく見ていると”5.6″と書いてあったので彼に訊ねてみた。

「5.6 に特別な意味はないんだ。学生の時5.6とペイントされているプラントを見つけて、カッコよかったから自分の作品に使うようになった。ラッキーナンバーみたいなもんだよ。」

ちなみにインスタグラムのアカウント名であり、ビデオのタイトルにもなった『Sorry Entertainer』について訊くと

「Sorry EntertanierはDaniel Johnstonの曲名だよ。昔から彼のファンなんだよ」。

と答えてくれた。
作業場を後にして、近所のスケートスポットへと案内してくれた。車を止めフリーウェイの高架下を歩き抜けると巨大なDitch(用水路)が現れた。ローカルならではのスポットだ。荷物を起き持参のスピーカーからレゲエが流れ始め、 チャックテイラーの靴紐を結び、タバコに火をつけると同時に滑り始めた。いとも簡単にトリックを連続でメイクしていく。ダイナミックな滑りはビデオで見る以上のものだった。ある程度、撮影を終えたところで彼のボードスポンサーのLurk Villeのついて訊いてみた。

「Lurk Ville 創始者の Tyrone Taylor から誘われてチー ムに加入したんだ。だけど、今はTyroneが抜けてLurk Villeの勢いが弱くなっている。だから俺とベストフレンドのJulian Klincewiczと2人で新しいボードカンパニーを立ち上げようと、今水面下で動いているんだ。まだ名前や詳細は言えないけど準備は着々と進んでいて今年の年末頃にローンチできたらと思っているよ」。

と、なんとも楽しみな話を聞かせてくれた。スケーター兼アーティストの2人から生み出されるスケートブランドは間違いなくカッコいいに違いない。スケーターのクリエイティビティはスケートにとどまることなくジャンルを超える。スケート同様に可能性は無限大であり、自由に創りたい物をクリエイトする。そこにルールは存在しない。きっとスケーターとしての発想やマインドが彼のクリエイティビティに大きな影響を与えているのだろう。

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@sorry_entertainer